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Twitterアカウントの育成に関する、技術的要素と実務のポイントを詳細解説します。
*本有料マガジンのバックナンバーの一部を、コーポレートサイトにて、無料で公開しています。ぜひご覧くださいませ。
https://tinect.jp/
正確な統計がないので、断言はできませんが、現在、日本で最もよく使われているSNSは、Twitterだと推測しています。
例えば、Googleトレンドでは、Facebookの検索回数が低下する一方で、コロナ禍が始まってから、Twitterは検索回数が増えており、家にこもった人が情報収集のために使っていることがわります。
要するに、現在の日本ではSNS=Twitterという図式なのです。
ところが、このTwitter、「ツイ廃」と呼ばれるヘビーユーザーがいる一方で、「アカウントは作ったけど、たいして使いこなせてない」という方も数多くいます。
そして、面白いことにこれは「今後、ビジネスで積極的にSNSを使いたい」という、優秀なビジネスパーソンほど、顕著です。
なぜなら、彼らはリアルでのつながりが重視されるFacebookの方に傾注しており、「赤の他人とつながる」がゆえに「誹謗中傷の多い」Twitterを軽視していることが多いからです。
しかし今は、Facebookが落ち込んでいる。
フォロワーも友人の数も停滞している。
だから、仕方なくTwitterに目を向け始めたビジネスパーソンも増えています。
昔からプライベートでTwitterを使ってきた人たちは、「そんな状況なの?」と思うかもしれませんが、ビジネス市場における実態はそんなものです。
なので、そこそこ優秀なビジネスパーソンでも、メディア運営やマーケティングを始めよう、という時に、「Twitterやってますか?」と聞くと、「実はあまり使いこなせてない」という返事があることも多いのです。
中には「SNSなんて、見ないほうがいいよ」という方もいるし、「俺はリアル重視だから」という方もいるかもしれません。
ただ、「うまく使ってみたい」というビジネスパーソンには、以下のコンテンツが役に立つのではないかと思います。
「小手先の技術」は見透かされる
なお、本記事では、私が様々なアカウントの運用をしてきた実績をもとに、「本質的な話」を踏まえたうえで、「運用技術的な側面」そして「数値的な管理基準」をご紹介します。
なぜこのような順番かというと、Twitterに関連する書籍やwebの情報は、「運用技術」的なコンテンツが多いからです。
例えばプロフィールの設定方法であったり、相互フォローを利用したり、あるいはTwitterの管理ツールを利用したりといったことです。
ただ、それらは確かに一つの側面ですが、全体からみれば、必要なことの一部でしかありません。
例外が発生すれば、そのようなテクニックはすぐに破綻します。
また、目の肥えたユーザーにはそういった小手先の技術は見透かされていることも多く、一時的に成果を上げたように見えても、継続的に成果を上げるには向いていません。
必要なのは、ブレてはいけない本質をとらえたうえで、状況を見て必要なうち手を実行するために、適宜、テクニックを利用することです。
Twitterの本質とは?
【Twitterを利用するうえでの基礎的な考え方】
Twitterには人気のアカウントが数多くありますが、それらのアカウントが発信す情報に共通する基礎的な条件がいくつか見受けられます。それは、以下の3つです。
・継続性
・有益性
・新奇性
なぜこれらの条件が重要なのでしょうか。それは、Twitterの本質が「ニュースメディア」だからです。
これは、私の実感や、多くの人の利用の仕方にも一致し、Twitter社の幹部たちが述べている事実でもあります。
したがって、Twitterのアルゴリズムは、「ニュースとして価値の高いもの」が優先して表示される設定になっていると言えます。
その「ニュースの価値の高さ」を判定する基準が、継続性、有益性、新奇性の3つなのです。
・継続性
継続的に、ある程度の頻度をもって、ニュースを流すアカウントでなければ、Twitterはその発言を他者のタイムラインに流しません。
事実、ツイートをしていないと、公式の数値管理ツールであるTwitterアナリティクスの画面には次のような文言が表示されます。
「投稿が途切れがちなアカウント」は、それだけで不利です。
ニュースメディアである以上、毎日何かしらの情報発信があってしかるべき、それがTwitter社の考え方なのです。
・有益性
「そのニュースは、Twitterを利用している誰かにとって、有益なものなのか?」は、常に発信者が自分自身に問わねばならない事項です。
その絶対的な指標が、上の画像にある「エンゲージメント」です。
エンゲージメントとは、一つのツイートが「クリックされる」、「リツイートされる」あるいは「いいねされる」といった、ユーザの何かしらの反応を指します。
しかし、これは、通常のニュースメディアの考え方とは少々異なります。
例えば、新聞では、「真実」「公益」「速報」などといった、価値観が支配的で、ユーザが何かしらのアクションをする必要はありません。
基本的には「マスメディアの倫理観」に、ニュースの良しあしが委ねられているのです。
ところがTwitterは異なります。
そこに書かれていることが何であれ、「ユーザーの反応を引き起こすこと」が、良いニュースであることの条件となっているのです。
ということは、Twitterでの発言は、何かしらのアクションをユーザーに促すものでなければなりません。
そして、Twitter上でユーザーができることは「リプライ」「リツイート」、そして「いいね」だけなのです。
とくに「いいね」は1クリックでできますから、ユーザーインターフェースの仕様上、ポジティブなニュースのほうが、Twitter上では拡散しやすいと言えます。
しかし、この仕様は困ったことも引き起こします。
エンゲージメントを重視する、すなわち「ユーザに何らかの反応さえ引き起こせばよい」という考え方に立つと、たとえば「フェイクニュース」や「煽りツイート」まで、Twitter上では拡散しやすくなってしまうのです。
Twitter社もアルゴリズムの工夫でこれに対応しようとしていますが、限界もあります。
したがって、これは発信者側の倫理観が強く問われるツールだ、ということになります。
これを間違うと「炎上」という、意図しないネガティブな効果を招いてしまいます。
・新奇性
ニュースメディアである以上
「新しいニュース」
「好奇心をそそるニュース」
「オリジナリティのあるニュース」
が優遇されるのも、また当然と言えます。
例えば、他人の意見をリツイートしてばかりのアカウントは、フォロワーがつきにくい仕様になっています。
ニュースメディアが、他人のふんどしで相撲を取ってばかりでは困るわけです。
あるいは、「よく言われている話」ばかりでも、フォロワーがつきにくい仕様です。
物珍しさ、新しさがあるからこそ、ユーザーは他の人にそれを紹介したくなるわけです。
マスメディアは「速報性」に重きを置いていますが、Twitterは「速報性」ではありません。あくまでも「紹介したくなるニュース」が優先されます。
Twitter運用の技術
上のような「本質論」を踏まえたうえで、日常のTwitterのアカウントをどのように運営すべきなのでしょうか。
運用するアカウントが、ニュースメディアとして大きくなるために必要な、技術的要素は以下の7つです。
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