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これさえ守れば信頼される?!ゲームキャスターが控えるべき言動まとめ!

どーもこんにちわ!ゲームキャスターの長谷川 優貴ですっ!

2022年も残すところあと僅か。

今年はキャスターとして63回、計10タイトルで実況させていただきました!

しかも一度も主催していません。みなさんのおかげで本当にたくさんの活動をさせていただいてます。ありがとうございます!

もともとは1タイトルしか実況できなかった自分が、この数年間で多くのタイトルに関われるようになってきました。

自分から声をかけて飛び込んだ世界はもちろん、新たな世界からお声がけ頂いたり、ぼくの知らぬ場所でぼく自身をキャスターとして推薦してくれたりする人もいらっしゃって…本当に嬉しいです。

そうして周りに支えて頂けてるのは、自分自身がキャスターとして信頼していただける存在になってきたからなのかな、と考えています。

ということで本日は、ぼくがゲームキャスターとして活動する上で意識していることの中で特に重要だと考えている「控えるべき言動」についてまとめてみます!

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なお、本記事は「こみゅリポAdvent Calendar 2022」の企画記事としてお届けしています。3年連続です!

ゲームのイベントに携わっている様々な方の想いや裏事情(?!)などが目白押しなので、他の方の記事も是非ご覧ください!

ぼくは毎年コーリーさんの記事を楽しみにしています(笑)

「勝ちに不思議の勝ちあり、負けに不思議の負けなし」

そもそもなぜ「控えるべき言動」というネガティブな内容をまとめようと思ったか。

それは「失敗は原因が明確なことが多い」からです。

見出しは球界の名将とも呼ばれていた故・野村克也監督のお言葉。

『成功に偶然はあるが失敗に偶然はない』
『失敗は必然、成功は偶然』

などなど、他にも様々な言葉で表現されているので聞いたことある人も多いと思います。

良い実況の定義は難しいですし、キャスターとしての良さは人それぞれ。タイトルによって良いと思われる要素も変わっていきます。

しかし「これはちょっと良くない実況だなぁ…」と(無意識にでも)思われてしまう共通事項は存在します。

なので内容としては少しネガティブになってしまいますが「しないことリスト」を3つ(+1)ほど作ってみました。

これからゲームキャスターを目指す人はもちろん、人の前に立つ方々は是非意識していただければと思います…!

⓪放送禁止用語・差別用語を使わない

これはもう大前提。あまりにも大前提。なので項番も0にしています。

2022年ワールドカップのインタビューでも(悪い意味で)話題になりました。それだけ問題発言になるんです。

自分自身が放送禁止用語や差別用語を使わないのはもちろん、使っている人を許容したり乗っかるような言動も控えたほうが良いです(前のめりに咎める必要まではありませんが)

そして注意したいのは、自分が知らない放送禁止用語や差別用語が意外と存在する、ということ。

これらの言葉は自分が普段触れない物だったりするので、一度調べておくことをお勧めします。明確にリスト化されているものはありませんが、調べて目を通すだけで安心感倍増です。

①「死ぬ」「殺す」を使わない

相手を倒すことを前提とした対戦ゲームにおいてであっても、これらの言葉は使いません。

理由はあまりにも強烈に暴力的な言葉であり、耳障りのよくない言葉だからです。

直接的に同じ言葉を使う場合はゲーム内の表記に合わせるようにしています。

例えば多くのシューティングゲームやMOBAなどのジャンルでは「キル・デス」と表現します。スコアが「キル/デス/アシスト」表記ですからね。

他にもスプラトゥーンではシューティングゲームでありながら「ダウン」と表現します。ゲーム内表記は「倒した、倒された」なので、そもそもキル・デスの概念がありません。(たまに癖でキルと言ってしまうことがあり、猛烈に反省しています…すみません…)

主観ではありますが、殺す・死ぬという表現は現実世界を連想させる可能性があると考えています。英語であればゲーム内の話だと切り分けられているイメージです。

普段から使う言葉をできるだけマイルドに、誰が聞いても不快な気持ちにならないワードを選ぶという意識をすると信頼されやすいかなという印象を持っています。

補足ですが、簡単に表現できる言葉を使うと連発してしまうという印象があります。何度も同じ言葉を使い続けるのは耳障りがよくないので、できれば様々な表現を使いたいですね。

例えば相手を倒した際の表現方法は

「倒した」
「射貫いた」
「切り伏せた」
「打ち抜いた」
「落とした」

という直接的な表現がありますし、

「〇〇が△△を抑えた」
「△△の動きを封じた」

のような文脈を含めて間接的に表現する方法もあります。

単語だけでは判断しきれませんが、相手を倒すことが多い対戦ゲームにおいては、倒し倒された際の表現力を磨いておくと、よりよい実況になりますね!

②選手を非難する表現をしない

「甘え」

という言葉をご存じでしょうか。

意味としては「油断、不注意」などに近く、そこにゲームプレイヤー特有のニュアンスが含まれています。

これを実況解説が使うと「100点の行動があるのに、その行動を取らなかった」という意味合いになり、選手のプレイを非難したり咎めているような印象を受けるんですよね。

なのでぼくは使いません。

似たような意味で油断や不注意などの言葉も控えています。

ゲームは人間がプレイしている以上必ずミスが発生しますし、そもそも選択した行動が誤っていたかどうかは行動をした時点では誰にも分かりません。

そうした綻びを勝機として飛びつくことができるかどうか、というのもゲームの醍醐味。

理想的な表現は、甘えたと言われた選手にフォーカスせず、その隙をついたプレイをした選手に視点を変え「〇〇が△△の隙をついて倒しましたね」のような形で表現します。

また、さすがに触れないわけにはいかないな、というプレイがあった場合は「少しもったいない動きにも見えましたが…」みたいな形で、やはりマイルドな表現を心がけています。

ゲームの主役は選手です。

その選手が配信を見返した時に気分を害するような実況は避けたい。可能な限り出場してよかった、また出場したいと思えるような表現を意識しています。

③面子を潰す表現をしない

②の内容と少し重複しますが、今度は選手だけではなく、共演者や運営、スポンサーや協賛者などの全方面に対するお話です。

面子を潰すという少し強めな言葉を見出しにしましたが…人間だれしもが自分の名誉を傷つけられるのは嫌ですよね。

ましてや配信は生もの。一度発言したことは取り消すことができず、自身を傷つけられたと思う表現は深く心を抉ります。

ということで、何かトラブルがあったり、うまくいかないことがあっても、関係者各位を責めるような発言をせず、できるだけ寄り添い、雰囲気が暗くならないような進行をできるように心がけています。

例えば「選手が連絡なしで棄権した」みたいなとき。

運営からしてみれば非常に困る出来事でムムっとしますが、それを実況が配信で触れる必要はありません。

みんなが見えるところで、しかも名前が分かるような状況でピックアップしたら、おそらく本人も悪いことをしたと考えていても「必要以上に責め立てられた」と感じるかもしれません。

そもそも、もしかしたらその選手は何かトラブルに巻き込まれて連絡が取りたくてもできないのかもしれない。

そういった想像力を働かせることが大事だと考えています。

もちろん運営側でのトラブルも同じです。ゲーム自体のトラブルで進行に支障が出たり、そもそも運営メンバーが少なくてスムーズな進行ができていない場合でも、できる限り運営に寄り添って大会自体ができる限りよかったものになるようお手伝いする意識を持ちます。

キャスターが実況できているのは、選手、運営、共演者、協賛者などの関係者各位のおかげです。

…というのを常に考えていれば問題ないとは思いますが、トラブルが発生して慌てるとやらかしてしまうのも人間の性。

そんな時こそ落ち着いて、最終的には誰もが気持ちよく大会を終えられるように動きたいですね。

最後に

⓪以外については、特定の状況下で使っていいこともあります。

仲のいい人同士の戦いで、視聴者もそれを分かっている場合は「あー甘えちゃったー!!!」「しんだーーー!」といっても差し支えないでしょう。

実況はその時々の状況、環境、空気感など様々なものに左右されるため、100%こうしたらOK、というものはありません。

ただ、基本的には今回まとめたことを意識していると、見ている人に安心してもらえると思います。

何か思うことがあるなら、配信外で、そして不特定多数の人からは見えない環境で話したりするのがいいかなと思います。

信頼関係は一日にしてならず。

ぼくも改めて気を引き締めていきます…!

最後までお読みいただきありがとうございました!

ではまたっ!

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