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鳥山雄司 「Silver Shoes」 (1982)

おはようございます。
暑いですね~。こんな時はフュージョンがぴったり。
今ではヒーリング系のイメージもある鳥山雄司のセカンドアルバムです。
この当時、リー・リトナーとかラリー・カールトンといったフュージョンギタリストが活躍していましたが、それと呼応するように、日本でも松原正樹さんとか大村憲司さんとか、心地よいサウンドを奏でるギタリストがたくさんいらっしゃいました。それら作品は最近では店頭やネットでもあまりお目に掛かりませんが、そういったアルバムもサブスクではかなり聴けるのでうれしい限りです。

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鳥山さんは慶応義塾大学在学中の1981年にソロデビュー。慶応といえば竹内まりやさんも慶応出身。まりやさんは杉真理さんと同じ軽音楽同好会「リアルマッコイズ」出身ですが、鳥山さんはもっと硬派(?)で体育会系寄りの「ライトミュージックソサエティ」の出身。同期に神保彰さんや和泉宏隆さんが在籍していたことは有名な話で、後にこのお三方、バンドまで結成してますね。

鳥山さんの、学生時代にセルフプロデュースでデビューっていう実績もスゴイです。でもさらにスゴイのは、鳥山さんが六本木のピットインでライヴをやっていた頃、ちょうどフュージョン&AOR界では著名なラーセン・フェイトン・バンドが来日中で、彼らが偶然ピットインに遊びに来て、鳥山さんのライブに遭遇。ステージ上で鳥山さんがニール・ラーセンが居ることに気付き、ステージに上げてしまった(笑)。もちろん彼らは意気投合し、そのまま一緒に作品を作ることが決まってしまったという…。そんなエピソードがある本作、ということで鳥山雄司&ラーセン・フェイトン・バンドといってもいいくらいの内容なんですね~。

バックメンバーはニール・ラーセン(Key)、バジー・フェイトン(G)、ジミー・ハスリップ(B)、アート・ロドリゲス(Ds)、レニー・カストロ(Per)。ラーセン・フェイトン・バンドのベースはウィリー・ウィークスですが、それ以外はこのメンバー。ほぼラーセン・フェイトン・バンドってことです。ただし全曲鳥山雄司作。がっぷり四つに組んだ作品です。

まずは気持ちが軽くなるナンバーの②「Midnight Struttin'」。
鳥山さんのギターが軽やかにメロディを刻んでいきます。私はあまりギターの音色に詳しくないのですが、途中のギターソロはバジー・フェイトンでしょか(音色がちょっと違うので)。メンバーの肩の力を抜いたような演奏も素敵です。アップした音源には続けて⑥「Secret #36」に突入します。こちらはシャッフルビートの落ち着いたナンバー。鳥山さんのギター、心地いいですね~。

④「S.O.B.A」はラテン・フィーリングたっぷりのスピーディーでスリリングなナンバー。レニー・カストロのパーカッションやニール・ラーセンのキーボードソロも堪能出来ます。

イントロのベースとパーカッションが奏でる緊張感が素晴らしい⑦「Miles Away」。しっかりバンドサウンドになってます。

やっぱりこの頃のフュージョン・サウンド、いいですね。ここでの鳥山さんは、カシオペアよりももっと心地よいサウンドを奏でてます。これからの季節はこうしたサウンドが合いますね。

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