フードコートのご馳走（食の記憶）

家のすぐ近くに
レンタルサイクルスポットがあったので
ほとんどの移動手段は自転車だったが
アラモアナセンターに行く時だけは
トロリーバスに乗ることが多かった。

ワイキキビーチからは
いつもたくさんの観光客が乗ってきた。

楽しそうに会話をしている若い女の子達や
免税店の袋を持って満足げな顔をしている
ハネムーン中の夫婦や
喧嘩をしているカップル達で
バスはいつも賑やかだった。

そんな人達を観察するのが楽しかったし
何よりバスに揺られながら
ぼーっと外の景色を観るのが好きだった。

アラモアナセンターに着くと
ざっとお店を見てフードコートに向かう。

食べるものはいつも同じだった。

Steak & Fish Company
（ステーキ アンド フィッシュ カンパニー）
リブアイステーキ　約16ドル

「いい加減に他のメニューにしてよ」
と嫌な気分になる人もいるかもしれない。

でも、
これがいつものルーティンになっていたし
1番しっくりくることがわかっていた。

ちょうど
パズルのピースを埋める時の感覚みたいに。

この日のステーキは大会直前の
ボディービルダーみたいに照り照りで
上腕二頭筋みたいな形だった。（写真参照）

たっぷり盛られたマッシュポテトの中心には
あふれんばかりのデミグラスソースが
かかっていた。

味はもちろん美味しくて
やっぱりここだなぁ、なんて再認識。

高いステーキも好きだけど
日常的に食べるならこういうのが
丁度いいし、身の丈に合っている。

また来るよ、と硬い握手を交わして
帰りのバス停に向かった。

途中、
なんだかビタミン不足かなぁと思って
フレッシュジュースを買った。

jamba juice（ジャンバジュース）
トロピカルピタヤ味？　約6ドル

冷たくてフレッシュで
指の先までビタミンが行き届く気がした。

これを機に
私のルーティンはアップデートされた。

バスに乗る→
アラモアナセンターを散歩→
フードコートでステーキ→
(New)フレッシュジュースを飲む

〜つづく〜