絶対2度読む鶴の恩返し
「むかしむかしあるところに、死体がありました。」
いま、2021年5月30日。
朝から女の子の日でベットに蹲って寝たり、本読んだり、ネトフリで不滅のあなたへを見ながら過ごしています。
おやすみでよかったなぁ〜。
ここを読んでくださる方(いるのかな?)でも、おんなじにつらい子や、そうでなくともなんだかもやもや落ち込む人。
そんな日は自分をダラダラ甘やかしましょうね…。
心の健康も大事だからね。
さて、本題。
ずっと記事を書き途中で放置してました。
読んで面白かった!シェアしたい本!の話です。
青柳碧人さんの、日本昔ばなしをベースにした短編小説集。
一寸法師や花咲か爺さん、鶴の恩返し桃太郎など、有名な昔話の登場人物が死体と遭遇し、犯人を探したりなんだりするお話。
よく知った物語が進み、途中で軽快な、ちょびっとダークな謎解き物語へと変容していくのが新感覚でとっても面白い。
各話それぞれ死体と出会い迎える結末に違いはあれど、ダントツ面白かったのが鶴の恩返し!
わたし買った小説って2度読むは滅多にしないんですが、これはすぐもう一回読みました。
すると
もう1人の主人公の、
もう1人の結末が浮き出てくるではありませんか!!
一回ではぜったいでてこない。
なんとも、なんともこにくたらしい演出なんでしょう。好きです。
文章が上手いとか、構成が上手いとかもあるのでしょうが、小説で初めて「演出の仕方がうまい!!」と感じたのは初めてです。
この快感を誰かと分かち合いたい〜〜
ぜひ読んでみて欲しいです。
また別シリーズでグリム童話を題材に扱った
「赤ずきん旅の途中で死体と出会う」
こちらは全編通して主人公は赤ずきんちゃん。
こちらもまたとっても面白い。
「どうしてこんなにも杜撰なの?」
なんてぼやきながらクールに、ズルく、目的のために次々と事件を解決しゆく赤ずきんちゃんは、幼少の頃の童話のイメージをガラガラと崩してくれます。
そしてラストで見せる意外な現代とのリンク。
表紙や童話の登場人物達のキャラ性と相まってこんなに深く考えことになるとは…と読み終えてやられたー!と感じました。
こちらもお薦め!
1番は、絶対2度読む鶴の恩返し、かなー。
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