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サムライ、浮世絵師になる!

今年必ず行きたいと思っていた展覧会「サムライ、浮世絵師になる!鳥文斎栄之展」。
ボストン美術館や大英博物館からの里帰り品も含めた国内外から集めた作品を一堂に見ることができる個展は世界初開催!とチラシに謳っているが気になっていた展覧会。
見に行きたいとはいっても、鳥文斎栄之の浮世絵がパッと浮かぶわけではなく、新聞で紹介されているのを訪問前に読めたことで少し知識があるくらいの状態でした。

知識があるかどうか問題は悩みの種で、知らなくてももちろん楽しめるし、知らないことで自分なりの見方ができるとも思っています。
知っているからこそわかることもあるけれど、知識に合わせて見てしまうということがある気がしていてどっちがいいかは結論が出ていません。
今回は少し知ってるくらいだったのがちょうどよかったと思います。

特に「紅嫌い」という手法については新聞記事を読んでいたので、これが紅嫌いかと実感しやすかったです。
キャプションにも記載はありますが、やはり長めの文章で説明されたものを読んだほうが理解が深まります。

第5章は「門人たちの活躍」と題して一門の弟子たちの作品が展示されていましたが、師匠を超えるのは難しそうと感じました。
栄之の作風に似ているだけに違いが気になるのかもしれません。

最終章は肉筆浮世絵の展示で、幕府の出版規制により錦絵から肉筆画に移行していた頃の作品です。錦絵とは違う繊細さが感じられる作品が多かったです。

同時開催されていた企画展「武士と絵画」では宮本武蔵や渡辺崋山の作品が見られました。
一番印象に残ったのは、伝 徳川家光「墨絵 子供遊図」。余白だらけのヘタウマっぽい絵がほのぼのしたかんじがして、私の持っている家光のイメージをいい意味で裏切られました。

常設展の千葉市美術館コレクション選で見た石井林響「唐獅子牡丹図屏風」もよく見ると愛嬌がある唐獅子がよかったです。写真で見るより実物のがずっといい。

最後につくりかけラボ「和紙と墨」に立ち寄って、墨をすって和紙に書いたり、障子に穴を開けて和紙でふさいだりの体験をして、美術館を満喫して帰ることができました。

鳥文斎栄之《川一丸舟遊び》大判錦絵5枚続き
鳥高為栄昌《郭中美人競 大文字屋内
本津枝》
鳥文斎栄之《新大橋下の涼み船》大判錦絵5枚続き
同時開催の企画展「武士と絵画」
渡辺崋山《佐藤一斎像画稿 第三〜第七》


◾️おまけ
美術館に行く時は、カフェも楽しもうと思っているので今回は近くにあるマダム・ボンボにエールでクレープシュゼットを。美味しかった!

グランマニエが薫るクレープシュゼット


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