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【「上位表示」がほぼ無意味に】Googleが「生成AIによる検索結果表示」を始めたので、SEO対策が大きく変わります。

2023年の8月30日、Googleは検索結果に生成AIによる表示を始めました。
これは、従来のSEO対策を大きく変える可能性があります。

例えば、「SNSはSEOにどのような効果をもたらしますか?」と、検索窓に打ち込むと、従来はwebページが羅列されるだけでしたが、生成AIを用いると、以下のような表示に変更されます。

見てわかる通り、画面の大半は「生成AIによる回答」になり、webサイトはかろうじて上位3つまで。正直なところ、全く目立ちませんし、クリックしようとも思いません


「SNSで集客」というキーワードだと、すでに広告と生成AIの結果しか見えないのです。


この、生成AIの結果表示オプションですが、現在はGoogleのSearch Labsのオプションを設定することで使うことができます。
GoogleChromeのスタート画面の右上のフラスコマークをクリックし、

次に「生成AIによる新しい検索体験」のオプションを有効にします。

すると、通常の検索結果の上に、生成AIによる結果が表示されるようになります。

例えば「ディズニーランド 楽しみ方」で検索をすると、従来であれば東京ディズニーリゾートの公式ウェブサイトが表示されるだけでしたが、生成AIでは、直接、欲しい回答が表示されます


「上位表示」がほぼ無意味に

これを見てわかる通り、生成AIが検索結果に表示されるようになると、「上位表示」がほぼ無意味になります。

SEO対策業者は涙目です。

おそらく、今まで「SEO」でトラフィックを稼いでいた多くのサイトが、死滅するのではないかと感じます。



もともと近年のGoogle検索は、個人のページや、弱小メディアのページをほとんど検索結果として上位に表示しませんでした。「同じ内容」であれば、大手企業や大手メディアの記事を上位に表示しているのです。

こうした傾向を嘆いて「Google検索は大手を優遇している」「SEO対策されたページばかりが上位に表示される」というコメントがSNSなどでなされています。

ではいったいなぜ、Googleは個人のサイトを軽視するようになったのでしょうか。

文章を書く方であればご存じだと思いますが、「個人のメディア/文章」は、必ずしもクオリティとして劣っているわけではありません。
中には専門家の鋭い知見が数多く含まれている優れた文章も数多く存在します。

検索上位には大手のページばかりが表示される理由は、全体としてクオリティが低いからではなく、「弱小メディア」や「個人のページ」のクオリティのバラつきが大きいためです。

非常に洗練された専門家の文章から、愚にもつかない書き散らしまでが存在しているのが個人のページだとすると、大手メディアの記事は『一定の質』が担保されている。
したがって、ひとまず「大手」のページを表示さえしておけば、問題を起こしにくいと言えます。

これは言い換えればGoogle検索が、保守化しているとも言えます。

Googleのようなプラットフォームには、ある程度公共性が求められますから、何か問題があるとすぐに非難の対象になります。
それを避けるために、近年のGoogleが「権威性」を重視し、大手企業のドメインを優先するのは、そのためです。


しかし、この変更で「大手サイト」「老舗ドメイン」も、安穏としていられません。「答え」を得るのに、もはやサイトをめぐる必要すらないのです。

ディズニーランドの楽しみ方を聴いたら、つぎに「理想の回り方は?」という質問が出てきますので、それをクリックするだけで、生成AIが次の答えを用意してくれます。

今までのSEO対策って、いったい何だったの?って思うくらいです。


生成AI検索時代に、リソースを突っ込むべき3つのポイント

では、このようなサービスがGoogleから出てしまったことで、「自社のサイト」はどのように運用すべきなのでしょうか。

結論から言えば、特にBtoBビジネスや、単価の高いハイエンド顧客向けのビジネスにおいては、リソースを突っ込むべきは、

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インターネット上における 「生成AIの利活用」 「ライティング」 「webマーケティング」のためのノウハウを発信します。 詳細かつテクニカルな話が多いので、一般の方向けではありません。

ビジネスマガジン「Books&Apps」の創設者兼ライターの安達裕哉が、生成AIの利用、webメディア運営、マーケティング、SNS利活用の…

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