見出し画像

理想の学級づくりとは〜心理的安全性の視点から〜

あなたが思う「理想の学級」はなんですか?
そして、その理想に近づくために、どんなことをしていますか??



こう聞かれて明確に答えられる人はすごいと思います。
なぜなら、私自身、学級づくりを意識的に行えるようになってきたのはここ数年だからです。


いや、手を抜いていたわけではないですよ?

単に

すごく難しいんです。


なぜか、

私が思うに

学級づくりは雰囲気づくりだからです。


雰囲気って難しいですよね。目に見えないし触れられない。でも、確かに存在する。

そして、「いい」雰囲気もあれば、「悪い」雰囲気もある。


「授業で学級を作る」「授業第一主義」という言葉をよく耳します。

なるほど、確かに子どもが学校で過ごすほとんどの時間は「授業」ですから、そういう意味ではとても正しいと思います。

ただ、私は思うんです。

学級づくり、すなわち集団作りを意識していなければ、授業で学級を作ることはできない、と。



今回は、どのようにすれば意識的によい学級を作れるのか、自分なりにまとめていきたいと思います。



1よい学級=「学習する集団」
2必要なのは「心理的安全性」
3 心理的安全性の4つの因子
4 終わりに

1よい学級=「学習する集団」

 先ほど、「理想の学級」について少し触れました。私も様々な方と「理想の学級」について話したことがあります。そうしている中で共通しているな、と感じたことは、

「自ら考え行動する学級」


だと、いうことです。言い換えれば、何か問題があっても自分たちで解決することができる、自治的に自分達で決定していけるということですよね。

では、それを個別でみていくと



このような過程になると私は思います。

つまり、自分達で課題を見つけ、対処し、その検証をしていくということですね。

このようになればまさに自分達だけで「学習してく学級」になるわけです。
ただ、いきなりそういう学級にすると言っても難しいですよね。

そこで重要になってくるのが

「心理的安全性」

です。





2必要なのは「心理的安全性」

 心理的安全性という言葉を聞いたことはありますか?

これは、一言で言えば「自分は周りに受け入れられる」という感覚です。(これはあくまで私の意見ですが)

例えば、学級会でクラスの集会について話し合っている時に、ある子が何か意見をいったとしましょう。

もし、周りから「何言ってるか分かりませーん」「えー絶対面白くないじゃん」「つまらなそうー」

といわれてしまったら、どうか。

もうその子は二度と発言することはないでしょう。もしかしたら、授業中で発言することもないかもしれません。
なぜなら、その子は「自分なんかが意見をいってもどうせ否定されるだけだ。笑いものにされるだけだ」と感じ、「心理的安全性」が損なわれてしまったからです。

これでは、「学習する学級」からは遠ざかってしまいますよね。

具体例を出しましたがもう少し「心理的安全性」について深掘りしていきます。

3「心理的安全性」の4つの因子

 心理的安全性には4つの因子があるそうです

それは

「話しやすさ」…どんな意見でも話すことができるか
「助け合い」…トラブルがあった時に人を責めるのではなく、解決策をみんなで考えて     
       実行できる
「挑戦」…面白いアイディアがあった時にそれを共有し、取り組むことができるか
「新奇歓迎」…常識にとらわれず、様々な視点やものの見方を持ち込むことができるか



ちなみに、先ほどの例で言えば、「話やすさ」因子もないですし、「新奇歓迎」因子も損なわれてしまいましたよね。

こんなふうにそれぞれの因子は様々な出来事によって変化していきます。教師、リーダーはそういった出来事に敏感になり、必要があれば軌道修正や指導をしていく必要があります。


今のあなたのクラスや組織はどうですか?

この4つの因子に照らし合わせて自分のクラスの雰囲気を数値化してみると、「心理的安全性」がどの程度なのか測れるかもしれません。

ちなみに、僕が常々意識していることは

「教科書のp○を読んでくれる人?」

と聞いて、何人の人が手を挙げるか、ということ

きっとそれが一番「心理的安全性」を測れる尺度になると思います。


終わりに

 今回は、学級を取り巻く「雰囲気」を「心理的安全性」で紐解いてきました。


ただ、クラスの場合、最も大きな存在は紛れもなく教師です。教師がそう言った「心理的安全性」の因子を大切にできていれば、そういうクラスになりますし、逆もまた然りです。(自分が一番痛感しています、、、)

子どもたちが多くの時間を過ごすのは紛れもなく学級です。


 居心地の良い学級にするために、アンテナを高くはり、試行錯誤していきたいものですね。

今日はこれでおしまい。


<参考文献>


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?