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本のこと

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2021年9月の記事一覧

自分にとっての東京の思い出を考えずにはいられなくなる、懐かしくなる本 silo book 📚

自分にとっての東京の思い出を考えずにはいられなくなる、懐かしくなる本 silo book 📚

東京に初めて住んだのは18歳の時だった。
その時、僕が頭の中で広げた東京の地図は限りなく白紙に近いものだった。これから自分で地名を書き込み、線を引き、色を塗る。そんな淡い期待と同時に底知れぬ不安も感じていた。

『東京百景』又吉直樹 

わたしは高校生まで地方で過ごしながら、東京への憧れがずっとありました。最近になって本屋でこの本を手に取り、冒頭の文章を読んだ瞬間から「東京に行きたい」と思っていた

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2021年9月読んだ本

2021年9月読んだ本

2021年1月にはじめた年間100冊目標の読書。いったん9月で目標達成!9月は特にたくさん読んだので印象的だった5冊だけコメント。あとは名前のみで記録。

フランスはどう少子化を克服したか今月のマイベスト!フランス在住ライターの高崎順子さんの著書。フランスの少子化対策について書かれている本。ご自身のフランスでの妊娠・出産・子育て経験と日本の仕組みとの比較もあり、私自身も子どもの子育て真っ只中なので

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大人になっても脳は育つ!と勇気をもらえる本 silo book 📚

大人になっても脳は育つ!と勇気をもらえる本 silo book 📚

あらゆる発見やクリエイティブのもとである「あるものとあるものとの間につながりを感じる能力」は30歳を超えた時から飛躍的に伸びるのです。

『海馬 脳は疲れない』池谷裕二 糸井重里

娘の様子をそばで見ていると、昨日できなかったことが今日できるようになり、日々驚かされることばかり。そんな子どもの成長に感動する一方で、「大人になった私たちはもう成長できないの?」と不安な気持ちに。

でも、脳科学的には

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読み終わったら、思わず人と感想をシェアしたくなっちゃう本 silo book 📚

読み終わったら、思わず人と感想をシェアしたくなっちゃう本 silo book 📚

「老人はすべてを信じる。中年はすべてを疑う。若者はすべてを知っている。子どもはすべてにぶち当たる。」

『ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー』ブレイディみかこ

特に最近は人間の価値観、倫理観が早い周期で変わっているように感じます。こんな時代に自分はどう行動したらいいんだろう?自分には持ち合わせていない別の価値観に触れてオロオロした時に読み返したい1冊です。

これはイギリスで生活する日本人

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読み進めるうちにどんどんリトグラフの世界に魅力される『ロマンシエ』

読み進めるうちにどんどんリトグラフの世界に魅力される『ロマンシエ』

『ロマンシエ』原田マハ

恋愛対象が同性の乙女な男子が主人公のお話。
彼の脳内妄想や、周囲とのやりとりに最初は没頭しにくいところがあったのだけれど、読み進めるうちに彼が魅了されていく「リトグラフ」の世界にわたしも魅了されてしまった!

リトグラフとは、版画の一種のこと。こちらの記事には印刷の歴史の中に「リトグラフ」が紹介されています。

芸術ってなんだかお堅いもの、よくわからないもの、とっつきにく

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コテンラジオが面白いのと知識の精度の話

コテンラジオが面白いのと知識の精度の話

最近、Podcastを開いては気になる配信を聴いている。ニュース、英会話、若者トーク、ワーママなどなど番組を探し始めるといろんな番組があることに気づく。

名前を知りながらも聴いたことがなかったのが「コテンラジオ」。「古典って教養として知っておきたいけれど、難しそう」そんな自分にも、パーソナリティの方々が「当時の◯◯は現代の△△で〜」とわかりやすい例えを出してくれるので、親しみやすくて面白い。

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お菓子の名前をみるだけで幸せな気持ちになれる『スイート・ホーム』

お菓子の名前をみるだけで幸せな気持ちになれる『スイート・ホーム』

ショコラーデントルテ、ミルクレープ、いちごショート、ロールケーキ、アーモンドフロランタン、ブラウニー・・・

『スイート・ホーム』原田マハ

ショーウインドウを見ながらケーキや焼き菓子を注文するお客さんの口から出た言葉たち。
物語自体がほっとするような、幸せな気持ちになれるのだけれど、スイーツの名前が出てくるたびにより一層幸せな気持ちになれるのが不思議。
舞台は神戸。神戸の街並みを想像するだけでも

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『マタニティ・グレイ』とアウトプット癖をつけたい話

『マタニティ・グレイ』とアウトプット癖をつけたい話

結婚しても子どもはいなくてもいいよね、と言っていた主人公に想定外の妊娠が発覚してからのトツキトオカの話。

『マタニティ・グレイ』石田衣良

本の内容紹介妊娠しても会社に産休育休の制度がなかったこと、妊娠の体調変化による休職、産院選び、仕事や妊娠をきっかけに変化する周囲との関係性、復職への不安や仕事への思いなどなど主人公が少しずつ赤ちゃんの成長とともに変わっていく、行動していく姿が描かれている。

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