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キリンジ 「Fine」 (2001)

ちょっと昔に大好きだったキリンジ。キリンジって意外と知らない方も多いかもしれないですね。堀込兄弟ユニット。主に弟がリードを務めるのですが、2013年に弟がユニットを脱退してしまいました。

彼らのセカンド47’45’’」やサード3」も大好きで、その音楽は洋楽好き、特にスティーリーダンなんかがお好きであれば飛びつくようなサウンドです。そしてこの4枚目の「Fine」はもう発表から20年以上経った作品ですが、やっぱりいいですね。ただ1~3枚目と比べたら、ちょっとブルージー、R&B寄りないぶし銀的なアルバムかもしれません(ですからキリンジを聴いたことがない初心者には、やっぱりお勧めはファーストかセカンドでしょうか)。

①「ムラサキ☆サンセット」。かなりねちっこいサウンドです。ちょっとオールマン・ブラザーズのインスト曲「Jessica」のギターのリフを連想させます。いや、彼らのことですから絶対に下敷きにしたと思われます。実際間奏のギターソロなんかもオールマンっぽい。でも相変わらず読みづらいメロディです。サビの♪ ムラサキ・サンセット ♪ って、そこのサビだけ浮いているように感じますし。詞もキリンジらしい。

②「雨は毛布のように」は従来のキリンジ・サウンドをより洗練されたような音です。いや、これ、スティーリー・ダンっぽい。やっぱりキリンジはフォロワーでしょう。aikoはキリンジ・ファンらしいのですが、ここではコーラスで参加してます。aikoが普段歌っている曲とは全く違う、キリンジの楽曲に、どう絡むのか興味津々でしたが、意外と普通のコーラスでした。
この曲は本作からのファーストシングルらしく、サビは覚えやすいポップなメロディです。

キリンジらしい味わい深くも淡々とした曲が続く中で、⑤「ポップコーン」はちょっと違和感が。キリンジにしては珍しいストレートなロックです。大人の野球ソング。歌詞のなかに出てくる「左利きの風来坊」っていいネーミングです。個人的には結構お気に入りの1曲です。

ちょっとジャズを思わせる実験的なインスト⑥「燐」。そしてこれも堀込兄の、ジャージーな作品の⑦「切り花」。スカのリズムを取り入れた⑧「太陽とヴィーナス」と意欲的なサウンドにチャレンジする精神は従来と変わってません。

本作中、いやキリンジの作品のなかでも随一の熱いバラードの⑩「Drifter」。この曲はファンの間でも人気の高い1曲ですね。

♪ たとえ鬱が夜更けに目覚めても 獣のように襲いかかろうとも・・・あなたがいる限り僕は逃げない ♪

キリンジ流のラブソング。堀込弟のラストステージとなった「KIRINJI TOUR 2013」でも歌われました。その映像をアップしておきます。感動・・・。

あ~、久しぶりにキリンジを聞き返しましたが、やっぱりいいですね。クオリティが高い。
個人的にはこの作品の後に発表された「For Beatiful Human Life」以降はキリンジ作品は未聴なのですが、やっぱりじっくり聴いてみようと思います。


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