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応援してもらえる幸せ

Dobrý den!

桶川裕矢です。

まだ4部リーグに所属していたころ、シニアのカテゴリーでプレーしてまだ日が浅い時に、氷上に立つ選手の存在意義がどういうものなのか改めて学ぶことができた時の話を書いていこうと思います。

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それはあるアウェーでの試合後に起こりました。

その試合は9-2で圧勝し、個人としても1ゴール2アシストと勝利に貢献することができた試合でした。

試合後ロッカールームでチーム全員で勝利を喜んでいる途中、チームスタッフの一人から「ゆうや、来客がいるよ」と声をかけられました。
遠く離れたアウェーの試合だしそこの町に知り合いはいなかったよなーと思いながら外に出ると、そこには4人の子供たちが立っていました。


話を聞くと、彼らはそこの地元のジュニアチームでプレーしているホッケー選手たちで、今日の試合を見て僕と話をしたい!とのことでわざわざロッカールームまで来てくれたとのことでした。

みんな口々に「あのゴール良かった!、あのパスすごかった!」と相手チームサイドの僕をたくさん褒めてくれ、ぐっとくるものがありました。そのあと「サインちょうだい!、スティック欲しい!」とありがたいことに頼まれたものの、残念なことにサインペンは持っておらず、渡せるスティックが無かったことは今でもちょっとかわいそうなことしちゃったなと思います(笑)
(サインは何とかボールペンで彼らの手の甲に書いてあげましたが、変な感じだっただろうなー笑)


とにかくこの時すごく嬉しかったのを覚えています。
たくさんの方に試合を観てもらったことはもちろんのこと、その中でもアウェーでの試合でそこの地元の子供たちから応援してもらえたこと、ましてやロッカールームまで駆けつけてくれて会いに来てくれたこと。


この時、応援してもらえる立場にある選手というのはどういうものなのか、どうあるべきなのか、その意味を掴むことが少しできたのではないかと思います。


トップリーグの選手でもなければ、代表に選ばれるような選手でもありません。4部に所属していた一選手です。
しかしいざ試合となれば、毎試合リンクを埋め尽くす観客が入り、ビールを片手に僕らのプレーを見て一喜一憂してくれる。小さな子供たちも声を出して後押ししてくれる。チェコ人にとっては呼びにくく、違和感しかないような僕の名前をコールしてくれる。
応援してもらえるというのは野次や批判も含めて本当に特別なことでこんなにも嬉しいく勇気をもらえることなんだというのを4部でプレーしてた2シーズン改めて学ぶことができ、素晴らしい経験をさせていただきました。


応援してくれるファンの方々はチームが負けが続いた時も、散々な負け方をした時でも変わらず熱い心で寄り添い続けてくれます。僕ら選手はその存在が当たり前と思うのではなく、とても特別で幸せな環境の中でプレー出来ているんだということを再確認し、来シーズンファンの方々と一緒になって勝利を喜べるあの最高の時間をまた味わえるよう、1試合1試合、1プレー1プレー全力で取り組んでいきたいと思います。


読んでいただきありがとうございました!

桶川裕矢

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