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コロナ療養女性(25)

コロナウイルスに罹患した。10日間の自宅待機が明けようとしている。

症状はいわゆる軽症で、発熱(最高39度)、喉の痛み、味覚障害。
そう、味覚障害。
食べることを生き甲斐にしている私にとって、最も恐れていたこの症状。

人は健康であることがデフォルトだから、何かがあってから改めて「通常」のなんでもない生活を愛しく思い、感謝する。
きっと、私も一ヶ月後には身体への感謝、ありがたみを忘れてしまうから、自壊の意味をこめてnoteに残したいと思う。

水が苦い

私は毎日水2リットル飲む系女子である。アマゾンで水のストックを大量にしていたから、今回コロナで家から出られなくても水分には困らない。
水分不足も怖いし、いつものように大好きないろはす(コカ・コーラ社)を飲み始めた。

、、、苦い。水が苦い。
薬の影響かと思って、改めて飲んでも苦い。

まさか味覚障害?!
急いでTwitterを開くと、同じ症状の人が沢山いたから、コロナの症状だと思いしり落胆。

普段、何気なく飲んでる食べ物や飲み物の味がわかることはかけがえのないこと。私は梅干しが苦手だけど、それが嫌いだって思えることでさえも尊い。何食べても苦い、味がしない。生きている心地もしなかった。

配食、私は生かされている

コロナになって、自宅から出れなくなってしまった。
そこで見つけたのが、自治体がやっている配食サービス。

私がコロナになった日は、ちょうど東京4万人ごえのピーク時だったから、頼んでもすぐこないだろうと思っていた。
そしたら、頼んで2日後、大きな段ボールが自宅にやってきたのである。

なんだか涙がでそうだった。
7日分の食品と甘味(チョコレート)まで。
インスタント食品ばかりだから、わぁおいしい!!ってものではないし、何ならそもそも味しないし。

でも、こころ温まるというか。コロナで仕事もしない、人としゃべらない、外にも出れない、味しない、、生きた心地がしない私にとってこの配食サービスは食料確保の意味だけじゃなくて、背中をぐっと押されるというか、とにかく元気がでた。
一人暮らしでコロナ罹患されている、そこのあなた、お住まいの自治体にこのサービスがあったらぜひ利用してほしい。

食べることは幸せ

そんなこんなであたたかな配食サービス、呼んだらすぐ配達にくる出前館を駆使しながら私のコロナとの戦いは終わった。

今、水はちゃんと味がする。おいしいものは美味しいし、配食サービスでやってきた梅がゆはやっぱり苦手である。笑

普段ものを食べるとき、おいしいかまずいか、好きか嫌いか、それが中心になっているが、一つ一つの味がちゃんとわかる、そんな幸せを改めて感じた。

あとは配食サービスのあたたかさ。
顔も知らないアルバイトさんあるいは自治体の職員さんが食品を詰めてくれて、それをすぐに配達員さんが私の家まで届けてくれる。外に出られない自宅療養者にとって、顔の知らないだれかとのそんな繋がりが暖かかった。
大袈裟かもしれないけど「生きているな〜」って思わされた。

明日から、また日常が始まる。
美味しいものを食べて笑顔になったり、逆にコスパの悪い飲食店に出会ったり。
大好きな人たちと味を感じられる自分の身体をきちんと大切にしていきたい。(もうコロナにはかかりたくない!!!)


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