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世界で一番きれいな夕焼けを見た話


※注意
この文章には暴力的、性的な表現が含まれます。


もう10年以上前の話になるのだけど、少しの間大学というものに通っていた時期があった。中学、高校ともにほとんど行くことが出来ず保健室登校、及び単位ぎりぎりでなんとか卒業した僕が大学に何の用があったのか、と思い返しても気の迷いだったとしか言えないが、とにかくそういう時期があった。
実家から通えない距離と言うわけではなかったが、実家に自分の居場所が無いということをひしひしと感じていた僕は、いい機会だと思い大学の近くに安い学生アパートを探した。大学の構内にある駅から二駅はなれた「自由が丘」という墓地だらけの土地、家賃3万円ほどではあったが、鉄筋コンクリで風呂とトイレはセパレートのそれなりの部屋を見つけた当時19歳だった僕は生まれて初めて親元を離れ、自らの力で生きていくことを決めた。

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