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終わり、はじまっていく

心と心はいつもくっついたり離れたりで、それはどんな関係においても。家族、友だち、恋人、兄弟、関係性に名前がないひとでも。ただの一晩、どこかで居合わせたひとたちも。その一瞬で心がくっつくこともあれば、あれほど同じ場所にいたのに突然離れてしまうこともある。そういうものなのだ。心はいつも、正直だから。それに従うしか、生きるコツはないような気がしている。

昔、大切だった人に「どうして好きな人はふたり居てはいけないの。」と聞かれた。わたしは、その人の迷いにすごく否定してしまうような答えを伝えてしまって。ずっと心のどこかで後悔をしている。今でも覚えている、あれはバスの中で、寒い寒い朝だった。

笑わせようと思って、元気づけようと思って伝えた冗談が、本当はあの子のことを深く深く傷つけたかもしれないという後悔。「ありがとう。」って言い過ぎくらいがちょうど良かったのかもしれない、もっと嬉しかったことをちゃんと嬉しい、って伝えれば良かったかも、と思う後悔。応援したかった旅立ちを、自分の不安を勝手に混ぜて、強く背中を押してあげられなかった後悔。少し離れてしまった心のことを後悔しない日はない。心はいつも、ゆらゆら揺れて、とどまることを知らない。後悔のない人生などない。

「あなたは自分の選んだことを正解にしていく力があるね。」と言ってもらったことがある。わたしは嬉しくてずっとお守りのように抱きしめてきたけれど、本当は逃げてきたこともたくさんあったということに気づいてしまったいつかの夜。

この1年は、家族についてたくさん考えた。結婚式を挙げたことがわたしにとってすごく大きな出来事になった。結婚をしたことはもちろんだけれど、結婚式を挙げて変わったものがたくさんある。それはこれからの人生においても。父や、母のことを、結婚するということを、夫の家族のことを、夫のことを、そして側にいてくれた友のことを、毎日考える日々があった。わたしという人間が、多くの人の支えによって出来上がったという奇跡。ただただ感謝する時間を絶対に忘れたくない。人生で1番、生きていてよかったと思った日だったかも知れない。

向日葵のようなのに、本当はよく見るとシロツメクサのようだった。白くて小さくて、でもその中に「幸運」がちゃんとある。そういう人。友だちでいてくれてありがとう。

人生で一番の失恋をしたとき、たくさん泣いた寒い夜のことを思い出していた。この世の終わりかと思うくらい、泣いた。駅のホームでスーツケースを握り締め、うずくまるわたしのことを、今は第三者の目で思い出すことができる。人は何度でも立ち上がれる。

その冬の終わりかけにわたしはたくさん旅をした。あの時、旅に付き合ってくれた友だち、本当にありがとう。夫もそのうちのひとり。

優柔不断なわたしは、旅をしているときだけ、正解を見つけられた気がした。旅をしている時、世界を心から愛することができた。でも、そんな強引なやり方で答えを見つけ出そうとしたこと、誰かを傷つけてしまったかもしれないこと、いや、傷つけてしまったこと、みんなにエネルギーを借りすぎてしまったこと、時々悔いることもある。

旅とは、豊かで、幸福で、そして儚いもの。旅をしているときだけ、わたしは生きた心地がしているのかも知れない。だから旅をやめられないのかもしれない。

今のわたしは、旅をするために生まれてきたのではなく、生きるために旅をしている。旅をしたから世界を愛せるのではなく、世界を愛するために旅をしている。

2024年はそんな自分の人生観を変えるチャレンジをする。旅をするために、世界を愛するために、生まれてきたのだと思えるように。

生きていると、いろんなことがあるけれど、卑屈になってしまったり、泣きたくなる日もきっとあるけれど。全部は抱きしめられなくても、顔を上げて、明日を向いて、笑って、足を踏み出す。そんな風に勇気を持って生きていこう、と思っています。

おやすみ、ありがとう2023年。いい1年でした、たくさんの愛に溢れた日々でした。2024年はもっともっと、もっともっと、愛に溢れた日々を。愛するひとたちに、いつでも渡せるように、こころのポケットに愛を詰めて。

arigato 2023

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