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孔雀!孔雀!孔雀!「岡本秋暉 百花百鳥に挑んだ江戸の絵師―摘水軒コレクションを中心に」千葉市美術館

年末に発売される2024年の展覧会情報が載っている雑誌を見て、楽しみにしていた展覧会です。
前期ももう少しで終わりという頃に行ってきました。

4章立ての構成で、若き日の秋暉から始まり、「秋暉老人」愉しむまで、年代を追っての展示されています。
若い時は勢いが感じられるものが多く、だんだんと落ち着きを感じるようになります。
34歳と56歳の雲龍図が展示されており、若い時は勢いがあり黒い雲の間に龍が浮かび上がって見えてかっこいいですが、56歳は大人しめに感じられました。

孔雀画の名手ということで、どの年代でも孔雀図を描いていました。さまざまな構図の孔雀が描かれていて、どの絵でも羽の美しさが際立っていたと思います。

「二宮尊徳座像」は肖像を描くためのスケッチも展示されていて、目や髷の位置、おでこのでっぱり具合など試行錯誤の跡が見えるのが面白かった。微妙な差もあれば、まるっきり印象が違うのもあってだいぶ苦労したんだろうと思いました。もしかしたら、人物を描くのが得意じゃなかったのかなと想像してみたり。
二宮尊徳が6尺25貫(182cm94kg)とかなりの巨漢だったというのにも驚きました。そんなに大きいとは知らなかった…。

展覧会名にもある摘水軒コレクションの名品を見られる企画展「江戸絵画縦横無尽! 摘水軒コレクション名品展」も同時開催中で、同じチケットで見ることができます。
柏にある寺嶋家に逗留したという幕末の絵師・岡本秋暉の作品をはじめとする伝来品を母体とし、発展させたコレクションだそうで、肉筆浮世絵や花鳥画・動物画、洋風画など幅広く展示されていました。作品解説の他に、コレクターのコメントが掲示されているのもよかったです。

品川の海苔の作成工程を絵巻にしたもの、さまざまな鯨を集めた図巻など、楽しい作品がありました。
展示の半分は花鳥、動物が描かれている作品で、犬や猫などの可愛らしい動物当時珍しかった象や駱駝、メカっぽい犀までとりどりで面白い。
栗鼠が木から落っこちてる柴田是真の「葡萄栗鼠図」の栗鼠がかわいい。ほかにも蘆雪の犬や森徹山の狸などかわいい動物たちがたくさんいました。

後期で展示替えがあるので、夜間会館でお得に見られる日にもう一度行こうかなと思っています。

百花百鳥図
鳥の名前がわかる解説図を撮り忘れた…
孔雀図
芙蓉孔雀図
白梅孔雀図
孔雀図
渓流孔雀図
蝶に孔雀図


履歴書になっている干渉ツール



鳥文斎英之「立美人図」
立姿がきれい
長沢蘆雪「狗子図」
やっぱりかわいい
中村芳中「鹿図」
ちょっとまぬけ
「猫金魚花鳥図」
猫が可愛くない…
柴田是真「葡萄栗鼠図」
落ちている栗鼠
びっくりしてそう
葛飾北斎「雪中鷲図」
かっこいい!
岡田半江「長春図」
秋暉と比べるとほのぼの系




◾️おまけ
美術館の近くにあるカフェで食べたオープンサンド

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