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もっと親密になるための「恋愛」の引き算と足し算


前回恋愛について書きました。

https://note.com/yuuki_coach/n/n74fad63825f4?sub_rt=share_pw

前回は前提的な部分が多かったので
今回はもう少し具体的に良い恋愛をするための戦略について考えていきたいと思います。

僕は恋愛の専門家ではありませんが、
コーチングをするうえで多くの恋愛の相談は受けて来ました。

恋愛の悩みはここ個別では本当にケースバイケースで、
僕のやり方としても本当はしっかりケースごとに扱いたいのですが、
ここから書くのは
「色々悩んではみたものの、では具体的にどうすれば恋愛はうまくいくのだろうか?」
いざ、行動に起こそう!という場面に近い内容です。

まず恋愛について考える便利な考え方として、

社会心理学のSVR理論

というものがあります。

これは人間関係がどのように形成されるのか、更にどう発展するのかを3段階で説明するというアメリカの心理学者バーナード・マンスタインが提唱した理論です。
ズバリ親密度によって相手のどこに魅力を感じるのか?というのを理論化したものになります。
この理論では人間の魅力は親密度によって3段階に発達する。と説明されています。

第一段階 S:Stimulus(相手からの外見的な刺激)
顔立ちや外見、声、性格などから魅力を感じる段階。

第二段階 V:Value(相手の内面的な価値)
趣味や価値観を共有している、相手との類似性がどれくらいあるか。
相手の気持ちを汲み取ってくれるか、情感の共有を重視する段階。

第三段階 R:Role(お互いの役割)
相手ができないこと、苦手なことを補い合う、苦手な事をサポートし合える相補性重視の段階です。パートナーとしての頼もしさなどですね。

つまり、
お互いの親密度によって、
どんなものを求めているのか、何が魅力的に映るのかが違う
という事ですね。
そしてこれを恋愛においての戦略として使うとなると
今は何をアピールすべきなのかを知らなければなりません。

恋愛に理論を応用する

第一段階のS:Stimulus(相手からの外見的な刺激)を求めているのであれば、相手からして刺激的な見た目や、刺激的な状況、刺激的な体験、刺激的な話題だったりを与えてくれる人に魅力を感じるわけですから、

とにかく相手が興味持ちそうな刺激的な物や体験を提供できる人間だとアピールします。

第二段階のValue(相手の内面的な価値)の段階であれば、より共感的で、お互いの楽しみや趣味の一致、安心感などを与えてくれたり、相手の内面的部分を重要視します。
魅力、刺激というよりどちらかと言えば
共感や傾聴のような安心感のようなものをアピールするといいでしょう。

第三段階のRole(お互いの役割)では相手と役割分担をする。
役割分担と書くと堅苦しそうですが、相手の負担を分担してサポートしてくれる、ここまでくると相当親密だと思います。
群れとして、味方としての頼もしさがあることをアピールする。があると好印象に写るでしょう。

恋愛の初期

大抵の場合、初対面では相手の事は知らないので外から見える情報の刺激を見て相手を判断する所から始まります。
じゃあこれはそもそもイケメンじゃないと使えないじゃないか!
と思われるかもしれないですが、
たしかにその通りでイケメンはすごくお得ですね。(ズルいですね…)

しかし、そこはあまり問題ではなく、
刺激的な話題や体験などの提供などでも、この人は刺激的だと思ってもらえます。
よく少女漫画でイケメンの男の子が女の子に振り回された時に
「フッ…おもしれぇ女…」
みたいなシーンがありますが、
正に相手の動向が刺激的だったからこそ「面白い」と感じたのですね。

このSVR理論を使う上では、
段階において魅力を足し算と引き算で考えると使いやすくなります。

つまり段階において
1段階はマイナスの刺激、
2段階は非共感的な態度、
3段階は非協力的な態度、などは排除するように気を付ける。

あまり自分に外見的に魅力がない。という自覚があるのであれば、刺激的な話題や刺激的な体験でマイナスになる退屈な部分を排除する。
という行動でカバー出来るのです。

具体的にはある程度の清潔感や、優しそうな雰囲気、親切そうな口調などは刺激としては弱いですが、マイナスにはなりません。
逆にあまりに不潔だとか、あまりにも暴力的な見た目、とかになると刺激的ではありますが、マイナスになりかねないリスクがありますし、
第一段階以後は長続きしないでしょう。

マイナスになる部分を徹底的に減らす、見た目的刺激に対しては、ベストを狙わずにベターを狙うだけでマイナス要素は削れます。

特に初期には相手の内面にはまだ目が向かない状態です。
相手はこちらの評価を計りかねている。
または「第一印象ですべてを決めてしまっている」状態なのでマイナスポイントは排除するようにした方がいいでしょう。

なんだったら初期段階では相手が望む見た目を相手に選んでもらうのも一つの手になってきます。

SVR理論失敗の事例

よくある失敗の事例では、
刺激的な見た目(ヤンキーやパンクなファッションなど)に惹かれて、最初付き合ってみたけど実はDV彼氏ですぐに別れたみたいな状態があります。

これは最初見た目が刺激的だから付き合ってみたけど第二段階に進んでみたら、
性格が合わず(類似性が低い)し、話も聞いてくれないし(共感的でない)ですぐ別れた。
という事になります。
これはSVR理論で説明がつきますね。

一番不幸な事は、お互いの親密さの発展がまだ第一段階の状態にしかなっていないのに、相手の刺激的な部分だけを見てしまって、結婚などの大きな決断をしてしまい、すぐに破綻してしまう。という場面もあります。
芸能人のスピード婚などでよくある事例ですね。

このSVR理論を考える事は長く付き合っていく上での、お互いのリスクヘッジにもなるのです。

美人は三日で飽きる

美人は3日で飽きる という、
ことわざがありますが、
逆に言えば短期的には外見や強い刺激を重視してしまうし、
中長期的には内面を重視する。
これは社会心理学的には言い得て妙なわけです。

感覚として相手と恋愛をする場合、
なんだかんだ第二段階のV:Value(相手の内面的な価値)の部分が期間的には長いと思います。

重要なのは相手の興味を引いて面白いと思ってもらう。
→そうしたら自分の内面をアピールする。という順番がある
のだという事です。

恋愛の作戦

あえて恋愛を作戦として考えるとしたら

1,まず相手と自分の関係はどの段階であるのか?どんな刺激的なものを与えられるかを考える
→大抵の場合、第一段階か第二段階です
→相手がどんなものを「おもしろい」「退屈しない」「刺激的」と思うのかを知る
→相手がおもしろいと思うような刺激を持っていることをアピールしていく

2,仲良くなったら相手の関係の形成の邪魔になる部分はマイナスする
→第二段階で重視されるような、共感や親切さがない。というような行動を取らない。むしろ積極的に親切さをアピールする。

3,足りないところがあればコミュニケーションを通じて積極的に足していく
まだ刺激を持っていると思われてない
まだ親切さが足りない、など

4、親密になって来たらパートナーとして頼もしく見えるような第三段階をアピール

ベターなやり方としては、
第一段階は相手が、そもそもどんなものを刺激的と感じるかは分からないので
第一段階ではStimulus(相手からの外見的な刺激)のマイナスを減らす事に注意して、相手の趣味嗜好が分かってきたら、相手がおもしろいと思うような、刺激をプレゼントする。

何度かデートするような、親密さになったと感じたら第二段階Value(相手の内面的な価値)をアピールする。
具体的には傾聴などで相手の内面を理解しつつ、自分の内面を話していって、共通の話題や共通の体験などを足して増やしていく、

そしてパートナーとして考えるのであれば自分は
R:Role(お互いの役割)に対してどれだけ積極的にサポートをする人間であるのか、頼もしい人間であるのかをアピールする
という順番でアピールしていくと理屈上はスベりづらい。
という事になります。

ただ、完全にこの理論通りに事が運ぶと言えば
人の心なのでそこまで厳密ではありません。

人間の親密さは関わる時間によっても変動します。

一定の親密度によって機械的にカチっと分かれているわけでもないので、
最近会えていない、少し親密度が下がっている。という事があれば折を見て刺激的でおもしろい部分をアピールできると、より親密に長続きする関係を形成していけると思います。

SVR理論の体感
またこれは僕がコーチとして何人も恋愛相談した上での体感なのですが、
この発展段階は、年齢の若い人の方が第一段階のS:Stimulus(相手からの外見的な刺激)
を重視する期間が長く、
年齢が上がる連れて第三段階のRole(お互いの役割)を重視して魅力的に見える傾向があるなと感じています。

考察として考えてみると、年齢が上がると結婚などを意識するので、恋人からパートナーに移行する時の関係性に価値を感じやすいのでは?と考えています。

逆に言えば第三段階になっているという事は、結婚を考え出す段階で、
この段階にいる時点で相当親密な関係なので、
ここにたどり着いていないと、お互いの役割分担をして、サポートし合っていくという行為に価値が感じづらいとも言えるのかもしれません。


よくある例としては
「結婚するなら✖✖さんだけど恋愛としては○○さんだよね~~」
みたいに言われてしまうのは初期の時点で第三段階をアピールしすぎということにもなります。

あとこれも自分の感覚的なものなのですが、
年齢が上がれば上がるほどSVR理論の進行が速いと感じています。
年上の方が相手なのであれば、見た目も初めは大切ですが、
どんどん内面的な価値をアピールするのがいいのかもしれません。

どちらにしろ相手はどの段階にいるのか?を考えて置くのは必須になります。
少し気楽に会話が出来るようであれば、第二段階の内面的な価値(優しさや親切さ)をアピールしていってもいいのかもしれません。

そしてもう一つの手として
冷静な人にフィードバックをもらうというのも一つの手です。
先の日記にも書いた通り、恋愛中は人間はアホになります。舞い上がって相手が求めていることや相手との距離を見誤るのです。

よくある失敗としては

自分がもう親密だと思い込んで、
内面をアピールしようとしてめっちゃ自分語りをしまくって怖がられて失敗する。
とかでしょうか。
第一段階では向こうからすれば相手の内面にはあまり興味がないので、内面アピールをするとスベります。

前回も書きましたが恋愛は相手ありきなので、
一度恋愛に対して冷静な目線で見てくれる友達などに相談してみる。
というのも有効な手段になるでしょう。
友人から見て冷静でなければ判断がおかしい場合もあるので、定期的に冷静になりましょう。

まとめ

恋愛はどうしても感情が乗りすぎてしまうものです。
なのである程度、冷静な目線で相手との距離感を計りながら楽しむとスベりにくい関係を構築できます。

恋愛は燃え上がる様な感覚があり、それはそれで楽しいものですが、
より親密な、より長い、より幸せな関係づくりのヒントとして役に立てばと思います。

SVR理論は恋愛に迷った時に特に使える理論なので、ふと相手とより親密になるにはどうすればいいだろう?
刺激が足りないのか?親切さが足りないのか?頼もしさが足りないのか?
を考えた時に思い出すと、とても頼もしい武器になると思います。



ご質問やご相談があればコメントでどうぞ。
もし個人的な相談などがしたいという場合に個人のLINEも置いておきます。
初めての方は1回無料コーチングも行っているのでもしご興味があれば活用してみてください。


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