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彼氏ができた娘を淫乱呼ばわり

 虐待サバイバーのゆうかです。

 私は性に対してとても奥手でした。

 私は父に、性的に触られたり、小学生でアダルトビデオを無理やり見せられたり、ハグするときに下半身を押し付けられたり、男性は全員女性の体が目当てだと言われたり、男性に対してのネガティブな情報を刷り込まれたりしていました。
 
 おそらく、父の言動の様々なことが、私を性に対しての通常の関心から遠ざけていたような気がします。ひょっとしたら、それが父の目的だったのかもしれません
 
 ただ、私は性については他の姉妹3人と、話をしたことがないので(できないので)、他の姉妹が、性についてどんな感情を持っていたのかはわかりません。
 私と同じように思っていたのか、それとも私とは全く違うか、お互い結婚したいまでも話すことはありません。
 私にとても、拒否反応があるのです。

 私は、性については、本当に何も知らずに大人になりました。ただ、男女が付き合ったら、キスの次に気持ち悪いことをする、と思っていました。本当によく知らなかったのです。自分で、あえてよく知ろうともしなかったのかもしれません。

 だから、好きになった人にも、脈がありそうな相手にも、決して告白はしませんでしたし、告白された場合も全て断っていました。

 それは、大学生になっても同じでした。
 友達は何も知らない私を「天然記念物」と言っていました。
 誰かを好きになっても、付き合えば気持ち悪いことをしなければならないから、それはムリ!と思っていたのです。

 父には「男性と肉体関係を持つのは結婚するまで禁止!」と言われていました。
 20歳にもなって、そんな父の言いつけを守らなければならないと、思い込んでいました。

 だから、私は誰とも付き合わないと決めていました。

 そんな私でしたが、大学4年生、21歳のときに、お付き合いできる、と思った人が現れました。
 お付き合いが始まる時に、私は、結婚するまでそういう関係にはなれないと、彼に伝えました。彼は、理解してくれました。
 その時でさえ、「そういう関係」がどういうことなのが、なんとなくはわかるようになっていましたが、具体的にきちんとはわかっていませんでした。
 
 そして、私の初めての恋愛は無事にプラトニックな関係で始まりました。

 やがて、私に彼氏ができたことを母に感づかれました。母親だからやはり、わかるものなのでしょう。父にもバレてしまいました。

 彼氏ができた私に対して父は、
「淫乱女!売女!お前は男好きだ!男は体目当てだ!」と罵りました。
 私は、彼を信じようと思っているのに、男性を信じられなくなるるような言葉ばかり、私に浴びせ続けました。

 これも、私にだけだったのか、他の姉妹も言われていたのかはわかりません。
 私だけ特に言われていたような気がしています。
 
 書き記していくとやはり、自分があまりに特殊な環境で育ち、父から歪んだ認識をたくさん植え付けられていたことを実感します。

 P.S. この彼が今の夫です。

 
 
 

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