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#236 お金は先に使うべし!という考え方

いかがお過ごしでしょうか。林でございます。

今日は、人の価値観が本当によく表れると感じている「お金の使い方」について、最近考えていることをお話します。

先日、スタエフで話しながら考えていたことを言語化しておきたいと思います。

皆さんは、お金は貯めるのが好きでしょうか?それとも、使うのが好きでしょうか?
お金を貯めて、貯金残高の数字がジワジワと上がっていくのを見るのが楽しみ、という方もいれば、本当は貯めたいと思っているのに、知らず知らずのうちに使ってしまい、なかなか貯められないという方もいらっしゃると思います。

私の場合、当面の生活に必要最低限のお金はキープしておきますが、余剰の部分については、「あ、これいいな」と感じるイベントや体験であれば、積極的に使うようにしています。

あまり物欲はないので、ドカンと大きな買い物をすることは少ないですが、あぁこれは自分や家族にとって必要だな、と思った時には、即決でお金を使うことができるようになってきた気がします。

そしてその根底には「お金は先に使った方がいい」という考え方が自分の中で定着してきたから、と感じており、自分にとってお金とはどういうもので、なぜ「お金は先に使った方がいい」と感じているか、という点を深掘りしたいと思います!


「お金=時間短縮」のツールである

まず、一番大きな考え方が「お金は時間短縮のツール」である、という考え方です。
「お金はツール」でしかないから、持っているだけでは活きない、というのはよく言われるところかと思いますが、何のツールなのか、を本質的に考えていくと、自分の場合は「時間短縮」というのが一番しっくりきます。

お金が疑似体験に変換できる

例えば、2,000円の本を購入して3日かけて読み終えた場合。
その本を書いた人は、その人の10年、あるいは20年という時間をかけて、言い換えると、その人が持っている人生の時間というリソースを10年、あるいは20年投入して、見てきた景色、得られた知見があります。

本というのは、その人が長い時間をかけて得られたものをギュッと言葉にして詰め混んだようなものです。自分が同じことを得ようと思ったら、本来は10年、20年スパンで時間がかかってしまうけれど、本を購入して読むだけで、たった2,000円と3日間というリソースを投入するだけで擬似体験できてしまう、という画期的なものなのです。

だから、読書というのは、かなりコスパがいい投資であるというように考えています。ただ、本を読んだところで止まってしまうと、なかなか自分に定着しませんから、読んで考えたことを定着させるために考えを発信したり、読んで理解したことを自分なりに実践して、そこで感じたことをストックとして残しておくことが大切。アウトプットなきインプットは無価値です。

お金を借りることの意義

借金と聞くと悪いことのように聞こえるかもしれませんが、健全な借金はむしろお金の特質を上手く理解している人が使う有効な選択ですね。
お金を借りることは、時間短縮そのものです。

自分がこれがしたい!となった時に必要なお金が100万円だったとして、その100万円をコツコツバイトして自分で準備しようとなると、5年かかるものとします。
今、20歳であれば、25歳になってようやくやりたいことができるようになるわけですが、当然その5年の間に世の中も進んでいますから、例えばビジネスであれば、誰か他の人が先に始めてしまって、後発参入で「時既に遅し」となっている可能性もあります。
旅行であれば、20歳で海外に行って見聞きして得られたことを知っている状態で20-25歳を過ごすのと、外の世界を知らずに20-25歳の時間を過ごすのとでは、その5年間における人生の過ごし方も自ずと変わってくるはずです。

発信活動を始められた方がよく指摘していることとして「発信を始めてから社会の見え方が変わった。生活の様々なシーンに対して、解像度が上がりインプットの質が変わった」という話があります。
このように、インプットの質を決めるのは、当然自分が身を置く環境というのもあるのですが、周囲にインプットの種があった時に、自分がそれを検知できるアンテナが立っているか、自分にその準備ができているか、という要素も大きいです。

そのように考えると、100万円を借りてでも、先に経験に対して投資をした方が、海外旅行に行っている間だけの充実感というリターンだけでなく、旅行から帰ってきた後の人生の5年間の過ごし方、日々の判断基準にも影響があり、中長期で効いてくるリターンも期待できるということです。

お金を使う「タイミング」が、とても大切

私は、ITシステム開発のプロジェクトマネジメントが本業ですが、プロジェクトマネジメントにおいて、お金を使うタイミングの見極めはかなり重要な選択です。
例えば、1年間で何かのシステムを構築するプロジェクトにおいて、「今日使う100万円と、1ヶ月後に使う100万円」では、そのリターンが大きく変わってきます。

基本的に、プロジェクトの後半に行くほど、完成に向かっていくわけですから、手直しが必要になった時の手戻りの量は後に行けば行くほど大きくなります。
「何を作るか」と設計する序盤の段階において、しっかり人を投入して詰めておければ、後半に手戻りが発生するリスクは軽減されるわけですが、「何を作るか」というところに十分に人と時間をかけずに進めてしまって、後半になって色々と不備が見つかってくると、そのリカバリ作業に対して、100万円では到底できなくなってしまうのです。

自分の人生運営も一つのプロジェクトマネジメントと捉えるのであれば、できるだけ早い段階で色んな世界を見て選択肢を広げておいた方が、後になってああこうしておけば良かった、と感じることが少なくなると思います。

もちろん、何かを始めるのに遅すぎるということはありませんが、だからと言って、「今やりたい」と感じているものがあるのに、それを先送りする理由もありません。

「管理職になったらチャレンジしよう」とか「社長になったらこうしよう」いう考えは、大抵実際にそうなってもチャレンジできないことが普通で、やる人は自分の境遇やポジション関係なくすぐ始めている人ばかりです。

だから、やりたいと思ったら始める、お金を使うのであれば「今でしょ!」と考えているわけです。
もちろん、先に使ったお金が必ずリターンとなって全て返ってくるわけはありませんが、ここでは、先に使ったお金をいかにリターンに変えるか、言い換えるならば、リターンに変換するための努力というのも必要です。
先ほど述べたアウトプットによるストック化は、その最たるものですし、「お金を使う能力」もある程度「失敗」も繰り返さない鍛えられていかないもの、という心構えが大切です。勉強料として捉えることですね。

仕事をしていて感じるのは、「お金は貯めたり、コストカットするよりも、使う方が断然難しい」ということです。
「お金を貯める能力」と「お金を使う能力」は全く別物で、特にここ数十年は若手が「会社から1,000万円を預けられて、これを上手く活かして倍にしなさい」という機会もめっぽう減りましたから、会社員が「お金を使う能力」を鍛えられにくくなっているのを感じます。

だから、せめて個人レベルでは、小さな範囲で良いから実際にお金を使いながら「お金の活かし方」を学んでいくのが大切だと考えています。
Die with Zeroではないですが、死ぬ直前に1億円残ってしまったら、ああ1億円分を経験に変えることができなかったな・・・と悔やんでしまいそうなので、迷ったら今使う!の精神で、これからもしっかり使っていきたいと思います。

それでは、今日もよい1日をお過ごしください。
ここまでお読みいただき、ありがとうございました!

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