Facebookの拡散力がゴミレベルになってしまった理由を、数字から検証する
メディアをやりたい、という方から、「拡散を狙うなら、どんなプラットフォームが良いか?」と聞かれることがあります。
結論としては、テキストはTwitter、画像ならInstagram、動画はYouTubeあたりが良いということになります。
その理由はアクティブユーザ数。国内ではTwitter、そしてInstagramが上位プラットフォームとなっており、押さえておかねばなりません。
ところで。
「あれ?Facebookは?」と思う方もいるでしょう。世界的には首位、国内4位の巨大プラットフォームである、Facebookも抑えておくのはいいんじゃないか、と。
実は……大変残念ながら、Facebookはすでに、拡散のプラットフォームとして、ほとんど役に立ちません。
その理由として、まずはユーザ数の減少が挙げられます。
特筆すべきはInstagramの急伸とFacebookのユーザー離れです。2019年内にInstagramはFacebookのMAU数を抜き、国内でどこまで拡大できるか注目が集まります。
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(ガイアックス ソーシャルメディアラボ)
一昔前から、Facebookは「オッサンSNS」と呼ばれてきましたが、今使っているのは40代、50代の男性が中心です。
使っている人の絶対数はそこそこあるものの、要は、「中年のオッサンが、知り合い同士で、キャッキャウフフするSNS」という位置づけを不動のものとしてており、これにうんざりした人々が「Facebook離れ」を起こしているのです。
若手ユーザのいなくなったSNSに、将来はありません。
さらに、2つ目の理由として、Facebookのアルゴリズム変更による、オーガニックリーチの減少が挙げられます。
Facebookの投稿は現在、ほぼ「友達の輪」の中に閉じ込められており、リーチを稼ごうとすれば、広告に頼るしかないのです。
つまり、「拡散してほしけりゃ金払え」です。Facebookは拝金主義路線をひた走っており、今後も改善される見込みはありません。
ほとんどのユーザは広告に見向きもしないため、金を払ったコンテンツしか、「友達の輪」の向こうに届かなければ、コンテンツの質が下がるのは当然です。
Facebookは今、多様性とは真逆を行くSNS、友達としかやり取りできないSNSとなっています。
なんなら、メッセンジャーだけでいいじゃん、という話です。
Books&AppsにおけるFacebookからの流入数、8年間の推移
本当にFacebookでは拡散しないのか?と疑う方のために、どのくらいFacebookが拡散を抑制するようにアルゴリズム変更をおこなってきたか、Books&Appsにおける、Facebookからの実際の流入数値を見てもらいましょう。
なお、Books&Appsでは立ち上げ当初から一切の変更をせず、以下の方針でFacebookを利用しています。
・個人アカウントと、Books&Appsのフェイスブックページの2つに、同時に投稿する
・Books&Appsに掲載された記事を、コメントなしで、そのままURLのみを張り付け
・平日朝と午前中に1回~2回投稿
以上の投稿条件は、8年間ずっと変えておらず、拡散の度合いは、アルゴリズムの変化を忠実に反映していると考えてよいでしょう。
アクセスのほとんどはモバイルからのものなので、以下の数値はモバイルからのアクセスを集計しています。
では、ご覧ください。
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