yuyaが選ぶ推薦図書10選(ボルさん、ざれさん共同リレー企画)

ゴリラの罠にはまる

 おはこんばんちわ。こんな何でもないnoteを書くのは初めてな気がします。

 今回はボルボラさんと戯言遣いさんとの共同企画で、3人で推薦図書を紹介することになりました。1人10冊。本日は私が、27日水曜日に戯言遣いさんが、29日金曜日にボルボラさんがnoteを更新することになっています。本来は3人一緒に更新予定だったんですが、社畜ゴリラが仕事にかまけて、企画したくせに全然書かない為、リレー形式にしております。
 
 企画のきっかけは、私が「今まで読んだ本たぶん6000冊くらいある」的なツイートをしたら、ボルボラさんが「推薦図書とかnoteでやりましょう」と企画してくださったので、それに軽い気持ちで乗っかったことです。本のおすすめは過去に何度かしているので、それを文章に起すだけだろ簡単だなと思ってたわけですよ。そしたら、ボルボラ日記なる記事にこんな文章が。

 しかし、推薦図書リスト、私は過去にツイートしたり、今のnoteか、昔のブログで記事にしていた気がするんですね。探すのが面倒なのでリンクは出しませんが、さすがに過去に出したモンとはかぶらないようにしたいなあ……と思っています。というわけで、過去にわりと強めに推薦した本リストを下記にあげておきます。日記なので順不同です。思い出した順で並べます。
 どれも名著であることは保証します。ただ、このnote記事をごらんの皆様にとっては「既にだいたい知ってるなあ」とか「これはいいけど基礎の基礎だよね」というのはあるでしょう。うん、まあそれは推薦する側にはどうしようもないことだから……。我慢をしてください。

 これで過去に挙げたものと、この記事に出てきたものが封じられました。ゴリラの罠!!錯覚の化学やファスト&スローはキャラ的に私があげるべきやろこのゴリラ空気読め。

 てな感じで結構つぶされたので、私はもうおすすめとかじゃなくて、単純に自分が好きな本をあげます。もう一人書いてくれる予定の戯言遣いさんは、むつかしい本ばかり読む一種の変態なので、私は普段あまり本を読まない人でも読めるようなものを多くしようかなと思っておりますし、普通に小説とか入れます。ちなみにゴリラはと言うとこんなtweetをしていました。

自分の食べたバナナの皮で滑って転ぶゴリラ。滑稽なり!!

 前置きが長くなってしまいましたが、すべてゴリラのせいなのでご容赦ください。あと、特におすすめ順とかではなく、思いついた順番です。それではよろしくお願いいたします。

1 奇妙な論理 マーティン ガードナー 

 マーティン・ガードナーはご存知でしょうか。アメリカの数学者なんですが、科学的懐疑論者であり、疑似科学・超常現象批判でも有名な人物です。CSICOP(Committee for the Scientific Investigation of Claims of the Paranormal、超常現象の科学的調査のための委員会)という団体にもメンバーとして名を連ねています。20世紀を代表する懐疑論者の1人に数えられています。そんな彼の著書は数多くありますが、疑似科学批判の古典とまで言われる「奇妙な論理」を代表して推薦しておきます。今となっては少々内容が古いものの、現代でも横行する疑似科学の特徴を見事にとらえており、そうしたものに騙されないための視点が磨かれます。騙されやすさと言うのは、現在でも不変なんですね。残念ながら。この本が面白ければ、他の著作も読んでみてもいいかもしれません。

2 14歳からの社会学 宮台 真司

 みんな大好きとつげき東北さんも、影響を受けたと公言している、社会学者宮台真司。数ある著作の中から、「14歳からの社会学」を推薦します。全中学の社会科もしくは、道徳の授業の教科書として扱ってもいいのではないかと思う良著です。本の構造としては、社会とは何かという大きな疑問を、中学生との対話形式で、身近な疑問から宮台真司氏が答えを導き出していくというものです。内容は他の道徳本に見られるようなものではありません。例えば第一章は<自分>と<他人>というタイトル。そこでは「みんな仲良しじゃいられない」と断言しています。「ぼくたちが人を殺さないのは、殺せないからだ。殺せないのは殺せないように育っているからだ」と書いていたり、中学生向けに書かれた内容にもかかわらず、大人になっても学ぶべき内容が詰まっており、万人に進められる一冊となっています。この本が気に入れば「中学生からの愛の授業」という続編に近いものもあるのでぜひ読んでみてください。

3 自分では気づかない、ココロの盲点 池谷 裕二

 少し前に私がこういうtweetをしたのを覚えているでしょうか。

 かなり多くの方が参加してくださり、見事に認知バイアスの存在が証明されていましたね。tweetにも書いていますが、実はこの実験こちらの本から拝借しております。認知バイアスという言葉は聞いたことがある人も多いかと思います。バイアスには様々な種類があり、心理学部出身の私もすべて覚えているかと言われると、あまり自信がありません。そんな様々な認知バイアスを、クイズ形式で私たち読者を引っかけながら学ばせてくれる本となっています。認知バイアスの勉強の入り口としていかがでしょうか。

4 論理パラドクス―論証力を磨く99問 三浦 俊彦 

 上記、ココロの盲点に似たコンセプトの本ではありますが、こちらの方が数倍難しいです。自分の頭脳に自信がある人はこちらから入るのも良いかもしれません。こちらの本はシリーズになっていて、どの本もおもしろいです。認知バイアスに加えて、囚人問題やモンティホール問題などを、しっかり論理を使って細かく解説してくれています。ネットに出てくる論理クイズを、私がほとんど瞬殺できるのは、ここに出てくるパターンを暗記しているからです。ネット上の論理クイズは、この本のシリーズに載っているものの類似問題しか見たことないですね。私のようにこの本を数回読み込めば、まるで論理的思考力が備わっているかのようなふりができます。

5 頭がよくなる本 トニー ブザン 

 なんて胡散臭いタイトル!!と僕も思うのですが、作者のトニー・ブザンは、かの「マインドマップ」を作り上げ、さらに世界記憶力選手権や世界速読力選手権などの頭脳競技を創始したという、本当に偉大な人物です。世界的ベストセラーにもなった「マインドマップ」をはじめ、多くの著作を残しているトニー・ブザンですが、この「頭が良くなる本」は彼の頭脳の使い方を網羅的に解説してくれています。マインドマップはもちろん、記憶法、読書法など大事なことはこの本一冊読めば、だいたいつかめます。私自身、学歴もないですし、勉強もほとんどしたことありませんが、頭が良いと評価を受けることがあるのはこの本のおかげであると言えます。

6 ひらいて 綿矢りさ 

 難しい本が続いたのでここからは小説を。私がすべての作家の中で一番好きなのが綿矢りさです。彼女は天才です。どれくらい好きかを書き出すと10万字くらい書いてしまうので置いておきますが、著書の中でもおすすめしたいのがこの「ひらいて」です。女子に読んでほしい!!はい。恋愛小説ですがなにか?あらすじを軽く言いますと、主人公は女子高生です(うんうん恋愛小説にありがちだね)。好きな男の子がいます(うんうんいいね)。その男の子には彼女がいます(三角関係ね。よくあるね)。彼女の方を主人公が寝取ります(うんう・・・え?)。ということで急なボルボラ展開になるのですが、おもしろいのが、主人公の方は女の子を抱くなんて気持ち悪いと思いながら抱く描写があることなんですよね。その心情描写がシリアスなシーンでもなぜか笑えてきます。恋愛小説なんて、私でもほとんど読まないのですが、綿矢りさだけは天才すぎて、毎回読んでしまいますね。普段小説読まない人もぜひ読んでください。おそらく人生で一番触れた文章は綿矢りさの文章ですし、私が多大な影響を受けていることは間違いないと思います。

7 箱庭図書館 乙一 

 こちらも小説ですが短編集になっています。この本はコンセプトがおもしろい。天才作家乙一が、「設定とか考えるのめんどくさいなあ。ちょっとみんなの没になった文章とか、書きかけの小説送ってくんね?」とホームページを立ち上げ、実際に送られてきた駄文を構成しなおし、「同じ舞台で起きる、せつなくおもしろい短編集」に仕上げてしまいました。そう、別々の文章をリメイクしているのに、ゆるくつながっているのです。作家ってすげえと知らしめられた作品です。特に「ホワイト・ステップ」は泣けます。せつなさの達人の異名をとる乙一ワールド全開って感じですね。もともと人の作品なのに。

8 万能鑑定士Qの事件簿  松岡 圭祐 

 シリーズものの小説もひとつ。「面白くて知恵がつく人の死なないミステリー」がコンセプト。名キャッチコピーじゃないですか?映画化や漫画化もしているので、ご存知の方も多いかもしれませんが、これは本当に面白いです。作者は「通訳兼、手品師兼、催眠術師兼、作家」という怪しすぎる人なのですが、この人の知識量は圧倒的で、著作を読むだけでよくわからない雑学が増えていきます。その中でもこの本は特に顕著で、知恵がつきながら楽しめるとても素晴らしい本になっています。

9 しあわせの書―迷探偵ヨギガンジーの心霊術 泡坂 妻夫

 マジシャンとしても有名な泡坂妻夫の著書。この本は内容がどうとかではありません。最後まで読んだ後に起きる衝撃、この本にささげた時間、発想の天才性。すべてがすごいとしか言いようがありません。内容はなんてことないミステリー。作中に「しあわせの書」と呼ばれるものが登場し、それを使った超能力の謎を最後に解き明かします。その超能力がなんと、この本でそのまま再現できます。つまり、これを買うだけであなたも超能力者。本自体がマジックになっている稀有な本。もし読んでいただけたとしても、この本の秘密を未読の読者に明かさないでくださいね。

10 13 Steps to Mentalism Practical Mental Magic Psychological Subtleties

 私のミスで1冊分あいてしまったので、超専門書を複数ぶち込む荒業に出ました。Amazonではおそらく取り扱ってないので、ほしい人は検索してマジックショップから手に入れましょう。メンタリズムの本です。この3つを読んでいない人を私はメンタリストと認めません。マックスメイビンもそんな感じのこと言っていました。たぶん。メンタリズムを始める人がまず読むべき本たちです。巷の心理学の本とかマジでどうでもいいです。何の役にもたちません。むしろこの3つを読んでおけば他の本は読まなくてもいい。聞いていますかね、名ばかりのメンタリストたち。

番外編

 10冊終わりましたがいかがでしょうか。ここからは、過去のツイキャスやtweetで薦めたり、その他の事情で10選に入れなかったものを番外編として紹介しておきます。

コールド・リーディング: 人の心を一瞬でつかむ技術 イアン ローランド 

 何回も紹介しているので没。私もnoteで解説しているコールドリーディングのバイブル的本。コールドリーディングというのは、占い師が使う技術で、何の情報もなくその人の過去未来現在を当ててしまう方法です。うまくやればコールドリーディングを知っている人相手でもバレません。この本を読んで練習すればすぐ占い師になれます。なぜか価格が高騰してきてますので私のnoteでもいいんですよ!私の方がわかりやすいですし!

MMT現代貨幣理論入門 L・ランダル・レイ 

 読んだのが最近で、そこまで読み込んでいないため没。こちらも私がnoteで解説しているMMTのバイブル。こちらも高いので私のnoteを読んで興味出れば読んでみたらいいと思います!!こっちは無料ですし!!

ブッダのことば: スッタニパータ  中村 元 

 過去ツイキャスで薦めたため没。あまり言ってませんが、私は原始仏教を信仰しております。仏教徒と言うと現代日本の仏教は嫌いなので難しいところではありますが・・・。かのスッタニパータを現代語訳してくれています。こんなすごい本ないですよ。正直一番薦めたいのはこの本です。

脳はすすんでだまされたがる マジックが解き明かす錯覚の不思議 スティーヴン・L・マクニック 

 こちらもツイキャスにて薦めたので没。マジックで人はどのように騙されているのかを、認知科学的な観点からやさしく解説してくれる本です。著者には名著「脳のなかの幽霊」の共著者もいます。

データで勝つ三人麻雀 みーにん 

 需要がニッチすぎるので没。あとみーにんさんは友人なのであざとくなるかと。でも紹介する。とつげき東北さんが「科学する麻雀」を出版して以降、四人麻雀の研究は進みデータを活用した本は多く出版されました。しかし、この本は、初めて三人麻雀でデータを集め書籍化したもので、画期的な書籍です(とつげき東北さんが本の最後の方に三人麻雀のデータを載せた書籍はあったが、一冊丸々はおそらく初)。そもそも三人麻雀の戦術本自体がほとんどない中で、このデータ量と解説は本当にすごい。みんな買うのだぞ。

記憶に自信のなかった私が世界記憶力選手権で8回優勝した最強のテクニック ドミニク・オブライエン 

 ツイキャスで紹介したのと、トニー・ブザンとかぶるしなあと思って没。記憶術に特化した本。この本を読んで練習すれば記憶力が10倍程度にはなります。タイトルはダサい。

ウケる技術 (新潮文庫) 水野 敬也 

 これは結構入れるか迷いましたが、おもしろくなりたい願望が皆にあるのか謎で没。面白い話の作り方や、相手を笑わせるにはどうしたらいいのかを体系的にまとめてある本。私はユーモアセンスをこの本で磨きました。

アクタージュ act-age 1 宇佐崎 しろ 

 今一番薦めたいけど漫画のためこちらに!!最近激推ししている漫画です。このようなサイトに紹介される程度にファンなわけです。

天下の週刊少年ジャンプで連載されて、コミックスも11巻まで出ていますがなぜか周りに読んでる人がいない!!ここ10年のジャンプで一番おもしろいと個人的に思っていますがどうでしょう。毎回震えながら読んでいます。みんな読むのだぞ。

虚構推理 鋼人七瀬 城平 京 

 なぜか漫画やアニメが有名になってしまい、小説をいまさら紹介するのはどうかということで没。城平京はもう20年くらい好きなのですが、最近ちょっと売れすぎですね。虚構推理はマンガもありますし、おもしろいと感じた方は城平京さん原作の他漫画も読んでみてください。小説も色々出しています。どの漫画も小説もおもしろく、私的作家ランキングで2位に君臨しています。1位は綿矢りさです。

場を支配する「悪の論理」技法 とつげき東北 

 まあみんな読んでいるだろうということで没。一応私が昔書いた書評を載せておきましょう。と思ってコピペしたら10000字とかになったのでやめました。まあみんなが読みたいなら別のnoteですね。

番外編その2 そんな凸さんのおすすめ本

せっかく聞いたので追記しておきます!他の二人めっちゃ書いてるしいいよね!

善悪の彼岸 (岩波文庫) ニーチェ 

道徳の系譜 (岩波文庫) ニーチェ 

反=日本語論 (ちくま学芸文庫) 蓮實 重彦 

これが答えだ!―新世紀を生きるための108問108答 (朝日文庫) 宮台 真司 

HUNTER×HUNTER 冨樫義博 

1対1対応の演習/数学1 新訂版 (大学への数学 1対1シリーズ) 東京出版編集部 

英単語ターゲット1900 6訂版 (大学JUKEN新書) ターゲット編集部 

完全自殺マニュアル 鶴見 済 

と学会の本

ウィザードリィ アスキー 

ストリートファイター2 カプコン 

ルポ 貧困大国アメリカ (岩波新書) 堤 未果 

なぜかゲームと参考書混じってますが凸さんなんで大丈夫!!あとウィザードリィ高い。

検事失格 市川 寛 

終わりに

 みなさんどうでしたでしょうか。なんやかんやで20冊出てきましたが、書けるもんですね。正直入れたかったけど無理だった本まだまだあります。あと、同じ作家は入れないという縛りをしたので、入ってないけどこれもおもしろいよっていうのはいっぱいあります。僕は割と著者ごとにまとめて読むので、著者別ベスト10でも行けそうです。

 てか、本10冊紹介するだけの企画で6000字書いているんですけど、みんなちゃんと読んだ?噂によると戯言遣いさんは9000字あるそうですよ。僕読まない可能性がある。

 最後に、素敵な企画を立ててくださりましたボルボラさん、協力してくださった戯言遣いさん、ありがとうございました。次回は戯言遣いさんが27日水曜日にnote更新してくださいます。更新され次第こちらにもURL貼りますのでよかったらご覧ください。

戯言遣いさんのが公開されたよ!

ボルボラさんのも公開されたよ!

友人のみーにんさんも乗っかってくれました!

 ではでは、みなさんの有意義な読書ライフを祈りつつ。

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