大学を卒業して、もっと転びながら生きていく。
4日前、早稲田大学を卒業した。そして10月1日から、私は社会人になる。
まだ大人になりきれないふわっとした意識の中で、でも確かに芽生えている、淡くて強い想いをここに記しておこうと思う。
大学生活は、楽しくて、楽しくて、楽しすぎた。友達と帰る夜道、東京に圧倒された渋ハロ、赤提灯で白熱する議論、ファミレスでの徹夜勉強、いついってもカオスな高田馬場。
思い出を全部書き起こせば、大袈裟だけど、4年と同じくらいの月日が流れそうだ。
特に私は、公園飲みが好きだった。時間がゆったりと流れているし、みんな目を細めて柔らかい表情をしている気がするから。
缶ビールを片手に、最近の恋愛話、好きな映画のシーン、将来の夢、くだらない話題もまじめな話題もお酒で流した。
みんな悩み抱えてんだなとか思ったり、人生もっとシンプルに考えていいんじゃないかなとか思ったり。
大学に入る前、何か大きな幸せや達成感を探していた。とにかく何かを得ようと行動し、割と頻繁にキャパオーバーと言われる経験もしてきた。
自分の生きるペース、要領の悪さに嘆いたこともある。無理していろんなことを欲張っても、結局のところ大した成果を生まないのだと思ったこともある。でも今は、不器用なことも全部ひっくるめて私なのだと思う。
『もう』23歳なのか、『まだ』23歳なのか。
よく分かんないけど、この先80年近く生きるとしたら、そんな不器用な自分も全部ひっくるめて愛することが1番大切だ。
ただ、この大学には「何者になりたい」「どこどこの会社に行きたい」という言葉が行き交い、私もその言葉に翻弄された。あれ、私は何しに大学に来たんだっけ。ここは就活予備校なのだろうか、と思い悩んだ日もあった。
自分の代わりなんて、いくらでもいるような気がして。誰かがいなくなっても朝は必ずやってきて、世界は変わらず周り続ける。
そんな現実を突きつけらて、悲しみに暮れた日もあったけど、
「人生にはそれぞれ役割があるから。影響力の大きさではなく、あなたはあなたの役割があるから。」
ある教授がそんなことを言ってくれた時、号泣してしまった。
割と前向きに生きてるけど、何かあるときはかなり抱え込む。そんな人を見つけたとき、私も優しい言葉で寄り添える存在になりたい。
大学を卒業した私だけど、まだまだ学びたいことは沢山ある。気づいたらワクワクを忘れるつまらない大人にはなりたくない。効率性だけを求めて、優しさを失いたくない。
仕事だって夢のために頑張りたい。自由な時間には、たくさんの本を読んで、たくさんの映画やドキュメンタリーを見て、たくさん書きたい。
言葉にするのが面倒な時がある。でも、自分の心の声がスルーされ、それを形にしないと私自身も忘れてしまう。
だから、頑張って形にしたい。
10月1日から私は社会人へ。
私は人の長所を見つけることは得意だけど、自分はいつも何か足りないと、短所を消すことばかり目を向ける人だった。
だけど、これから働く会社は、自分の長所に目を向けてくれて、一緒に働くことが待ち遠しいと伝えてくれる。
「転んでも何度も起き上がる姿にココロが惹かれた」と伝えてくれた。
そうか。転ばないことがかっこいいんじゃなくて、何度でも起き上がることが大事なんだ。
ああでもないこうでもないと迷い遠回りし、人一倍不器用な私にも、ちゃんと価値あるんだって。心から嬉しかった。
これからもっと転ぶかもしれない。私の想像をはるかに超えるほど。でも何度だって起きあがろうと思う。
止まない雨なんてないように、きっといつか、希望に満ちた虹が空に広がるから。
23歳の自分、あなたの未来はこれからよ!!
卒業本当におめでとう。
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