‘天才’も‘秀才’もおなじ‘ひと’なら、自分にもできること?

 この世界には、天才と呼ばれる人もたくさんいます。先天的なものから後天的なものまで、いろいろな‘天才’や‘秀才’が存在します。でも、その人も触れられる人。なら、こう考えることもできます…

「天才も秀才も同じ人。なら、自分にもできる。」

 そんな話。


天才や秀才はもてはやされるけど、その実…

 テレビのバラエティなどで‘天才を生み出す秘訣とは…’というタイトルの元、いろいろな天才と呼ばれる人が、番組に取り上げられています。ある分野に秀でた人は、テレビで特集されるようになり、私生活があらわになっていくことになります。
 それは、学校の成績や生い立ちなどが、つつましやかに明らかになってしまいます。それはもう全国規模で……その子育ては日本中から注目を浴び、多くの親に影響を与えることになります。

 そうして影響を得た両親は、自分の子供にもと押し付けるようになってしまうのです。それは、固定概念と化してしまい、子供には合っていないにもかかわらず続けてしまうこともあります。
 それぞれ、個性があって当たり前な世の中で、ほかの子ができたことを、そのままやったとしても、同じ道をたどるわけではありません。追従したい気持ちはよくわかります。しかし、親自身が苦手なものを子供が得意ということはなかなかです。

 自分の叶えられなかった夢を息子や娘に託す気持ちはよくわかります。大切な子供なのですから、健やかに育ってほしいものですし。しかしそれとこれとは大違いです。そのため、親の思い通りにいかなくて悩んでしまうことも多々あります。
 そうしていつしか育児ノイローゼを併発してしまうのです。うまくいかないのは当たり前。という考えが欠落しているために起きることですが。それを認めたくないのです。固定概念に凝り固まってしまうと、このようなことが多くあげられます。


個性があるのだから、得意分野で秀才になればいい。

 子供にもいろいろな性格があるのなら、得手不得手も当然のようにあります。その個人独特の得意分野や、趣味嗜好。それによって世界が構築され、自我が形成されるようになります。
 そうすることで、その人個人という人となりができていくことになるのです。天才は周囲の目を引き、天才を育てた母というブランドを確立させるかもしれません。しかしそれは、一時のことでしかありません。

 決して否定するわけではありませんが、時代によって巡り巡る流行に合わせて、教育方針を変えていっては、子供もついていけない可能性すらあります。今はその方針で良いとしても、いずれその方針は古いものということになってしまうのです。
 そんな中で、変わらないものもあります。それは,あなたという個人と、娘息子といった個人のつながりです。なにを学習してもいいのです。子供が興味を持つ分野なら、そしてその人の得手不得手を補う形で、秀才へと育っていくことができるのですから。

 ただ、それを親が押し付けてしまっては、元もこうもありません。本来、子供の選択や興味を引き出すためのものなのに、こうじゃなければいけないんだ。と凝り固まってしまうことにつながります。
 そして、そんな人は自分が固定観念に固執していることすら、気が付かなくなってしまうのです。灯台下暗しですね。そこまで行ってしまうと、ノイローゼ待ったなし状態に陥っていくのです。


どれが正解かわからない世の中で、親一年生、子供一年生で大切なもの

 子も親も、どれが正解なのかわからない世の中で生きています。一時の安心を得るために、いろいろなものを試してみることになります。なにが好きで何が嫌いなのかを、それこそ暗中模索ですね。
 そこで大切になってくるのは、勉強を教えることでも、いい塾に通わせることでも何でもありません。そのうえ、塾や家庭教師といった出資も必要としません。それが‘寄り添う’ことだけです。

 寄り添って、子供が何が好きで何が嫌いなのかを寄り添って語ることが大切になります。そうして、子供の得意な分野を一緒に歩んでいけるようになれば、なおのこと、秀才への足掛かりを築くことになります。
 こんな時期ですから、距離は大切になってきますが、かといって離れては元もこうもありません。対話が大切と言われる中で、ソーシャルディスタンスだけが暴走している感は否めませんが、それでも、寄り添いたいものです。

 辛い今の時期だからこその‘寄り添い方’を模索していく時期なのかもしれません。そんな世の中で、私なりの子供と対話できるような父親になりたいと思います。良き親友で親で、困ったときには手を差し伸べられる親に。
 それは高い理想かもしれませんし、かなえられないかもしれません。しかし、この意思を持っているだけでも、心がほっこりとする気持ちになれます。今は少しの変化かもしれません。しかしそれが、新たな選択を生み。輝かしい未来が待っているのなら、そちらにかけてみるのもありかもしれませんね。

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