一昔前のSNS、「はてなブックマーク」の集客の実力を数字で検証した。
1週間ほど前に、こんな記事を見かけた。
ソーシャルネットワークサービスの一つである「はてな」が過疎っているという記事だ。
「はてなブックマーク」からいくらなんでも人が減りすぎではないかという話
最近はてブからのPV流入ってほんとにほっとんどない。相変わらずちまちまホッテントリになることはあるけど、毎回PV流入がスカスカ。
あまりにもはてなブックマークの影響力が低すぎる。
もはや「発信力のある人は誰もはてなブックマークなんか見てない」「見ているのは発信力皆無のお客様だけ」「はてブユーザーの中でも限られた人間しか見ない」というのがはっきりわかります。
はてブで150人がワーワー騒ごうが、はてブの2000人の中で消費されて終わり。なんの怖さもない。
たしかに一昔前、テキストが主体のインターネットだったころは、国産SNSとして「はてな」は、そこそこの存在感を示していた。また、併設されているブログサービスには、面白い書き手がたくさんいた。
実際今でも、Books&Appsには、「はてなブログ」の書き手である、シロクマ先生やfujiponさん、黄金頭さんといったブロガーさんたちが寄稿してくれている。
ただ、冒頭のブロガーさんの感覚では、現在の「はてな」はすっかり過疎っており、大してPVを稼げないと言っている。
ところが、昨日書いた記事、内容の是非はともかくとして、はてなブックマークが150以上ついているのも関わらず、はてブ経由でのPVはわずか2000でした。
なるほど。言わんとしていることはわかる。
実際、「はてな」は中年男性にこそある程度知られているが、若者や女性ではてなを知る人は少ない。
Books&AppsのSNSでのシェア数には「はてなブックマーク」の項目があるが、「あれって何ですか?」と聞かれることも少なくない。
だが、「はてな」は元々、それほど集客力のあるSNSだっただろうか。
Books&Appsを運営している身としては、「はてな」が大きなトラフィックを持ってくるという感覚はあまりない。
実際、ほかのブロガーの方が、「3年前なら150ブクマあれば、はてブ経由で5,000pv~10,000pvもあるのが当たり前だったというのは本当か。そこでファクトフルネスを実践することにした。」と、その感覚に疑問を持った記事がでていた。
はてなブックマーク経由PV黄金時代とFACTFULNESS
はてブ経由PV/ブクマはサイトによって異なると思うが、はてなブックマーク経由で最も多いのは全サイトが一律で扱われるトップであり、ついで総合の人気エントリーである。これに関しては「本しゃぶり」において2σを外れる出来事は、他のサイトでも頻繁に起きるとは思えない*8。
従って俺がGoogleアナリティクスによる分析を正しく行えているのであれば、3年前なら150ブクマではてブ経由PVが5,000~10,000というのは誤りである可能性が高いと言える。
この記事の結論としては、3年前も今も、はてなからのトラフィックはあまり変わらず、それほど多くないとなっている。
私も同感で、数年前に「はてな」がそこそこ流行っていたころ。クライアントから「はてな」がどの程度トラフィックを持ってくることができるのかを聞かれたことがあった。
そして、私の回答は決まって「たいしたトラフィックは得られないので、FacebookかTwitterをやってください。はてなが好きなら、個人的にやればいいのでは」だった。
それは、実際に「はてなブックマーク」が持ってくることのできるビュー数を見ていたからだ。
では「はてな」からBooks&Appsへどの程度流入があるか、実際の数字を検証してみよう。
Books&Appsへの「はてな」からの流入数
Books&Appsの「はてなブックマーク数」上位250記事に関して、ブックマークすうと、はてな経由のページビュー数を算出した。
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