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中国映画【花の影】を見てみた


【花の影】


1920〜30年半ば頃の中国
(上海)を舞台にしている映画。


ちなみに上海は
東洋の魔都と呼ばれているだけあって
異国漂う独特な雰囲気に
惹きこまれる。

映画の内容も
男女関係が多いので
妖艶な雰囲気のシーンが多く、
花の影というタイトル通り、
光と影のライトアップが
とても美しい。

暗がりの中で
ライトが登場人物の顔を照らし出し
その中で恍惚と浮かぶ顔が印象的だ。

まさに、光と影を
表しているような映画だと思う。

この映画に限らず
華やかな場所(光)には必ず
裏(影)がある。

戦争があって波乱にまみれた時代だからこそ
より生死というテーマが際立ち、
男女関係においても
どうにもならない理由で
引き裂かれたりしてしまう、
悲哀みたいなものが存在する。

その雰囲気に魅了されるのだろう。

あらすじ(ネタバレなし)


まず、
物語の中心人物となる
張良(男)と如意(女)の
子供時代から始まる。

張良は
富豪に嫁いだ姉を頼り、
幼き頃から仕えることになる。
(後に張良はその時代の自分のことを
使用人だったと言っている)

しかし、その家は
長を始め 姉、姉の夫らも阿片に侵されていた。

如意はその家の長の娘であった。

※阿片... 清末から広まった麻薬。
阿片依存になって廃人になる者も多かった

張良は
その家で下働きだけでなく
姉からも性の玩具として
扱われてしまうのだった...

途中で張良はその家を逃げ出し、北京を目指す

そこから物語は数年後に飛び

主要人物たちの生活は
大きく変わっている。

張良は色男になっており、
金持ちの夫人を狙うギャングの一味に。

如意は
長が亡くなったため、
実質上その家の当主となった。
(本当は張良の姉の夫が当主だが、
彼はアヘンで廃人になってしまっていた)

そして梁良は
姉の家の財産を狙うため
ギャングの一味から送り出され、
かつて自分を弄んだ家へと戻ることになる

如意と梁良は再会し
如意は大人の男へと成長し
外の世界のことを知る彼に惚れ

「少女ではなく、大人の女になりたい」と
思うのである。

そこから如意は変化していく...

波乱の時代の中で
果たして2人の行末はどうなるのか...

感想


阿片のことがでてくるが
アヘンで甘美に酔いしれている様は
夢のようで美しいが、
副作用の恐ろしさには背筋が凍る。

当時の清では
アヘンが流行っていたというが
一体何人ものひとが
廃人になってしまったのだろうか。

美しくも怖さを感じる
ぞくっとするようなシーンも多い


どちらかといえば
この映画はストーリーを楽しむよりも
芸術美を楽しむ感じ。
(音楽や、映像、表情、色合いなど)

男女間の複雑な感情や
波乱に満ちた時代ならではの悲哀、

それぞれの登場人物の感情が
痛いほど伝わってくる。

終盤の方で
張良が如意に向けて言った台詞
【なぜ、大人になどなったのか】には
色々な意味が含まれているのだろう。

人生というものは、
あれよあれよと思わぬ方向に転んでいき、
どうしようもなくなってしまうことがある。

それを
 自分でも止められなくなってしまうことに
対して嘆いてるようにも聞こえる。

ラストに関しては
なんとも言えない。

気になる方はどうぞ見てみて下さい。


先程もいったけど
とにかく映像美が楽しめる。


俳優の
レスリーチャン、コンリーの
演技も好きだ。

コンリーは
結構 昔の映画に登場してくることが
多いのだけど、
純朴な少女役から、色気のある役までを
こなす。

好きな女優さんの1人。


これで感想を終えます。


他にも中国の映画を借りているので
見たらレビュー書いていきます。























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