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わたしは槙野の凄さをわかっていなかった

今シーズンのJリーグ全試合が終わった。時間とお金をサッカーに投じる余裕ができてから、今まで以上にサッカーを観ている。今シーズンは本当に楽しかった。

シーズン終盤は引退や退団の発表がどんどん入ってくる寂しい時期。
我が浦和レッズは阿部ちゃんの引退、宇賀神や槙野の退団と、長い間チームを支えてきてくれた主要選手がチームを去ることになる。


(阿部ちゃんの引退については、そろそろかもと覚悟していたつもりだったが、心の整理がまだできていない。来シーズン開幕までにはなんとかしたい…)



10年在籍したムードメーカー槙野。
実は少し前まで槙野のことを浦和の漢として認めていなかった。ごめん槙野…

Jリーグ初優勝をした2006年頃までを浦和レッズの当たり前として育ってきたわたしとしては、選手たちは強くてカッコよくてカリスマ的で少し近寄り難い高嶺の花なのだと思っていたため
テレビなどのメディアに積極的に出ていって、芸人みたいな振る舞いをする槙野には高校生ながら衝撃を受けた。これが浦和レッズのサッカー選手なのか?!?と。笑


大人になるにつれ、世の中にはサッカーに全く触れずに生きてきた人がいるとか、浦和に生まれたのに浦和レッズサポーターじゃない人がいるとか、お正月のスポーツは天皇杯より高校サッカーより箱根駅伝が人気だとか、いろんなことがわかってきて

25歳になったわたしは特に、Jリーグの認知向上と新規サポーターの獲得について考えるようになった。



やべっちFCの終了が象徴的だがサッカーが地上波で放送されなくなり、そもそも人々がテレビを観なくなっていて、Jリーグを知ってもらう・好きになってもらうということはさらにハードルが高くなっていると感じる。


Jリーグが公開しているデータによると、2019年の平均新規サポーター率は6.6% 平均年齢は44歳だ。
Jリーグ開幕からしばらく経って、ピーク時期が過ぎてしまった感は否めない。



槙野の「お祭り男」と言われる目立ちたがり屋でお調子者な言動の中には、Jリーグを盛り上げたいという彼の信念があるのだということに、大人になった今ならわかる。

話題作りやポジショニングのための振る舞いが存在することも、自分のことだけではなく全体や上層の最適を考える必要があることも。
そして、他の人がやっていないこと・やってこなかったことへ向かって突き進むことの難しさも、全部今ならわかるのだ。槙野の凄さが。


時には叩かれることがある、ということはそれだけ皆に知られているということだ。個人の名で観客を動員できる求心力こそ「プロサッカー選手」に必要なのだろう。

時にSNSなどで言葉足らずで勘違いを生む…なんてところすら愛らしく感じている。



今シーズン最後のゲームでは、勇退する審判にサプライズ演出を行っていた。アウェイゲームにも関わらず、最高の笑顔で会場を盛り上げる槙野には痺れてしまった。やられた。
こういうシーンが話題になって、いろんな人に「Jリーグって素晴らしい」って思ってもらえたら嬉しいなと純粋に思った。槙野もそんな思いで今までも、そしてこれからも活動をするのだろう。


まずは天皇杯。獲りましょう!!

そして来シーズン以降、彼を埼スタで観るときは精一杯の愛でブーイングをしたい。(もちろん声出し応援がOKになったらね!!!)

浦和の漢・槙野智章選手、ありがとう。




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