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「旅」から始まる自己紹介

〜 旅前 〜

だいたい、準備万全な状態で出発するなんて家族旅行くらい。
前日に慌てて準備して、足りないものに気づいて、深夜2時にネオンの装飾が激しいドンキまで走る。そそっかしい私は計画なんぞ立てられるはずもない。ろくに眠れもせず、大体朝を迎えている。心は宙に浮かぶようにソワソワと興奮しているし、朝からテンションも異様に高い。これが私の旅の始まり方。

旅は完璧じゃないくらいがいい。むしろ期待通り、スケジュール通りに行かないことが旅の醍醐味なのだからと、お気楽精神で出発した方がいいんだ。知らない土地で慌てふためくより「まぁこんなこともあるよね」の方が、心に余裕がもてるのだ。

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↑奄美大島・加計呂麻島をバイクで。前日に愛用リュックが実家にあることに気づくなり、友人が寝坊をかましてギリギリなり(想定内笑)。けれど全部、クスリと笑ってしまうような思い出に変化する。

〜 旅中 〜

#食べ物
まずは旅先のローカルフードを食べずにして、その街を語ることなかれ。旅の思い出を彩るのは、いつも食が伴う。単に味の良し悪しだけではない。例えば、ベトナムの朝市で食べた香味野菜たっぷりのフォー。(フォーというよりかは、少し甘いピーナッツバターのような香りがする棊子麺っていう感じだったけども。) 朝が早いベトナム。埃っぽい市場のムアっとした空間で、汗がじっとりと肌にしみる。ホステルで仲良くなった現地の子から食べ方を教わり、朝から麺をすする。目の前で、伸びきった麺が山積みにされ、店主らしき女の人が次から次へと皿に盛り付けていくのを見ながら。

ベトナム

あの瞬間や空間は、東京、いや日本中のベトナム料理店を探しても絶対見つからない。現地に行かないと、感じられない。匂い、空間そのものが体に染み付き、ああまた食べに行きたいと思い出に刻まれていくのだ。

たまには背伸びしてお洒落なレストランに入ることもある。でも、屋台や隠れ家で住民と一緒に食べると、仲間入りしたようでついつい嬉しくなってしまうのだ。

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↑私がアテンドする時もDeepな旅を届けたい。まずは市民市場で新鮮なのっけ丼を堪能してもらう。雑誌にもテレビにも映らない穴場スポット。in 秋田


#音楽
旅の途中で必ず聞く曲はこれ。この2曲は異国の地にいる時、しんみりと聴きたくなってしまうんだなぁ。

1. 1000の国を旅した少年 / 手嶌葵


少年は最後に言った「1000の国を旅したけれど、探してた愛はきっとすぐ側にあったんだ」と。

日本から離れ、どこにも属していない自分を振り返った時、猫みたいに気ままで幸せだった。けれど、どこにいても自分は自分だという紛れもない事実に気づいた時、「今」が全て思い出に変わってしまいそうで怖くなった。旅は刺激的で新しい。でも「自分探しの旅」なんて漠然とした目的で、本当の自分は見つからない。大事なことはどこへ行ったって同じだ、そんなメッセージがこの歌に閉じ込められている気がして、何度も何度も聞いた曲。


2. NFWMB (nothing fucks with my baby) / Hozier


世界が崩壊しても、優しい愛を守っていくという意味が込められているそうだ。これもまた、異国で聞くと大切な人達が恋しくなる。どこに行っても1人よりは、思いを共有できる相手の側にいたいような…。寂しさが突風のように襲ってくる時に聞く。

やっと、やっと半年経って興味が広がり、春からわくわくなのに今コロナで留学が消えたら後悔が残る。でもそんな日々を過ごしてしまったのだろうか。とか考えてたら野菜がドバッと降りて来て「あなたの顔怖いわ!笑」と声をかけて話を聞いてくれた。ますます離れたくない。

ドイツでワーホリをしていた時の日記を抜粋してみた。周りに助けられ、なんとか精神を保つことができていた。コロナで世界が地獄のようになっていた時、Hozierの曲は自分の心に深く深く響いた。


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この写真はドバッと降ってきた野菜たち (笑) 旅中はここら辺で。自己紹介というよりは思い出を遡ってしまった。まあ旅は感情が非常に豊かになるし、その全てが愛おしいんだ。

〜 旅後 〜

帰ってきたら、変わらない現実と日常が待っている。

これと言ったルーティーンはないが、1. 2ヶ月立つと大体写真を何時間も漁ってる。そして、ふと旅先の味を再現したくなる瞬間がくる。あの空間まるごとは真似できないが、味が思い出を蘇らせてくれる気がして。個人的には、スペインで食べたイカ墨パエリアのサワークリーム添えが成功したとき、「......!!」声にならない声で呻いてしまった。美味しさと感動がワアッと押し寄せるようだった。

スペイン

パエリア

   ↑ 上が本場の、下が家で作ったやつ 


料理は旅と似ていて、自分の知らなかった世界が目の前に広がる事だってある。だからハマるんだなあきっと。そして味を噛み締めながら、また思い出話に花を咲かすんだ。

世の中が落ち着いたら、次はどこにいこうか。今度はあちこち回るのでなく、1つの地域をじっくり旅できたらいいな。

追記

随分と思い出が錯綜してしまいましたが、何となく私の人となりが伝われば嬉しいです。

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