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短歌まとめ(2020上期)

こんにちは。


インスタグラムで、俳句・短歌を詠んでまして。

2020年の2月〜6月にアップした短歌の中で気に入っているものを纏めてみました。
(全20首)

良かった読んでいって下さいー。


縁在って歩み出したる道中を
笑い転げる地獄漫遊

えんあって あゆみだしたる どうちゅうを 
わらいころげる じごくまんゆう
向かい行く先に乏しい我が愛が
満ちて煩う 六畳一間

むかいゆく さきにとぼしい わがあいが
みちてわずらう ろくじょうひとま
踊っている二人の声が美しく
私の中にそっと消えゆく

おどっている ふたりのこえが うつくしく
わたしのなかに そっときえゆく
大海の如し書物の群れの中
私の為の一文に会う

たいかいの ごとししょもつの むれのなか
わたしのための いちぶんにあう
午前二時 冷凍うどん解凍す
バターとしょうゆをかけて頂く

ごぜんにじ れいとううどん かいとうす
バターとしょうゆを かけていただく
青空に焦がれた僕を何処かへと
連れて行くのさロックンロール

あおぞらに こがれたぼくを どこかへと
つれてゆくのさ ロックンロール
寝ていると起きているとの境界を
泳ぐ魚でいたい今だけ

ねていると おきているとの きょうかいを
およぐさかなで いたいいまだけ
夜雨降り遠方走る車輪の音
耳をすまして夢か現(うつつ)か

よさめふり えんぽうはしる しゃりんのね
みみをすまして ゆめかうつつか
真夜中に取り残された僕を救う
深夜ラジオのパーソナリティー

まよなかに とりのこされた ぼくをすくう 
しんやラジオの パーソナリティー
重力がここだけ妙に強い気が
していて布団を出られぬam

じゅうりょくが ここだけみょうに つよいきが
していてふとんを でられぬエーエム
慎ましく在りて秘かに酔狂を
味わう位でいたい空蝉

つつましく ありてひそかに すいきょうを
あじわうくらいで いたいうつせみ
夏枯草 枯れるは雨のいちいちが
言葉のようにその身を打つから

なつかれぐさ かれるはあめの いちいちが
ことばのように そのみをうつから
鉢替えて息吹く新芽に諭される
生きているのに何が不満か

はちかえて いぶくしんめに さとされる
いきているのに なにがふまんか
哀しみを そのままにしちゃ辛いから
明るく唄う だからBlues

かなしみを そのままにしちゃ つらいから
あかるくうたう だからブルース
群青を纏いし曲のみ激情を
肯定したる二十歳の春や

ぐんじょうを まといしきょくのみ げきじょうを 
こうていしたる はたちのはるや
ゆっくりと湿度を増してこの街に
見飽きたはずの夏がまた来る

ゆっくりと しつどをまして このまちに
みあきたはずの なつがまたくる
ありのまま飾らず気取らずそのままで
弱さ隠さず格好つけず

ありのまま かざらずきどらず そのままで
よわさかくさず かっこうつけず
頑張れといった類の言の葉が
地を這う私の背中を刺した

がんばれと いったたぐいの ことのはが
ちをはうわたしの せなかをさした

美しいものをそのまま美しく
感じていたいと思うこの頃

うつくしい ものをそのまま うつくしく
かんじていたいと おもうこのごろ
飲み込んだ言葉を心の畑(はた)に植え
観察日記をつける生活

のみこんだ ことばをこころの はたにうえ
かんさつにっきを つけるせいかつ


最後まで読んで頂いて、ありがとうございました!

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