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ART世界の住人が、Logic世界の住人にできること

木村:ロジックってさ、再現性じゃない重要なポイントって。普遍性というか。誰がやっても同じような結果出るようにすることが価値でしょ。

大野:そうだね。

木村:これはアカデミックも同じでさ。ある論文があって、それを読んだ別の研究者が同じように実験したら同じような結果が出ましたよってのが重要。ARTの世界は属人的だし、再現性はなかったりするわけじゃない。それでART世界の住人が、Logic世界の住人にしないといけないことがあるというかさ、期待されてることはあると思ってて。

大野:おー、なるほどなるほど。あるかもね確かに。

木村:また落合さんだけど。笑。AI時代は美意識と感性だって言ってるんだよ。

感性と美意識があれば、人間はAIに追いつかれない【落合陽一×山口周】

シンギュラリティを迎える未来、人間に残されるものは何なのか。アートとビジネスの融合を目指す気鋭のコンサルタント・山口周と現代の魔法使い・落合陽一が示唆するのは感性、美意識、好き嫌いだという。AIにはわからないメッシュされる以前のアナログデータ。そこに意識を研ぎ澄ますことで、人間らしい暮らしと幸せを手に入れられると。ともするとデジタル方向に振れてばかりの現代で、あえて注目したい侘び寂びの美学のなかに、現代の日本人が失いかけている強力な武器がある!


木村:それでARTの人じゃないと、Logicの人をARTの世界に連れて来られないと思ってるんだよね。この2つの世界って今は分断されててさ。間に大きな川が流れてるんだけど、そこに橋を架けられるのはART側の人なんじゃないかな。

大野:それはそうかもね!

木村:それでこれって、Logic世界の人の方が理解してる気がする。少なくともそういう話をすると「そうだ」ってなるのは、Logic側の人の方が早い気がする。まあおれがそれをLogicで話すからかもしれないけど。笑

大野:へー、そうなんだ、なんでだろうね。ちょっと意外だけど。

木村:この間、東京農工大で博士課程向けアントレプレナーコースで講義して来たのね。学部があって修士で博士でしょ。それで彼らは理系でそこまで進んでるから、めちゃくちゃLogicが得意な人たち。

講義内のワークショップの様子。撮影:木村

木村:創造性とか企画についてがメインだけど、そこでARTに関しても話をしたの。そしたらみんな「ウンウン」ってうなずいてるんだもん。伝わってんだよね。
アカデミックは必要だし、Logicが不必要になることはないけど、そこに加えてARTが重要だっていうのは、薄々気が付いてたのかもしれないし、少なくとも一発で伝わった。

大野:前に言ってたやつだね。この辺の講座もそのうちやりたいね〜。

木村:こういう人たちにARTの世界はこうだよ、って教えてあげられるのはART側の人たちだけじゃない。それはARTの人たちの役割だよ。

大野:わかる〜!ちょっと言いたいことが2つあるんだけど。笑

木村:いいよ。笑

大野:1つ目が、おれ大学中からビジネス始めてたからさ、たまに「ちょっと相談したいんですけどいいですか?」とかって人が来てくれたことがあるの。そしたら「4P分析したら〜」とか「SWOT分析では〜」とか、「マーケティングの結果〜」とかさ、みんなそんなことばっか言って来て、「つまんね〜〜」みたいなのばっかりでさ。笑

木村:そうだったんだ。笑

大野:「そんな誰でも思いつきそうなことやってどうすんだよ」、「そもそもそれ、本当にやりたいの?」みたいなのばっかりでさ。もっと人と違うことした方がいいんじゃないの?って思っててさ。

木村:ビジネス書だけで勉強するとね、どうしてもそうなるよね。悪いとは思わないけど、そういう知識はアイデアを武装するためのもので、そこから考えるものではない気がするよね。

大野:2つ目は、今読んでる本に原田マハさんの『暗幕のゲルニカ』って本があってさ。

反戦のシンボルにして20世紀を代表する絵画、ピカソの〈ゲルニカ〉。国連本部のロビーに飾られていたこの名画のタペストリーが、2003年のある日、突然姿を消した――誰が〈ゲルニカ〉を隠したのか? ベストセラー『楽園のカンヴァス』から4年。現代のニューヨーク、スペインと大戦前のパリが交錯する、知的スリルにあふれた長編小説。

大野:NYでテロがあったときに、イラク戦争に繋がったけど、ピカソのゲルニカってあるじゃない。あれってゲルニカってただの普通だった街に空爆があって。その時の悲惨な様子を絵にしたのがあのゲルニカなんだけど、ARTの力で、人々に戦争の愚かさを伝えるってやつでさ。ものすごい力を持ってるのがARTなんだよね。

木村:本屋さんっぽいとこ出てきたね。笑。多くの場合は論理を使った説得で相手の行動を変えさせようとするけど、ARTはそうではなくて、なんというかLogicを超越する力がある気がするよね。


次回『ARTとデザインの違いは?』へ続きます。



お知らせ

8月19日(日)16:00〜18:00に【入門編】AI時代の出版ゼミ 『つくる人の武器』としての出版講座を渋谷で開催します。

詳細はこちら👉 https://aipublish.peatix.com/


【イベント概要】
AI時代の出版ゼミ 『つくる人の武器』としての出版講座

AI時代に力を持つのは、自らの感性、美学、哲学を技術を駆使して形にする “つくり出す人” です。

データやルールがあるものや、そこから導き出せる『正解があるもの』はAIに任せればいい。データやルールのない『感性を元にした、正解のないものをつくり出す人』が活躍していくこれからの時代。

そんな時代に活躍する、アーティスト、デザイナー、パフォーマー、カメラマン。はたまた、料理人やパティシエ、ライターや作家、映画監督に作曲家。そんなアイディアと技術を駆使して『つくる人』たちにとって『著書』は武器になります。 

そんなAI時代に向けて、『つくる人の武器』としての出版講座を開催します。

例えばアーティストなら作品の説明や制作過程をまとめた著書をポートフォリできるのはもちろん、展覧会のグッズとして販売したり、それらをテキストに初心者向けの絵描き講座をすることもできる。
例えばパフォーマーなら自分のパフォーマンス動画を電子書籍にリンクさせて、
写真と動画と文章で作品を紹介することもできる。
 
しかもアマゾンの自己出版サービスを使えば、スマホだけで電子書籍もペーパーブックも出版することができる。どちらも1冊から販売できるから、何冊以上売らないといけないというノルマもなければ、初期費用も無料でリスクもありません。

ゼミ中には目次作りのノウハウを教えるだけでなく、どのような切り口で本にすればヒットする内容になるかの個別相談を行います。同じく出版に向けて努力するクリエイターの仲間ができるのも大きな魅力です。

■対象人物

・「出版や内容に興味はあるけど書けることないんだよなぁ」という方
・『つくり出すこと』をしているすべての社会人、学生
・独自の技術や作品を持つクリエイター
・自分のノウハウを体系化させたい人
・電子書籍やペーパーブックで出版したい人
・ニッチな言語や技術を極めている人(初回ではアラビア語の詩集の出版を目指している方も来ました)

■場所

くるくる Global Hub
(JR渋谷駅から徒歩5分 〒150-0002 東京都渋谷区渋谷1丁目13−5)

■日時

・8月19日(日)16:00〜18:00

■料金

・一般3,000円
・【一芸払い】2,000円
※一芸払いとは:AI時代の出版ゼミでは、アーティスト・デザイナー・クリエイター・ダンサー・カメラマン・パティシエ・ライターなど、何かを『つくりり出す』人を応援しています。そのような人向けに、料金の一部をそれぞれの『一芸』で支払うコースを用意しました。アーティストの方でしたら作品1点を参加費の代わりに提供いただき、パフォーマーの方はゼミの休憩時間でパフォーマンスを披露していただき、カメラマンの方でしたらゼミ中の撮影をしていただくなど、その方の『一芸』を提供していただくことで、参加費の一部とするコースです。

詳細はコチラ 『一芸払い、始まる』


■お申込み方法

peatixにてチケットをお申し込みください。
詳細はこちら👉 https://aipublish.peatix.com/
※Facebookで参加ボタンを押すだけではお申し込みにはなりません。
https://www.facebook.com/events/205068223534630/

参考note記事

・アーティストよ筆を取れ。出版は爆発だ。


・スマホがあれば出版できる


・10冊売れると10.000円。電子書籍の印税の話




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