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LOVE PHANTOMはなぜイントロは捨ててしまわなかったのか

まず最初にコレは個人の見解を書く場であって
それが世論かどうかはわからないわけであるので
ご了承いただきたいものだ

と、こんな偉そうな出だしを書く若造が世論を書き記せるような客観性を持ち合わせてないことがわかっていただけたところで、本題に入ろう

最近急激に(というかテレビで取り上げられたので)ブーストが効いてきている話題、「若者はイントロやギターソロを飛ばす」という話

正直、割と若者(20代)の私からしたら、飛ばさない人に失礼な書き方だとは思う
「若者はもうイントロ聴かないのか」とそれで認識されちゃう
イヤホンしながらスマホを触り電車乗ってたとして、周りから
「あー、あいつイントロ飛ばしてんのかー」という目で見られちゃう
ホント失礼しちゃうわ

メディア側も、まーーそういう書き方するしかないわな
わざわざ「世田谷に住んでる若者は〜」とか「週5で渋谷をたむろする若者は〜」とか絞れないからさ

今回は、若者とおじさんの文化を中立的に見てたてる立場にあるんじゃないか
と自分で自負して立ち上がって、この「飛ばし問題」を個人的に語りたい

まず、イントロを飛ばす文化が出てきた要因については
サブスクにあると言われてて
わざわざ、お金を払って曲を聴いてるというよりは、
気軽に、金を出して、「はい、どうぞ」と選び放題の状態になって音楽を聴けるようになって、
イントロが長いと「あーこの曲つまんねぇなぁ」と判断して、飛ばしてしまうというのが原因らしい

正直、私(アタシ)は周りにそういう奴がいるというのを確認したことはないが、
まぁ、音楽事情をあまり知らないし、
なおさら音楽好きが周りにも多いために、
いわゆる「飛ばし族」は未確認生物として認識している


個人的な感情を話すとすれば
私の中の音楽好きな私は、「飛ばすな!あほ!ばか!ドスケベ!コラ!」と、怒りの感情が強く出るが
私の中の他愛を持った私は、「そこは自由に、楽しみなさい」と思う

誠に複雑な感情なため
正直、この話題をネット上などで見かけるたびに、頭の中がうごめいて
非常に疲れる


これは、いつか色んな人と語り合いたい話で
別の機会にちゃーんと話したいことなんだけど

世の中に、カルチャーの消費者のランクってのはあるよなと
それはなんか、差別とかでなく
初級中級上級的な、誰でも高みに達せるようなもんで
音楽、映画、美術、テレビとかいろんなものにランクがそれぞれあって
消費スキルが高いほど、専門性は高くなっていくといった感じ

もちろん解釈は人それぞれにあるんだから、わざわざランクづけするのはよくないよ、というのもわかる
それもまた、複雑な感情を産む種

個人的には、作者の意図を忠実に意識する派と、独自の解釈で楽しむ派というのがいて
後者がイントロ飛ばしそうと思うのは
偏見強いよな

皆さんはどう思うか、ぜひ聞いてみたいものです。


『LOVE PHANTOM』

さて、このB'zの『LOVE PHANTOM』が、イントロ長いの代名詞として、再び注目を集めてるとか集めてないとか

イントロが長い曲の代名詞って感じは結構昔からよく言われてた気はするけども
ここにきて俺の出番とばかりに出てきたっぽい

B'zの曲全体からいえば、LOVE PHANTOMは確かに、シングル曲としては異例のイントロは1分19秒
シングル曲というか、このイントロの長さであれだけ人気を得てて、みんな知ってるから代名詞を名乗れるということなんだろうが
全体で言えば、B'zの楽曲中で最もイントロが長いのは
『OUT OF THE RAIN』だったはず
最近の曲を深掘りできてないため、確認してないが
少なくとも4,5年前までそうだったはず
確かイントロは2分ぐらいだったはず

ファクトチェックが面倒なのでしない

もっと言えば、この世に無数の曲があるわけで
この前、僕が聴いたFishmansの「Long Season」は4分半ぐらいはイントロだったと思う(ていうか曲自体35分あるのだが)

LOVE PHANTOMのコンセプトを考えたとき
稲葉さんがヴァンパイアになるMVみたいなのがあって
なんかそーいう洋風ロマンスな感じ
だからイントロも和楽器とか使ってないでしょ?

もともとLOVE PHANTOMはライブ用に作った曲で
おそらくシングルにする予定もなく、ライブで初演して好評だったから出したというのがこの曲のバックグラウンドで
多分、イントロが長いのもそれが理由で、演出用にわざと長めのイントロを作ったのではないかという見解
おそらく、コレが発売した95年で、シングル用の曲だと知りながら1分以上のイントロを出すってのは躊躇われるんじゃないかと思うし
あのミリオンを飛ばし続けてたB'zにだからこそできた賭けだったのではともおもう (実際、次の次のシングルで、全編英詩のシングルという大博打にでて、その次作シングルで連続ミリオンに終止符を打ってしまった)

LOVE PHANTOMもこの長尺イントロをシングルとして出すということには葛藤はあったんじゃないかと勝手に考えているので
「昔はLOVE PHANTOMの長さでもイントロは飛ばさずちゃんと聴いてたんだぞ!」とこの長さが当たり前みたいな言い方をしているおぢさんはどうなんだとこちらも思ってしまう次第



イントロとは

じゃあ、イントロの存在意義を少し考えて見た時
まず最初に出てきたのは「別になくてもいい」というもので
イントロがないというのは手段であって
「ああ、イントロがないんだな」とか
「最初から歌に入って、インパクトが欲しいんだな」とかいう意図があればいいと

ほんとに個人的に嫌なのは、「イントロがあるとみんな聴いてくれないから」という理由でイントロをなくすこと
セールス面の問題もあるんだろうが
そこは…そこはなんとかっ!!作り手側にもプライドを持ってくれないものかなぁ
と思うこの頃

イントロは、序章なんだから
例えばもしあなたの好きな曲にイントロがあるけども
「歌が聴きたいんだ俺はっ、歌がいいところなんだよっ!」と思って
イントロを飛ばしたくなるとしたら、無理に飛ばしを止めることはしませんけども

その退屈なイントロを乗り越えて好きな部分を聴いてみてはいかがでしょうか
あなたが我慢した先にある快感は、いつも聴くあなたの好きな曲をさらに彩ると僕は思います

極端に言えばAVのソレです

LOVE PHANTOMも、あの1分を聴いた先に出るサビの解放感は
盛り上がれる要因というか
カタルシスの解放
飛び出すアドレナリン

そう聴いているうちにイントロも好きになっていくんじゃないか
イントロとか間奏の曲全体における意義とか
が見えてくるんじゃないかなぁって思います

このいわゆる「令和の飛ばし騒動」を聞いてから、最近の歌を聴く時、よく注意してイントロの長さを確認していたんだが
みんなが知ってるくらい有名になったヒットソングは歌はじまりは確かに多かったものの
例えば、アルバムの曲だとか、シングル曲でも、みんな(少なくとも俺が)知らない曲には、特に「ない!」と思えない程度のイントロはついてるような気がしたんだけど
気のせいかなぁ
だから、イントロという文化は無くなってはいかないと思います
(実際、音楽好きが音楽を作ってんだからなくなるわけねぇけどな)


いずれ、イントロをわざと長くしてクノも流行ったりするんじゃないかなぁ
それぞある意味でのカウンターカルチャー


長々と書きましたが、まとめれば
「飛ばす奴は飛ばす奴なりの楽しみ方をすればいいし
じっくり楽しみたい人は楽しめばいい
ただ、メディアは煽りすぎなので
落ち着こう」という個人の見解であります

最後に。
イントロを飛ばす奴は、多分こんな長げぇ素人文を読まないと思います。

いらないイントロは捨ててしまうべきだろうか?
皆さんぜひお聞かせください
どこでかは知りませんが

以上。


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