「オウンドメディア」ではない、「企業ブログ」のススメと、その立ち上げ方
今更ブログ?と思う方も多いかもしれない。
対消費者のビジネスでは、特にYoutubeやTwitter、あるいはインスタグラムがではもてはやされており、「ブロガー」は、もはや絶滅危惧種である。
だが、BtoBビジネスでは今も文書メディアである「ブログ」の重要性は変わらない。これにはいくつかの理由がある。
1.文書は情報密度が高い
ビジネスパーソンは、忙しい。
したがって、単位時間あたりに取得できる情報量が多い文書が、情報取得に好まれる。
会社で用いるツールや資材などを検討するとき、まず取り掛かるのは、各種統計情報、コーポレートサイトなどをサーチするためのGoogle検索が中心などであり、情報密度の低いYoutubeや、画像情報であるインスタグラムの検索ではない。
2.文書はロジックの説明に優れる
動画や写真は、手順やイメージの説明には優れているが、数字やロジックの説明には不向きである。
しかし、企業の意思決定は、ロジカルに行われるため、結局企業が意思決定をする際には、文書、あるいは文字情報を含む、図解が必要になる。
組織において、企画や提案が、文書で行われているのには、それなりの理由があるのだ。
3.企業の経営幹部・意思決定者の多くは、文書を読むのが得意
経営幹部は「仕事」という文脈においては、論理と言語能力に優れ、文章を読むことを得意とする人が多い。これは、文字をあまり読まないとされる、「一般消費者」とは明らかに異なる層である。
以上のような理由から、ビジネス上では、書籍・新聞・web上のテキストなどの「文書」が、依然として動画や画像に対して優位である部分も多い。
また、作り手側の都合から言えば、画像や動画に比べて、テキストはコストの面ではるかに優れている。
そのため、特に法人向けのサービスにおいては、文書による情報発信は未だに現役である。
「ブログ」で情報発信をする意味
その選択肢の一つに、「ブログ」がある。
総務省のサイトにもあるが、ブログは本来、「自分の考えや社会的な出来事に対する意見、物事に対する論評、他のWebサイトに対する情報などを公開するためのWebサイト」のこと。
ブログは、自分の考えや社会的な出来事に対する意見、物事に対する論評、他のWebサイトに対する情報などを公開するためのWebサイトのことです。
当初は、個人サイトで利用されていましたが、最近では企業でも自社の情報を公開したり、新しい商品やサービスの情報を公開したりする場合に利用されることが増えてきました。
基本的に、ブログはこれまでのホームページを公開する技術をそのまま利用しているため、閲覧する側は通常のWebブラウザだけで見ることができます。
(総務省:https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/security/basic/service/05.html)
つまり文書による意見発信が「ブログ」の本来の役割だ。
なお、ブログと似たようなイメージを持つものとしてオウンドメディアがあるが、「オウンドメディア」と「ブログ」はその意義において、大きく異なる。
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