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文章の読みやすさを高めるメンタルモデルの力

メンタルモデルとは「これからこんなことを話しますよ」とあらかじめ提示することです。
「これからこういうことが書かれているんだな」と予測が立てられることで、読むべきか内容か判断でき、内容が理解しやすくなります。
メンタルモデルを与えることは、迷路の地図を与えるのと同じ。読み手の立場に立って負担のない、理解しやすい文章を書きましょう。

メンタルモデルで事前情報を植えつけられる

メンタルモデルを最初に提示することが大事です
メンタルモデルとは、文章であれば冒頭で「これからこんなことを話しますよ」とあらかじめ提示することです。
メンタルモデルを作ると「〇〇とは〇〇なんだ」と事前に情報を植えつけることができます。

予測が立てられれば、読み手の負担も減り、理解されやすい

事前情報があると予測ができます
これからこういう文章が書いてあって、こういうことがいいたいんだな」という予測です。
予測を立てられるメリットは2つあります。

1.読むべき内容か判断できる

 メンタルモデルがあることで、読む必要がある文章かを判断できます
 「こんな話をしますよ」と書いてあれば、なんとなくでもどんな情報が書かれているかがわかるからです。
 そうすれば取捨選択ができ読み手の負担が減ります
 冒頭を読んだ上で、必要がなければ読むのをやめればいいし、ほしい情報だけ書いてある部分を探して読むこともできます。
 詳細から説明すると、最後まで読み続けないと何がいいたいかがわかりません。

2.内容が素早く理解できる

 メンタルモデルがあることで、内容を素早く理解できます。
 あらかじめどんな話かが頭に入れば、関連情報が浮かんでくるからです。
 関連情報が浮べば、得たい情報はキャッチアップしやすくなります。

 詳細から説明してしまうと、読み手は以下のような状態になります。
 ・何をいおうとしているか常に考えて読み続けないといけない
 ・この詳細が全体のどの位置付けになっているかわからない
 ・この説明がいつ終わるかがわからない

このため読み手にとって負担がかかり、理解もされにくくなります。

メンタルモデルは地図を渡してあげるのと同じ

メンタルモデルは「迷路の地図を渡してあげる」ことと似ています
どちらもこの先予想がつかない状況を、予測し理解しやすくするのに役立ってくれます。

ゲームでよくある迷路やダンジョンを思い浮かべてください。
先の道がわからない迷路を「この道でいいのか」と思って進むのと、地図を渡されて「この道はだいたいこうなっていて、こう進めば出口にたどり着けそうだ」と思って進むのは、どちらが負担が少なく、進みやすいと思いますか。
地図を見て「そもそもこの道に進む必要がない」と判断できれば、余計な手間を省けますよね。

文章も同じです。
文章はぱっとみても内容が入ってきません。
読み手は「本当にほしい情報は存在するのか」「どこに情報があるのか」が知りたいです。
そのためあらかじめ「これはどういう文章なのか」を頭に入れることで、読む必要がある文章なのかを判断できます。
読み進めて「読む必要がなかった」「求めている情報とはなんか違った」と誤って読んでしまうのも防げます。

読み手の立場に立って、メンタルモデルを作り、事前情報を与えて、読み手に負担のない、理解しやすい文章を書きましょう。

参考文献です。
報告書や企画書などいろいろな類の文章における、文書作成に役立つ考え方やフレームワークが詳しく書かれています。

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