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【3冊の本】〝いつか来るかもしれない日のために〟(個人的ブクログ連動企画)

始めてみました、新企画。

【3冊の本】


ブクログ(言わずと知れたweb本棚サービスですね)にはブックリストという機能があります。

自由にも作れますが、時々企画も立てていて、今は〝思い出の児童文学3選〟とのこと。

何度も紹介してしまう作品ばかりですが、やはり「思い出の」というと、決まってきますよね。

そんなブクログさんの企画とは別に、個人的に3冊選んでみました。


いつか来るかもしれない日

先日、ラジオを聴いている時に、若年性認知症の方達の話を聞いた。
自分自身より若くして発症され、色々と不安や葛藤があったであろうに、明るく生き生きと話される声が、とても輝いて聞こえた。

話を聞いている中で、自分がこれまで読んだ関連本を思い出した。
もちろん、専門書のようなものはそれなりに何冊も読んではいる。

でもあえて選ぶとしたら、次の3冊だ。

9月21日は世界アルツハイマーデー

それは他人事ではないかもしれない。
そばにいる大切な人に起こるかもしれない。

そう思うと、正直恐ろしい。

でも同時に、医療の現場で働いている時に、幸せそうに過ごしている認知症の方と出会うこともある。

病気の名前や現れる症状は同じでも、その受け止め方や周りの接し方によって、その来し方行く末は変わるのかもしれない。

そのことを考えさせてくれる3冊。

改めて簡単に1冊ずつ紹介しよう。

明日は誰にもわからない


渡辺謙さん主演で映画化もされている作品(私は未視聴ですが…。)
直木賞作家荻原浩さんの確かな筆力で描かれる本人の思い、妻や周りの人との関係。
そして行き着く先は…。

だいぶ前に読んだもので、詳細はだいぶ忘れてしまったけれど。
それでも読んだ印象は今でも強い。

リアルさに震える

こちらは実際に高齢者医療、在宅医療に関わる医師である著者久坂部羊さんが描く生々しい記録。
次第に乱れていくその様は『アルジャーノンに花束を』を思い出す。

この作品も少し前に読んだ。
我が父親の残したメモ類にも似て、息苦しさすら覚えながらの読了だった。

この2冊は、正直、再読できないでいる。
読んでいて苦しかった記憶も強い。
いつか読み返せる時が来るだろうか。
読み返せぬまま、過ぎていくだろうか。

だからこそ救われるその言葉


医療に携わる人には、おそらく定番の長谷川式認知症スケール(HDS~R)
それを開発した長谷川和夫先生もまた認知症となられた。
この本は、タイトル通り、そうなってから長谷川先生が、おそらく口述筆記なども行われながら著されたもの。

私自身はこの本を読んで、とても救われた思いがした。

長谷川先生の言葉を胸に、今は、仕事で関わる方、そして父親と向き合うようになれた。

また再読したい。

そしてこちらの本も併せて読みたいと思っている。

今回、どうしても少し重い本紹介になってしまった。

そんな中、重苦しさを取り払ってくれるような長谷川先生の本は本当におすすめ。
医療関係者でも当事者の家族の方にも。

ぜひ。


いかがでしたでしょうか。

今後、また何かの折につけ、うまいこと3冊くらいテーマに沿った選書ができた時には紹介していこうと思います。

最後までご覧下さり、ありがとうございました。 皆様もどうぞ素敵な読書生活を👋📚 

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