**.偽善とは.**

**.偽善の定義.**

Wikipediaより一部抜粋要約すると、偽善的な行動とは真の性格・性向を隠し、美徳または善といった見せかけの外観をつくることを言う。
他を批判するのと同じ行動を自らも行っていることを指す。
道徳心理学においては、自ら表明する道徳的な規則や原則に従わないことを指している。

**.偽善者は善か悪か.**

そんなものはどっちでもいいと、私は思っている。
というのも、わたしもずっといわゆる「偽善者」と言われる存在だった。
というか、「善であることを強制されてきた」人間であった。
一般的に優等生と呼ばれる人間になるよう固められてきた。
「そうあるべき」に縛られてきた。

最初は「善であると偽らざるを得ない人」だったのが、
気付いたらそんな自分が当たり前になって「自ら善と偽る人」になっていました。

昔はあるべき姿の正解が一つしかないと思っていた。
場合によっては善が悪になり、悪が善になりうるなんて知らなかった。
だから私は必ず善が正しいと思っていたし、
正しい人間になれなくても、ちゃんとできなくても、それを隠して善でいようとした。

今なら、わかる。
偽善者でも、偽善者じゃなくても、どっちでもいいんだ。
正しくできない自分も自分だし
正しくありたいと願う自分も自分。
正しくあろうと努力するのも自分だし、
少し気を抜いて正しいを目指すのを休憩する自分も自分。

だめな時も自分を認めてあげようと思えた時
自分は自分を偽っていたんだなあと、偽善の意味がわかった気がした。
そして、偽りに苦しむ自分も、周りの人にも、
少し優しくなれた気がした。

**.気を付けなければならないこと.**

自分の内面と向き合うだけなら、上記の通りどっちでもいいと思うんだ。
ただ、私が気を付けなければならないと思ったのは

「あくまで自分の内面の問題で、他人を巻き込んではいけない」

ということ。

最近では「正論モンスター」という言葉も出てきていますが、
それがいい例えだなあと思っています。

私の持論ですが絶対の善も悪もこの世にはないと思っています。
絶対という言葉は、自分に対してのみ適応される言葉だと思っています。

法律も国によって違うし、変わることもある。
原理原則だって、新たな発見があれば変わることもある。

研究に研究を重ねた人の意見ですら「絶対」はないんだから、
極論ですが、正論なんてものは日常生活ではありえないと思っています。

人によって、家庭によって、常識の範囲って違います。
それをかざして人を攻撃するということは、避けたいなと思っています。

自分の中の善悪で違うなあと思うその気持ちは絶対に偽ってはいけません。
でも他人にそれを強要すると、「偽善の波」に巻き込まれて自分を苦しめることになる。

**.ある漫画のワンシーン※うろ覚えですが(笑).**

(確か)弱った人に声をかけた時の心の葛藤を描いたシーンがありました。
※原作出典を記載できずすいません、確認でき次第しっかり引用とさせて頂きます。
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ぼくは考える。
「なぜ彼に声をかけたのか」
いつもは放っておくのに気まぐれな正義感?
というより
今自分が弱っているからだ。

自分で自分を「弱い人間を放っておけない優しい人間」だと思い込むために声をかけたのだ。
そういった自己を確認したかったのだ。

純粋な正義感ではなかったから、感謝されないだけで嫌な気分になる。

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・・・そういうこと。
偽った善であれば結局は自分に返ってくるんだなあと再確認。

秀逸な表現だなあととても印象にのこったシーンでした。

**.自分の世界で善であれ。自分の世界で苦しまないで.**

たくさんの人を助けたい救いたい幸せにしたいと思ってきましたが、
誰もそんなことは求めていなかった。

というか、みつをさんも言ってたけど
「幸せは自分のこころがきめる」
って本当だなあと思った。

私は医療の世界で命と向き合ってきたのですごく感じるのですが、
生きることが必ずしも正しく幸せじゃないという現実もあった。
大切な人と一緒にいられるうちに…と思った別れもたくさんあった。

あなたが生きる世界、組織、家族の中で「善」だと言われていてもそんなのは関係ないんです。
「あなたにとって善であるのか?」どうかそれを大切にしてください。
「偽善って?」と考えてしまった時点で、おそらくですが少し心が疲れているんだと思います。

自分と周りの思う自分が乖離していくと、多分とても生き苦しくなっていまいます。
心理学の世界でそう言われているし、私も実際にそういう人生でした。

だからこそ、善悪は自分の心が幸せかそうじゃないか、ただそれだけでいいんじゃないかと思うんです。

周りのことを考えるのは元気になってからでいいんです。
まずは自分を大切にしてください。

その心に気付きやすくするために、
幸せな想いも、汚い想いも、感じたことを大切にしていきたいなあと今は思っています。

**.コロナ問題でたくさんの人が戦っている.**

拡げないために自粛を徹底してくれている方もいるし、
他人のために指摘してくれている方もたくさんいます。

ただ、いま一度考えてみてほしい。
「自分が自分をしっかり守れているの?」

専門家でも今研究しながら探っているウイルスなんです。
他人を攻撃できるほどの根拠がどこにあるの?
自分が加害者にもなりうるこの世の中でできることは、
自分が自分をしっかり面倒みること。

どれだけ感染者が帰省したり遊びに行こうとも
みんながしっかり自分を守れればいいんです。

医療崩壊については、元々考えないといけない問題だったので
もちろん大変だと思いますが、私は考え直してもらえる機会がやっときたと思っています。


世界中が医療者に対して温かい言葉をくれていて、ありがたい限りです。
でも、医療崩壊は今に始まった話ではなく問題は山積みでした。
元々一件のたらい回しで総叩きされるような国民性だったじゃないですか。
その陰にはたくさん問題があって、それを知らずに目に見える問題だけを取り上げるのは文字通り「偽善」です。

医療崩壊を止めるのは一人一人の~
と報道してくれていますが、それはコロナに限らないということも、このコロナ問題を通してたくさんの人が自分の事として考えてくれるようになればいいなあと心から思います。

すいません、話がそれました(笑)

一番伝えたかったのは、
一人でも多くの人が心健やかに過ごせますように。