『パ・ラパパンパン』

鑑賞記録ROCK YOU  Vol.5

COCOON PRODUCTION 2021+大人計画
「パ・ラパパンパン」
■演出
松尾スズキ
■作
藤本有紀
■出演
松たか子、神木隆之介、大東駿介、皆川猿時、早見あかり、
小松和重、菅原永二、村杉蝉之介、宍戸美和公、
小路勇介、川嶋由莉、片岡正二郎、オクイシュージ、
筒井真理子、坂井真紀、小日向文世

今年ハマった2つのドラマ、
『大豆田とわ子と三人の元夫』と『コントが始まる』の余韻が残る年末、
それぞれを思い出す2人が出演する最後の催し的に鑑賞。

松たか子と云う女優は、それが舞台であろうと
とても自然体でありながら少しの表情でも魅せられる稀有なひとだ。
誇張世界である舞台なのに自然。
コミカルで面白く動きひとつ台詞ひとつが魅力的で、
加えてあの歌声。
軸がまったくぶれない自然体。
それから、掛け合いの安定。
安定なひとが多かったのも印象的。
神木隆之介が舞台2回目(それも松尾作品しか出てない)と云うことを
まったく感じさせない安定感。
ウレロで鍛えられたろうあかりんの堂々とした頼もしさとか、
面白さとシリアスをすんごい振り幅で使いこなせる坂井真紀とか大東駿介とか。壊れっぷりに浦安鉄筋家族思い出した(笑)
勿論、小日向さんとか筒井さんも良くて。
あの人数でキャラ立ちしてるメンツが渋滞せずに無駄なく描いてる
動のラインがとてもきれいだった。

ほぼ言動が松尾さんなひとがいる!とか、
小路さんがサダヲみたいなキャラにされてる!とか、
なんかちょいちょい気になるとこもあったけど
そんなことも気づける距離で観られてよかった。

冬のパンまつり。マッチ売りの箱ごと火をつけて観た夢のようだった。

カーテンコールのとき恥ずかしがってた松さんと対照的に
その魅力を十二分に振りまいてくれた神木くん天使だった。
多忙な年末の一滴の清涼剤のような舞台でした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?