生きた夢への正誤判定
昏濁した沼地で霹靂を仰ぎ眺める。背にはぬるくも冷たく水かさが増してく。空からの雨粒が山になり、動けない身体から熱と酸素を蒸発させ空へ吸い込まれていく。雷鳴は少しずつ遠くなる。眠る前の意識のようにいつの間にか遠く、遠く、去っていく。反対に夢は急に覚める。寝返りの圧で暖房から冷房に変わったリモコン。小雨を降らしコンクリート色をした空。息詰まるような狭い部屋。沼のようなマットレス。不思議と寝起きの気分は良かった。眠気の誘惑がただ少し、起きる理由がない事を探している。ないものを探す。