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『ストーリー』を創るために大切なこと。(オンラインサロン記事より)

以前の僕はスケジュールを全部把握していたので手帳などはサポート・ツールでしかありませんでした。
今では立派なポンコツ(笑)となってしまった僕にはスケジュール手帳は手放せないものになっています。ところがエクセレントなポンコツとなった僕なのでそのスケジュール手帳を忘れてきてしまいます。
なので「会ってください」とのリクエストに応えるのに時間が掛かってしまいます。
また手帳に「買い物リスト」を載せているのですが、やっぱり忘れます。
モンプチを買い忘れて帰った時のムギの顔が凶暴な虎に見えることもあります。
そんな時は『ちゃおちゅーる』をあげて誠心誠意謝ります。大抵許してくれます。


なので僕は手帳を手放せません。
アイデアについてもそうで、ものすごいアイデアを思い付いたとしても運転中だったり手が離せなかったりしてすぐにメモが取れないことがあります。
で、手が使えるようになった時には完全に忘れていることもまた少なくありません。
特にこのコラムのネタだったりすると悔しくてたまりません。


なので通常使っている手帳と、iPadにも手帳ソフトをインストールしています。
こうしてiPadを使っていることで、なんだか自分が仕事ができる人っぽくて「ムふっ💛」となります。もちろん勘違いです。
ただ勘違いは覚めなければずっと「ムふっ💛」なので、僕は常に自分を勘違いの「ストーリー」に留めておく必要があります。
これもまた、自分をストーリー・ワールドに引き込むブランドのなせる業です。


さて、広告界の歴史でハッキリと効果があったもののひとつで、1925年に創られた通信教育の音楽プログラムのキャッチ・コピーでしょう。
そのキャッチフレーズは『私がピアノの前に座ると皆が笑った。私がピアノを弾き始めると皆が黙った』
そう、良質なキャッチフレーズは「良いストーリー」です。
完全に自分を当事者にする「ストーリー」です。

CМでこうした「ストーリー」を見せるケースもあります。たしか冴えない感じのお父さんが娘の結婚式でピアノを演奏するためにレッスンを頑張るというミュージック・スクールのCМがあったと記憶します(すみません、これはうろ覚えです)
人はその「ストーリー」を求めています。
「『商品』によって得られるストーリー」が欲しいのです。


以前にも言いましたが、Appleの商品が売れるのはそのデザインのシンプルさが大きいです。シンプルに設計されているのは「使っているあなたが輝いている」ような仕様だからです。なのでスターバックスでMacBookを開いてドヤ顔するノマドワーカーはこれからも生まれます(笑)それは「僕はパソコン一台で稼げるぜ」という「ストーリー」を購入しているからです。


パソコンで言うならば、もっと安価で優れたものは多いです。
でもAppleがその「ストーリー」を語り続ける限り強いでしょう。それはスターバックスにも言えることです。海外のテレビドラマ『アリーmyLove』で主人公たちはコーヒー中毒であるかのようにスターバックスでコーヒーを買います。そのコーヒーを片手にバリバリのキャリア弁護士としてシアトルの街を闊歩するのです。
それを見た視聴者は「私も」と真似をするようになりました。
自分自身の「ストーリー」をドラマのように充実させるアイテムとして人々は「スターバックスのコーヒー」を求めました。まだスターバックスが世界展開する前の話です。


スターバックスもAppleの商品も、もっと言えば無印良品もある「共通点」があります。
それは「余白」です。

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