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もう二度と食べられないけど、忘れられない味

食べものとの出会いは一期一会で、期待して入ったお店がそんなにでもなかったり。
暇つぶしに30分間だけ入ったカフェのコーヒーがとてつもなく好みだったり。

そんな、もう二度と食べられないけど忘れられない味について。

キャロットライスのクリームソースがけ(小学校の給食)

確かこんな名前だったと思う。忘れられない、、!!
みじんぎりにしたニンジンをバターライスにまぜたキャロットライス(仮称)にシチューでもない、具なしクリームがかかった食べ物。

数十年ぶりくらいに彼を思い出して、検索。

あった〜〜!!?
これです。このシンプルな具材のクリームソースとほのかなオレンジ色のバターライス。
一回自分で作ろうとしてこれじゃない感あったけど、リベンジしたいな。

塩オイスターソース焼きそば

前付き合っていた人がよく作ってくれた焼きそば。
本当においしかった。
レシピ聞いておけばよかったと思うけど、いきなり「元気?あの時の塩オイスター焼きそばのレシピ教えてくれない?」ってきける間柄でもない。

袋麺焼きそばの粉ソースが苦手で、いつも塩派。そこにオイスターソースが加わるとおいしいのなんのって。

検索したらレシピがあった。あの時の思い出の味なのか、この焼きそばの味が好みなのか。今度答え合わせのために作ってみたい。

モン・サン・ミシェルのムール貝(バイト先盗み食い)

大学時代、どうせなら色んなところでアルバイトしてみたい!と思い立ち、食べログ3.8の某イタリアンの面接へ。

食べログで見ていてそのお料理の華やかさに一目惚れした飲食店だったので、よだれ垂らす勢いで接客していた初日。※のち、1ヶ月でキツくて辞めてしまうのはこの時の私は知らない。

従業員は飲食一筋何十年のシェフさんばかり。素人大学生には厳しかった。器にもこだわるお店だったから、洗い物の量がとんでもない。壊れやすそうなガラスのお皿に格闘しながら必死だった。

そんな時に、「口開けてみ?」と古風なイケオジ風シェフに言われ、蒸し立てのモン・サン・ミシェル直輸入ムール貝を口にいれられた。

なんかもう、とんでもなく、おいしかった。

疲れてるのか、モン・サン・ミシェルが凄いのか、調理技術が優れているのか。どれかわからないけど、なんか、ほんとにおいしかった。

あれから社会人になり、ムール貝を食べる機会もそれなりにあったけどあの時の美味しさには敵わない。あの味をもう一回盗み食いできるなら、休憩15分ブラック労働に耐えてもいいかなって思える。

味覚を振り返る

振り返ると、忘れられない味というものはあるもので。おいしいレストランならば、いつか生きてるうちにもう一度訪れることができるし、母の料理ならば実家に帰省すればいつでも味わえる。

でも、もう二度と食べられない食べものを考えるのも楽しいなと。(似ているレシピで再現できたとしても、それを食べる私は過去の私じゃないし、当時の気持ちになるとは限らない)

心ときめく味に出会った時に、これが最後の一口になるかもしれない。一生懸命噛み締めたいなって思った。



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