学校が合わない子たちの修了式
わが家の次男と長女は学校以外の場を学びの場として選んでいる。「不登校」というネガティブな響きよりは、「学校に行かないことを選んでいる」「ホームスクール」といった言葉のほうがしっくりくる。
年度末のため、学校に置いてあった荷物を受け取りに行った。次男の担任の先生は、「おお〜◯くんも来てくれてたんだね〜!会いたかったよ〜。」とハグをしようとしてくれた。次男ははにかみながら、照れくさそうにしていた。若い男性の先生で、明るくてフランクで次男のことを否定することなく接してくれていた。
「ちょっと教室に行く時間ある?黒板に絵を描いたんだよ!よかったら◯くんにも見てもらいたくて!」
と誘われるがままに一緒に教室へ行くと、気合の入った黒板アートが目に入った。SPY×FAMILYのアーニャとボンド!!!黒板アート、ネットで見たことあったけどリアルでここまでクオリティ高いものは初めて見たので、私も驚くと同時にテンションがあがってしまった。「うわー!これ先生が描いたんですか?しゃ、写真!写真とってもいいですか?」「いいですよ〜」
先生と次男でツーショットも撮ってもらった。最近は子どもたちが学校に行かないことをあまり気にしていなく、健やかに育ってていいなーと思っているくらいなのだが、もらったプリントの中にクラスの集合写真が見えると、ちょっとだけ心がちくっとした。ただ、このすばらしい黒板アートを生で見られるのは不登校の親だからこそ?!とも思う。先生も、友達も、みんないい人ばかりだった。
長女の担任の先生も来てくれて、ひとしきり近況やお礼を伝えた。別れるときに、「1年間ありがとうございました」とお礼を伝えると、「いえいえ、何もできなくて……」と先生がたは少し申し訳なさそうにしていた。
いやあ、クラス30人の子どもたちの担任をしていたら、不登校の子ひとりに個別な関わりが難しいだろうことは容易に想像ができる。私としては、「何もしない」でいてくれたのは、かえってありがたかったと思う。
・マイナスな言葉を言わない
・会うといつも明るく迎えてくれる
・本人の意思を尊重してくれる
これらが本当〜にありがたかった!
それから、2人が通うフリースクール「マナビダネ」さんの課外活動で電車に揺られて、秩父の手前の芦ヶ久保までいちご狩りへ行ってきた。
電車の中でも友達と思い思いに話す子どもたち。小1から中学生までが、参加している。親もいるから、大人と子どもの人数が同じくらいかな?
小学校生活も後半に差し掛かる次男だけど、幼稚園の親子遠足のようで、子どもにかけてる時間が多いなあとふと思った。ただ、島にいたころの全力PTAなエンターテイナーぶりに触れていただけに、子どものためにあれこれと工夫を重ねるのは好きだ。
島には「15の春」という言葉がある。高校がないから、15歳で島を離れて寮に入る子がほとんど。それもあるからこそ、15歳までの時間に自分がしてあげられることをしたい、との意思が現れていたようにも思う。
その環境にいたから、子どもたちが巣立つまでにできることはしたいと思っている。とはいえ、私は自分もかわいいタイプなので、自分のことも大いに甘やかしているんだけどね。
いちごをまんぷくいただき、道の駅でそれぞれ好きなものをまた食べて、さらに子どもたちはソフトクリームまで……!再び電車に揺られて、帰宅。昨年後半から学校に行くようになった、次男と長女の仲良しなお友達とも久しぶりに会えて行き帰りの電車でも、いちご狩りでも、ずぅーっと一緒にいて何やらおしゃべりをしていた。
さらに、「一緒に遊びたい!!」と、うちに来てもらうことになった。一日中お友達と楽しみました。
昨年春に転校してきて、この一年で、ずいぶん友達が増えたなあ。たくさんの友達というより、家に行き来できるような友達ができたことが嬉しい。学校も、みんな優しいし、次男と長女が学校に行かないのは、人ではない。学校の仕組みなんだろうなとつくづく思う。
フリースクール「マナビダネ」さんに、親子ともども支えられた一年でした。ありがとうございました。
埼玉西部や、西武線沿線など、お近くで困っている方がいたら一度体験に来てみてほしいな。
3月29日の日記
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かたおか由衣
最近、活動名を「片岡由衣」から「かたおか由衣」に変えました!!
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