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ChatGPTでの記事の書かせかた。

今回は、前回の記事

"ChatGPTに「ChatGPTで高品質な記事を書く方法」という記事を書かせたら、多くの知見が得られました。"

この記事を作成した際の、「ChatGPTへの具体的な命令文」をもとに、高品質な記事の出力のさせ方を解説します。


1.ChatGPTを使う準備

まず準備として、翻訳ソフトを用意してください。
これは、ChatGPTの性能をフルに引き出すために、英語でやり取りをする必要があるからです。

私はすでにDeepL翻訳を使っていたので、DeepLを使いましたが、実際は何でも大丈夫だと思います。

なお、ChatGPT自体も翻訳機能を備えていますが、
・動作が遅い
・記事を書くスレッドと、翻訳スレッドを分けないといけない
という2つの理由から、DeepL翻訳を併用する形にしています。

なお、以下の記事においては、英語を介在させると記事が読みにくくなりますので、すべて日本語訳された状態で記述しています。
実際には命令文は英語、ChatGPTからの出力も英語なので、実際には、日→英→ChatGPT→英→日 という過程を経て、日本語の記事ができています。

また、ChatGPTのモデルはGPT-4にしてください。
記事の質を追求するのであれば、スピード重視ではなく、性能の良いほうで記事を書く必要があります。

なお、以下の記事において、具体的な命令文は、

命令文

のように、引用網掛けで、示した部分です。
また、ChatGPTの出力した文章は、

出力文

のように、網掛け+太字で示しています。

2.ChatGPTに、目次を作らせる

ChatGPTが出力できる文字数はそれほど多いものではありません。
そこで、上位の項目から、順を追って出力してあげる必要があります。

そのため、私が最初にChatGPTに出した指示は、以下のものでした。

”記事作成におけるChatGPTの上手な使い方”について、記事を書くとしたら、どのような構成にしますか?

大項目
中項目
小項目

上記のフォーマットでで見出しを作成してください。

これに対して、ChatGPTの出力した記事は、以下の内容でした。

タイトル:ChatGPTの力を利用して効果的な記事作成を実現する

I. はじめに
A. ライティングにおけるAIの登場
B. 記事作成におけるChatGPTの役割

II. ChatGPTの理解
A. ChatGPTを支える技術
1.GPT-4アーキテクチャ
2.トレーニングプロセス
B. 特徴・機能
1.自然言語処理
2.知識ベースと限界

III. ChatGPTを記事作成に活用するメリット
A. 時間短縮と効率化
1.迅速なアイデア発想
2.研究能力の向上
B. クリエイティブなインスピレーション
1.多様な視点を提供する
2.トピックに対する独自のアプローチを提案する
C. 編集・校正の補助
1.文法・構文チェック
2.読みやすさの向上

IV. 記事作成におけるChatGPTの活用のベストプラクティス
A. AIを効果的に誘導する
1.明確で具体的なプロンプトを提供する
2.望ましい結果を得るための会話の構造化
B. ファクトチェックと補足的な調査
1.正確性・信頼性の確保
2.常に最新の情報を入手すること
C. 人間の創造性とAIのアシストを融合させる
1.ChatGPTに頼るべきタイミングを知る
2.個人の声とスタイルを維持する

V. 倫理的配慮と潜在的な落とし穴
A. 責任あるAIの使用
1.AIによる支援に感謝する
2.盗作や知的財産権の問題を回避するために
B. AIへの過度の依存
1.人間の入力とAIが生成したコンテンツのバランス
2.クリティカルシンキングとクリエイティビティを奨励する

VI. おわりに
A. AIアシストライティングの未来
B. ChatGPTの可能性を記事作成に取り込む

かなりあいまいな指示で、これほどの項目を網羅的に示してくれるのは、AIの優れた点ですが、冷静になってこれを読んでいただくとわかりますが、正直なところ、ChatGPTの出力は「面白くない、読みたくない」と感じました。

例えば、次の部分です。

I. はじめに
A. ライティングにおけるAIの登場
B. 記事作成におけるChatGPTの役割

学術論文であれば、上の2つは必要な項目かもしれませんが、こんな能書きのような部分を読みたいと思う人がいるでしょうか?明らかにこの部分は冗長です。

同様に、以下の部分も記事としては冗長です。

II. ChatGPTの理解
III. ChatGPTを記事作成に活用するメリット
V. 倫理的配慮と潜在的な落とし穴

私が欲しいのは、具体的なChatGPTの使い方、すぐに役立つノウハウ、つまり

IV. 記事作成におけるChatGPTの活用のベストプラクティス

の部分だけです。これでは記事としては内容に少し不足があります。そこで、もう少しChatGPTに、ネタを提供させることにしました。それが、以下の命令です。

もう少し続けてください。

ChatGPTは、続けてくれ、というと前の命令に関して、さらに追加のネタを出してくれます。その結果が、以下です。

タイトル:ChatGPTの力を利用して効果的な記事作成を実現する

VII. ケーススタディ 記事作成におけるChatGPTの活用成功事例
A. ジャーナリズムの強化
1. 報道を加速させる
2. 調査報道を支援する
B. コンテンツマーケティングとSEO最適化
1. 魅力的なブログ記事を作成する
2. キーワード調査・統合の効率化
C. 学術的な研究・執筆
1. 文献調査の補助
2. リサーチクエスチョンと仮説の作成

VIII. ChatGPT統合のための高度な技術
A. カスタマイズと微調整
1. ChatGPTを特定の業界やニッチに適応させる
2. 専門知識セットに関するトレーニング
B. ChatGPTを使った共同執筆
1. ライティングチームでのChatGPTの活用
2. ベストプラクティスの共有と他者からの学び
C. AIの新機能やアップデートを探る
1. GPT技術の進歩に関する情報の入手
2. 新しい機能・ツールへの対応

IX. 記事作成におけるChatGPTの課題と限界
A. 複雑な話題やニュアンスの異なる話題への対応
1. ChatGPTの理解力の限界を認識する
2. デリケートな被写体を正確に表現することを確保する
B. 偏見や誤報に対処する
1. 潜在的なバイアスを特定し、軽減する
2. AIが生成したコンテンツの不正確な情報や誤報を修正する。
C. 倫理的・法的な意味合いでのナビゲート
1. データプライバシーに関する懸念の理解
2. AIが生成するコンテンツに関連する規制への対応

X. 記事作成におけるAIの未来に備える
A. 進化する作家の役割とAI
1. 新しいコラボレーションの機会を認識する
2. 責任とスキルセットの変化
B. AIを活用したイノベーションの可能性を取り込む
1. 新しいフォーマットやジャンルを開拓する
2. 小説の文体や技法を身につける
C. 責任あるAI活用の文化を醸成する
1. 透明性・説明責任の推進
2. ライティング・コミュニティにおける倫理的なAIの実践を奨励する。

つづけて案を出してもらった所、少し面白そうなノウハウが出てきました。具体的には以下の部分です。

VIII. ChatGPT統合のための高度な技術
A. カスタマイズと微調整
1. ChatGPTを特定の業界やニッチに適応させる
2. 専門知識セットに関するトレーニング

この部分は、「ChatGPTの使い方」として、もう少し深堀したい部分ですが、ChatGPTが出せる『ネタ』はある程度で尽くしました。

そこで、ChatGPTが出した目次から、私にとって必要な部分の目次だけを抜粋して組み合わせ、ChatGPTに書かせたい記事の、目次を作りました。

3.ChatGPTに記事を書かせる

さて、目次を作ったうえで、「記事を書いて」とChatGPTに命令します。その目次と、命令文は以下のものです。

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