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いちばんやさしい、ホテル開業の教科書

こんにちは。
THIRD石垣島の佐々木です。
いつもSNSを見ていただき、ありがとうございます。

最近DMでこのような質問をいただくことが増えました。
「ホテル開業するにはどうしたらいいの?」
「資金はいくらかかった?」
「資金調達はどうすればいいの?」

ホテル開業に関する、いわゆる教科書的な書籍は今のところ存在しません。
私もTHIRD石垣島を開業する際に、たくさん勉強したし詳しい人に聞き回りましたが、それでも量が足りず取り返しのつかない失敗もしてしまいました。
なので、私がこれまで学んできたこと情報と、実際に自分達でホテルを開業して運営してきた経験を、ひとつのnoteにまとめて型にすることにしました。
実際にまとめてみると、ホテルだけでなく飲食店や店舗ビジネスをされている方にもそのまま応用できるので良ければ是非ご参考にしてください。

知らない方もいらっしゃると思うので、少しだけ自己紹介を挟ませてください。
私たちはスターリゾートというリゾートホテルベンチャーです。
2020年7月31日、緊急事態宣言をTHIRD石垣島を開業しました。


大変ありがたいことに一休やReluxのホテル予約サイトでは石垣島1位、沖縄2位にまで成長することができました。
SNSを起点に人気が出たホテルとして(まだまだですが)、多くのメディアや雑誌にも取り上げていただくことができました。
Signalの新國さんに取り上げていただいた記事が1番細かく書かれているので、お時間ある際にぜひご一読ください。

書き終えると1万文字超の大作になっていました。
教科書的な最強のバイブルになると思いますので、実際に開業する際に手元で読みながら進めてみてください。

このnoteを読んで得られる知識は

・ホテルプロデュース、開業にあたって何を学ぶべきか
・ホテルを開業する超基本的3パターン
・土地/物件探しから開業までの具体的15ステップ
・ホテルプロデュース/企画する最低限の知識と流れ
・事業計画のつくり方
・失敗する確率を上げるホテルの12パターン
・失敗しない資金調達の3つの方法
※飲食店の方は「ホテル」を「飲食店」に置き換えてみてください。

このnoteを読むべき人

本気でホテルを開業したいと考えてる人
ホテルづくりで失敗したくない人
資金調達で失敗したくない人


このnoteを読むべきでない人

いつかホテル開業できたらいいな〜くらいで思ってる人
ホテルづくりで失敗しても痛くも痒くもない人
自己資金だけでホテルをつくれる人

なお、今回は外部に出したくない情報も含まれているので、有料とさせていただいています。
本気で情報を必要とされている方だけに届けられたらいいなと思っています。
ホテル開業、経営は大きな投資となるので下手したら数千万円、数億円単位の損失となることもあります。
そういった超高額の無駄な失敗を避けるためにこのnoteがあると思っていただければ幸いです。

【期間限定特典】

特典1(終了):2021年1月3日23:59までのご購入で特別価格(50,000円→29,800円)にて販売いたします。

特典2(終了):1月3日23:59までにご購入いただいた希望者の方のみに、zoomにて30分の個別相談もお受けさせていただきます。

特典3(終了):ご購入いただいた全ての方に、THIRD石垣島のコンペで使用した企画書と金融機関に提出した事業計画の雛形をプレゼント

特典4:ご購入いただいた全ての方に、ホテルのファイナンスに強い公認会計士/税理士のご紹介させていただきます。当社の顧問であり社外CFOとしても活躍している元外資税務コンサルタント企業の方です。30歳と若いですが、ビジネスも理解されており大変優秀です。ご紹介が必要な方はTwitterのDMよりご連絡ください。

ご購入いただいた方からもたくさんのコメントをいただいています。

ホテルを開業する3つのパターン

ホテル開業したい人はいくつかのパターンがあることを理解しておきましょう。
極端な話、自分の資金が1円もなくても開業することができてしまいます。
今回は自分でオペレーションをする前提で書きます。

①自社で不動産を所有(アパホテル、ハレクラニ、三井ガーデンなど)
メリット:毎月のコストが安い / 資産になる / コロナのような有事のときにリスクが低い / うまくいけばかなり利益出やすい
デメリット:開発リスク(建設会社が飛んだり、反対運動が起きて計画が頓挫するなど)がある

②投資家が不動産を所有し、ML(マスターリース)契約(WBF、星のやなど)
メリット:大きな融資を受けずに始められる / 事業展開がスピーディーにできる / うまく行けばMCより利益が残る 
デメリット:賃料が支出の割合の多くを占めウェイトが重い / 有事に弱い(今回のコロナで倒産したWBF、ファーストキャビンはこのパターン / 投資家探しに時間がかかる

③投資家が不動産を所有し、MC(マネジメントコントラクト)契約(マリオット、リッツカールトンなど)
メリット:資金がなくても始められる / 事業展開がスピーディーにできる / 固定賃料がないので有事に強い 
デメリット:投資家探しに時間がかかる / ブランドがないうちは交渉を優位に進められないので利益が少なくなりやすい

それぞれメリット・デメリットはあります。
私はプロジェクトごとに上記方法を使い分けています。
判断材料となるのは立地、開発コスト、融資の可否の3点です。

自社所有:立地も申し分なく、開発コストも相場で成功の自信しかなく、融資も下りる
ML:立地も申し分なく、開発コストも相場で成功の自信しかないが、融資は下りない
MC:立地は悪くはないが利益率が高くない

一見リスクが低いように思われるMCを好まれる方が多いですが、薄利多売の商売になるので何十店舗、何百店舗と展開されていくのであればいいとは思います。
正しいリスクを取りたい且つ最短スピードでビジョンを達成したい私はあまり好みません。


ホテル開業の具体的な15ステップ

運営形態を理解できたら、次はホテル開業の具体的な手順になります。

1.ぼんやりでも構想を持つ
こういうホテルつくりたいなあと構想は持っていますか?
まずは判断軸となる構想を持つことが重要です。
なぜなら自分の判断軸が無ければ、ステップ2の土地、物件探しをする際に良し悪しが分からないからです。
どんな世界観で、どれくらいの規模で、どんなサービスを提供する...といったぼんやりとした輪郭で構わないので、自分のつくりたいホテルの方向性を考えてみましょう。

2.土地、物件を探す
構想が決まれば、次は実際に土地、物件探しです。
ほとんど方はここで頓挫します。
なぜなら理想の物件は本当になかなか出てこないからです。
仮にめちゃくちゃ実績があれば、逆に投資家やファンドから「あなたのブランドをこの土地でさせてください!!」というオファーはありますが、そうでない段階では良い土地情報は自分たちの元に回ってこないことがほとんどです。
弊社では特A / A / B / C と4段階で分けていますが、特Aなんてものは1年を通して1件でもあれば十分です。
BかCがほとんどです。

また、気をつけたいのが「自分に良い土地の話が来た時は騙されてるのではないか?」という思考です。
不動産界隈には悪徳ブローカーもまだまだ多く、売れ残ったりいわくつきの不動産を平気な顔で売りつける人もまだいます。
弊社にも去年海外無人島開発のお話を頂きましたが、調べに調べたところかなり怪しいラインだったのでお断りしました苦笑

話を戻します。
どういった土地が特Aになり得るのか?ですが、これはホテルのカテゴリやコンセプトによって大きく異なります。
例えばリゾートホテルであれば眺望が重要視されますし、ビジネスホテルであれば駅からの距離や商圏が重要視されます。
どのようなホテルを作るかによって、特AなのかCかが変わってきます。

じゃあどうやって特Aを探せば良いの?となりますよね。
弊社を例の上げると下記のような順番で、今では年に3件以上の特Aランクの土地に出会えるようになりました。

有料記事エリア

沖縄に特化してヴィラ運営たくさん増やす(不動産屋にテレアポして営業)

ノウハウを独自メディアにて発信

新規問い合わせで大手ハウスメーカーSやDから連絡あり

SやDと小さめホテルの企画と運営を一緒する

大手旅行代理店Hから問い合わせあり、100室規模のホテルを4棟任せられる

金融機関から連絡があり石垣島離島ターミナル前ホテル企画の依頼

THIRD石垣島が開業し、話題になる

色んな大手企業や大地主、ファンドからお声がけいただくようになる
です。

その地元に強い人/不動産会社の信頼を勝ち取って、頻繁にコミュニケーションを取り、同時に実績を作っていけば、特Aランクの土地に出会える可能性がグッと上がります。
ここで大切なのは人脈云々ではなく、実績です!!


3.データに基づいてざっくりとした事業計画をつくる
ここについては別の章で事業計画のつくり方について詳しくご説明します。
土地の大きさ、価格、建蔽率、容積率がわかれば大体の客室数は計算できます。
その計算に基づいて事業計画をざっくりつくってみて、そもそも採算性がなければ次の土地探しに動きましょう。
どうしてもその土地が良い場合は、売主に相談してみましょう。

4.設計図のラフ案をつくる
建築士に依頼して、ラフ案を作成してもらいましょう。
客室の配置図はどうでもよくて、具体的に何㎡が何部屋できるかなどの確認です。

5.企画提案書をつくる
投資家/金融機関向けに企画提案書をつくりましょう。
コンセプト、ターゲット、規模、ビジュアルなどがわかればokです。
パースまで作成しなくて良いですが、写真はあった方がいいですね。
私はこのような感じでpintarestでボードをつくってアイデアをまとめています。

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6.投資家に打診する / 融資を打診する
土地探しの次に難しいのが、お金まわり。
投資家候補となるのは
不動産デベロッパー
ファンド/REIT
事業会社
個人資産家/投資家
となります。
誰と一緒に取り組むかによって、規模やスピード感、グレードが変わるんですよね。
ここと繋がるにはどうしたら良いか?ですが彼らも優良投資案件を常に探しています。
良い土地といい企画を持ち込めば、話は必ず聞いてくれます。

余談ですが私は先日下記ツイートで分譲ホテル販売に関してヒヤリングをしたところ想定以上の反響をいただきました。


反響というのはfavやRTの数ではなく、個人投資家や不動産デベロッパー、ファンドからのDMです。
すでに複数打ち合わせも決まっていて、仮にTwitterからこの企画が始まるとしたらTwitterドリームがありますね。。。

銀行に対しては一行だけでなく、メガバンクから地銀、公庫まで何十行も回りましょう。
銀行ごとに特色が違うので、それらは全てExcelで管理して情報の資産にして行きましょう。

7.具体的な金額を見積もる
投資家/金融機関に提出用に建築にかかる具体的な見積もりを取りましょう。
建築費は必ずそのエリアの相場を把握した上で相見積もりを取りましょう。
家具家電(FFE)については一旦ざっくりで大丈夫です。

FFEの考え方は客室数×350-500万円(パブリックエリアも含む)で一旦計算を入れます。
例えば50室なら
50×500万円=2.5億円
くらいで大丈夫です。

8.具体的な事業計画で最終ジャッジ
あとは判断を待つだけ。。。

9.契約書(基本合意でも本契約でも)を締結
GOが出ればすぐに契約に移行します。
ここをダラダラしてしまうと他の会社と組むことになったよ。などの契約破談に繋がってしまう可能性もあります。

10.サービス、クリエイティブ、マーケティング戦略/戦術の確定
ベースにあるマーケティング戦略をスケジュールベースに落とし込んだり、クリエイティブ(ウェブサイトなど含む)を決めて行きましょう。
集客に大きく関わる部分です。
決して自分だけの感性だけでなく、ターゲット像となる人にヒヤリングしながら進めて行きましょう。

11.家具、什器、備品、アメニティなどの選定
ホテルの世界観、コンセプトに合うものを選定しましょう。
神は細部に宿るという言葉があるように、ディティールまで徹底的にこだわりましょう。

12.情報のリリース
採用にも関わるので、遅くとも開業5ヶ月前にはウェブサイトをアップロードし、プレスリリースを書いてSNSでも告知しましょう。
メディアに取り上げていただければ尚よしです。
開業前から認知を上げておかないと、開業直後の集客がかなり厳しいです。

13.採用活動
採用活動は4-5ヶ月前から始めます。
地方のいけば行くほど優秀人材の数が少なくなるので、弊社が行った施策としては
・現地のホテルや飲食店で一緒に働きたい!と思った人に名刺を渡す
・採用サイトを特設でつくり、ビジョンやミッションを伝える
です。

14.プレオープン
プレオープンでは一定の期間、無償で知人、関係者などを招待して試運転をします。
試運転といっても、現場は本番と同様です。
インフルエンサーを招待するケースもありますが、旅行やお出かけがメインのインフルエンサーでないとあまり効果はありません。

15.グランドオープン
オープンしてからが本番です!!


事業計画のつくり方

ここでは事業計画の作り方について詳しく説明します。
前提として大切なのは、堅めに見積もることです。
良いように見せても、現実性がないので私はいつも
・良い時
・マーケット相場
・堅め
の3パターンをつくります。

1.建築費の見積もり方
例えば1000坪の土地があるとします。
容積率200%
建蔽率60%
の場合は建築可能面積が1000坪×200%× 60%=1200坪 となります。

建築費はエリアやホテルのグレードにもよります。
那覇市内のビジネスホテルであれば100-120万円/坪
宮古島のリゾートホテルなら150-180万円/坪
といった具合です。

宮古島でリゾートホテルをつくるとして建築可能面積をパツパツにつくるのであれば、
高めの建築費180万円/坪×1200坪= 21.6億円です。

そして土地代金が30万円/坪とすれば
1000坪× 30万円=3億円

建築費21.6億円+3億円 =24.6億円が不動産の原価となります。

2.利回りの考え方(マスターリースの場合)
組むパートナーとエリアによって変わります。
例えば東京都内でREITが持つなら4%と言われますが、個人投資家なら5%となったり。
私はいつも無料で利用できるこのサイトを参考にして、パートナーと相談しながら決めています。
リゾートや地方にいくほど、高い利回りを求められます。
那覇でいうと5%ですが、離島になると6.5%前後が相場です。

契約期間は15-30年が相場です。


3.利回りの考え方(マネジメントコントラクトの場合)
MC契約はGOP(営業利益)のxx%の計算となります。
マリオットなどの外資系オペレーターによくみる契約方式です。
これも会社によりますが10-15%前後が相場です。


4.稼働率(OCC)の考え方
稼働率はエリア、ホテルカテゴリ、グレードによって異なります。
あまり知られていませんが、REIT各社が毎月情報を公開してるので誰でも見ることができます。

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星野リゾート・リート投資法人
インヴィシブル投資法人
ジャパンホテルリート投資法人
いちごホテルREIT投資法人
森トラストホテルリート法人


5.平均宿泊単価(ADR)の考え方
ADRはOCC同様にREITの資料でチェックすることができます。
またこちらもOCC同様にエリア、ホテルカテゴリ、グレードによって異なります。
ADRはブランドによっても異なってきたりします。

よくデザイン性が高いとADRが高く取れるといいますが、合っているようで間違っています。
デザインが良いというのは、差別化ではなく最低限当たり前のことなのでADRが高くなることはありません。
デザインが悪いとADRが下がるという表現の方が正しいかも知れませんね。

私たちTHIRD石垣島はどう値段を決めたのか?とご質問をいただいたので回答させていただきます。
ひとつはオールインクルーシブ というサービスの付加価値です。
オールインクルーシブのサービスを国内で提供しているホテルはまだ少なく、コンテンツと届け方を正しくすればミレニアル 世代にとって新たな価値提供になるのではと考えました。
まずは競合(本質を突けば競合にはならないんだけど敢えてわかりやすいように使います)のADRを徹底調査。
石垣島エリアでいうとインターコンチネンタルの基本料金と同等にしました。
ブランドがないうちから、なぜ世界的ブランドのインターコンチネンタル と同額の料金設定でうまくいっているのか?


6.コストの考え方注意点としては
・見落とされがちなコスト項目
・安く見積もってしまう
です。
何にいくらかかるのかざーっと書いていきますね。
あくまで一般的な指標としてご参考にしてください。

賃料:不動産原価の4-6.5%
人件費(福利厚生含):30万円×客室数×(客室数に対して0.5-1名) 
本社人件費:人事、経理、総務、セールス、マーケティングなど
 修繕維持費:10,000-30,000円/室
リネン:500-700円/人
アメニティ:200-1,000円/人
エレベーター管理費:20,000-40,000円/台
水道光熱費(パブリックエリア含む):30,000-65,000円/室
通信費(パブリックエリア含む):1,000-2,000円/室
料飲コスト:原価×利用率(サービス内容によりけり)
システム利用料:20,000円-
清掃外注費:部屋の大きさによりけり。25㎡だと2,000-2,500円
保険:規模によりけり。建築費10億円で年間60-90万円
広告宣伝費:売上の12%(OTAの手数料)
直販率:ホテルの戦略によりますが、弊社は60%計算
ホテル外収益:レストランがある場合は全体利益の20%になるように計算

自社のホテルだとどうなるか?はお気兼ねなくTwitterDMかzoom面談の際にご質問ください。


失敗しがちなホテルの13パターン


1.自己満足なホテル
このパターンは本当によく見ます。
特にオーナーのワンマン経営をされている企業にありがちなパターンです。
趣味でやりたいならいいんですけどね。
ゲストって今それを求めてるんだっけ?みたいなホテルをよく見かけるのは大概そうです。
ゲストを満足させたいのではなく、自分を満足させたいのでしょう。

2.マーケティング視点が抜け落ちている
ホテルは開業してからがマーケティングの始まりではありません。
企画段階、いや土地の選定からマーケティングは始まっています。
コンセプトは?
ターゲットは?(年齢、性別、職業、シーン、年収など)
どういうポジショニングなの?
自分たちのホテルが選ばれる理由は?
キラーコンテンツは?
SNSにアップしたときに絵映えするスポットは?
SNSにアップする仕掛けはある?
予約サイトの各項目で満点取れそう?
ネーミングはハッシュタグで他のサービスと被らない?
ネーミングは、短く、読みやすく、覚えやすい?
Googleで検索したら1番上取れそう?
最低限、上記の内容は回答できるようにしましょう。
これが即座に回答できない場合は、見直したほうがいいです。

3.プロデューサーが存在しない企画
ホテルを企画/プロデュースしたことのある経験者がいなければ、後々大火傷をすることになります。
よくあるのは施主である投資家と建築士だけでホテルをつくってしまい、完成した後にリネン庫がない、オペレーターが見つからないなどになってしまいます。

4.設計図面のオペレーターの意向が反映されない
建築士だからつくれる!と思ったら大間違いです。
建築士の多くがホテル未経験ですし、ホテルのオペレーションもプロデュースもしたこともありません。
完成してみたらバックヤードが小さい、、コンセントの位置がおかしい、、、壁紙の素材が、、、なんてことザラにあります。

5.建築士に実績が少ない
ホテル設計ができる建築士はほとんどいません。
私もこれまで2名しか出会ったことがありません。
「民泊マンションやってました」「コンドミニアムやりました」は本当に参考にすらなりません。
ホテル設計をできる建築士は難易度が高いので、ホテルプロデュース経験のある人/企業にプロジェクトに参加してもらうことが良いと思っています。
安く依頼できたから...と知人の建築士に依頼をして失敗してるオーナーをこれまで何度もみてきました。

6.レッドオーシャンで戦う
2018-2019年にかけてよく見た量産型マンションホテル。
ほとんどマンションに転用されたり、廃業されています。
ヴィラなんかもそうですね。
競合が多いマーケットで戦えば顧客の取り合いになり、値段下げ合戦になることは必至です。

7.ニーズを捉え違える
テレビではインバウンドがこれから増えるって言ってから...
オリンピックあるから...
とメディアの情報を鵜呑みにして、実際のニーズと全く違うホテルをつくって失敗するケースもよく見かけてきました。
本当にターゲットが求めるホテルなんだろうか?自問自答をしつこいくらいに繰り返しましょう。

8.立地条件が悪い
冒頭でも話しましたが、リゾートホテルなのに眺望が悪いやビジネスホテルなのに駅から遠いだと最悪です。
立地条件はホテルの価値を大きく左右します。
ブランドが強いから、コンセプトが素敵だから大丈夫。は良い土地を抑えられなかった言い訳です。

9.デザインのブームを追いすぎる
流行りのデザインってその時々では話題も生むし、人気になるんですけど5年もすれば次の流行に移り変わっています。
流行りすたりのない、普遍的なデザインを追求することを強く推奨します。

10.会社にカルチャーがない
かっこいいホテルをつくったら終わり、ではなく完成させてからの方が重要です。
有名建築家監修でも口コミが悪く経営が苦しいホテルも複数聞きます。
自分たちはどこを目指して、何を大切にして、どういう価値をゲストに提供す流のか?を徹底して浸透させないとホテルは本当にうまくいきません。
大切なのはマニュアルではなく、カルチャーです。

11.ホテルをつくったらマンションより儲かるという慢心
マンションタイプのホテルを作るくらいなら、正直マンションの方が儲かります。苦笑

12.経営者が現場に降りてこない
開業して満足するのではなく、経営者こそ誰よりも頭も手も動かしましょう。
私は開業したあと3ヶ月間、ホテルに住み込み客室清掃、キッチン補助をしました。
社長なのに!?と驚かれることが多いですが、社長だからこそするんです。
新たな発見や次のプロジェクトの改善点がより多く見つけることができます。


失敗しない資金調達の3つのポイント

ホテル開業において、お金周りが一番のハードルになることは間違いありません。(土地探しも同じくらい難しい)
実際に私たちもそこに大変苦労しましたし、決まるまで毎日胃薬を飲んで過ごしていました。苦笑

1.公認会計士を顧問につける
これ、案外知られていない事実なのですが、公認会計士が顧問でいるかいないかは、金融機関からの心象はめちゃくちゃ変わります
弊社も顧問公認会計士がいなければ融資を受けることができなかったと思います。
実際に私が単体で銀行に相談に行った際は、メガバンクも地銀にも断られてしまいましたが、顧問公認会計士にコミットしてもらうと2行目で融資をしていただくことができました。
これは数字に対する「信頼感」が全く違うからだそうです。
数字の素人が作った事業計画と、数値のプロが監査的な視点で作った事業計画には雲泥の差があります。
私もこれまで何度も投資を受けてきたので、事業計画作成は慣れていましたが、融資となると話は別。
しっかりとプロに信頼感のある資料作成をお願いすることを全力で推奨します。

弊社の場合は最終的に、地銀が支店をあげて支援していただけることになり、保証協会からの融資もつけていただき、多額の開業資金を得ることができました。


2.これまでの実績資料を作り込む
え?それも大切なの?と私も思いましたが、これまでどんな実績があったかを写真付きで資料をつくりました。
金融機関内で上長を説得するのに有効だそうです。

3.一つの金融機関に固執しない
ここの金融機関は確度が高そうだ...という謎の自信で、一つの金融機関とだけ話を進めていて、梯子を外された場合時間のロスが大変なことになります。
常に最悪のケースを想定して、複数に同時にアプローチしましょう。

他にも資金調達方法としては
クラウドリアルティさんのような不動産型クラウドファンディングやエクイティでの調達もあり得るとは思います。



このような町屋やヴィラの案件のように特に規模が大きくないのであればクラウドリアルティさんに打診してみるのも可能性の一つとしてはあります。
必要であればご紹介しますのでお気兼ねなくご連絡ください。

おわりに

かなりのボリュームでしたが、最後までお読みいただき、ありがとうございました。
そして、高額にも関わらずご購入いただき、ありがとうございました。

もし「ここをもっと詳しく知りたい!」「これってどうなの?」などご質問がございましたらTwitterのDMにてご連絡いただければ回答させていただきます!
これからホテルを開業したい方々のお役に立ちましたら大変嬉しいです。
そして是非ご感想をSNSにアップしていただると大変嬉しいです...!

特典について

資料は下記よりダウンロードください。
企画書


事業計画書雛形

zoom面談 / 公認会計士の紹介をご希望の方は、下記アドレスまでご連絡ください。
メール受信後、1営業日以内でご返信(データの送付)いたします。

佐々木優也
ys@starresort.co.jp





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