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#218 良いアウトプットを作る筋肉の鍛え方

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

昨日は、「仕事ができる人」とはどういうことか?を考えた時に、「全く同じ書籍やレポートなどをインプットしても、10のクオリティのアウトプットではなく、1000のクオリティのアウトプットを作れる人」である、という話をしました。

そして、そのように考えると、「インプットをアウトプットに変換する」それぞれの過程において、必要な能力というのが見えてきます。
巷では「インプットを沢山してアウトプットの質を上げよう!」という趣旨の書籍などは多く出されているものの、闇雲に本を読んでいても日々の仕事でのアウトプットの質が本当に上がっているかは、分からない方も多いのでは?と考えています。

そこで、自分なりにこういうことを意識して「インプット→アウトプット」のサイクルを回した結果、仕事においても、資料作りや人前で話すことが苦手ではなくなった、というHowの部分をご紹介したいと思います。

昨日は、「インプット→アウトプット」に変換するときに必要な筋肉とは何か?というWhatの話をしていますので、読まれていない方はこちらも合わせてお楽しみください!


1 インプット力の付け方

ここから、昨日もご紹介した「インプット→アウトプット」に変換するステップとそこで必要な筋肉は何か?という考えに基づき、説明していきます。

筆者作成

インプットのステップで必要なのは、自分独自の視点で「気付く」能力と、「何を見るか」の直感が大事、という考えに至っています。

自分独自の視点で「気付く」能力

子育てにおいて、子どもに自分で気付くための筋肉をどう養えばいいか?という問いになると、やはり日常的な問いかけになると考えています。
スタディサプリ教育AI研究所所長の小宮山利惠子さんは、「これは何故こうなっているんだろう?」というような問いを日常的にお子さんに声かけしていった結果、お子さんの探究心が向上した実感があるという趣旨のお話を以前されていました。

大人の場合、誰かが日常的に問いの視点を与えてくれるわけではないので、自分で「問い」を設定していく必要があります。
ネットの一般化により、「答え」そのものは誰でも検索すれば導きやすくなっているという点で、コモディティ化して価値が相対的に低くなっています。
「正確な答えを早く導き出す力」もAIの進化により相対的に価値が低くなっていますが、それでもなお現代において価値が維持されている力は「良質な問いを設定する力」です。

以下の記事でもご紹介した考え方ですが、例えば「自分たちは何のためにこのプロジェクトに取り組むのか」という問いを設定し、それを自分の言葉で言語化する、というのも、「自分独自の視点で気付く」ことだと考えます。

つまり、現在自分が取り組んでいることや、社会の有り様に対して、自分なりの「Why?」を設定し、その解を自分なりに言語化し続けることが、気付くための筋肉を鍛える手段になると考えます。

また、何が「自分独自の視点」なのかなんて、はじめから分かる人なんていません。自分で「問い」を立て続け、その問いへの答えを発信を通じて誰かのフィードバックを得ていくことで、「自分独自の」の部分が徐々にクリアになっていくはずです。

「何を見るか」の直感力

無限とも言える社会の多くの情報の一部を選択して、分析対象を決めるというはじめのプロセスは、分析力よりも直感力が問われるフェーズです。
言い換えるならば、「スキル」よりも「センス」が問われるフェーズ。

以下記事で詳細はご紹介していますが、センスを養うには、「これは!」というセンスが良い」と感じる人を見つけて、その人が「何を見て、何を見なかったのか」をじっくり洞察していくのが有効です。

また、自分が「インプットにおける目の付け所が鋭い!」と感じる人のインプットからアウトプット(=発信)までの一連のプロセスを見て、その内容に対して、コメントなどを通じて自分なりに考えたことをフィードバックし続けていくことも有効です。

何故ならば、漠然とそのような発信内容に触れ続けていても、「すごいな」で終わってしまい、自分に定着しない可能性が高いからです。
そのような発信に触れて、コメントの形で自分の言葉で表現してみようとするタイミングで、「言語化」を通じて自分の血肉になっていきます。せっかく上質なインプットを続けていても、自分の言葉で反芻して表現するところまでやらないと、自分のものとして取りこぼしているものが実は多いということがありえます。

2 編集力の付け方

「編集」のステップでは、「抽象の引き出し」をどれだけ頭の中でインデックス化されているかが肝という話をしました。

「抽象の引き出し」構築力

まず、「引き出し」そのものを増やすには、とにかく行動するしかありません。
自分がワクワクするかも?とちょっとでも思えるのであれば、とにかく自分が当事者になってやってみる。当事者として取り組む経験と、受け身で取り組む経験では、そこから吸収できるものの量と質がまるで違いますから、「当事者としてチャレンジする」ことの量をとにかく増やすところが出発点です。

また、定期的に自分がいる環境を変えたり、仕事の内容を変えることも有効です。
同じことを続けていくと、最初の数年で作り上げた「引き出し」を何度も活用してできることが増えてきますから、新しい「引き出し」がどうしても作りにくくなってきます。

本当にできる人は、必ずしも自分が得意なフィールドでなくても、一定の存在感を発揮して他者貢献ができる人です。
そのためには、幅広い「引き出し」が必要で、今持っている「引き出し」とは別の「引き出し」を持つには、意識的に環境を変えていくことも大切です。

あとは、様々な環境で経験したことを、個別具体的なもののままにしない、ということですね。個別具体的なものは、そのままの形では他への応用が効きませんから、具体事象からの気付きを抽象化しておく。ここでもやはり言語化なのです。

こうして「抽象の引き出し」を頭の中に沢山作っておいて、何かあった時に引き出しから取り出して持って来れるようになっていれば、インプットした情報に対して、自分なりの経験や他者から学んだことをベースに仮説を立てられるようになります。

3 アウトプット力の付け方

最後のアウトプットでは、「論理的な文章構成と表現力」と「受信側への配慮」という想像力が大切、という話をしています。

論理的な文章構成と表現力

職場の後輩に「私は資料作成が苦手です」と言われることが多いのですが、「資料作成」と言っても多くの作業で構成されているので、どの部分が苦手なのかを明らかにしない限り、改善するのも難しいと考えます。

何となく、デザインといった資料の見てくれの部分に意識がいっているように感じるのですが、第一歩として取り組むべきはそこではないはずです。
綺麗な色や絵がなく、文字だけの資料でも良いものは良いですから、まずは「言いたいことがコンパクトに箇条書き3つ程度で言えるか」に集中すべきです。

具体的なプロセスは過去記事に譲りたいと思います。

アウトプットを受信するシーンの想像力

自分が作ったアウトプットを誰が見るのか、その人が知りたいことは何か?に想いを馳せるのが重要という話をしました。
想像できない場合は、インプットを始める前に、そのアウトプットの受信者とアウトプットを作る目的をはじめによく確認しておくことです。

アウトプットを作り始める前に、「自分視点」か「相手視点」かという出発点をよく意識しておくことが肝要。自分が入れ込みたい情報をとにかく詰め込んだアウトプットが、独りよがりで、相手が求めているものとは違う、ということは日常茶飯事で発生しますから、どういうアウトプットが期待値なのか、をよく確認してから筆を執るのが大切です。当たり前に思えますが、できてないシーンをよく見かけるので、ついハマりやすいところなんでしょうね。

今日は、昨日の記事を深掘りする形で、それぞれの筋肉の付け方をHowの視点からご紹介しました。
どなたかのお役に立てば幸いです!

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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