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Tower Of Power「Back to Oakland」(1974)

オークランド・ストロークのリズム隊が冴えるファンクの名盤

そろそろゴールデン・ウィークですね。今年はかなり外出される方も多いのではないでしょうか?
私は2代目ワンコを迎え入れたものの、まだ狂犬病を打つ段階ではないので、ワンコと音楽を聴きながら、まったりとしたGWになりそうです。
そんなとき、ゆったり音楽に身を委ねたいとき、ジョン・コルトレーンやビル・エバンスといったジャズの名盤もいいのですが、こんなアルバムもよく聴きます。

タワー・オブ・パワーはファンキーなリズムと強力なブラス・セクション(5人)、ソウルフルなヴォーカル(レニー・ウィリアムス)が特徴のサンフランシスコ出身の10人組!ブラス・ロックというとシカゴやBS&Tが挙げられますが、TOPはもっとファンキーで、またジャージーな一面も持っております。

本作はTOPの4枚目のアルバム。ジャケットが印象的な彼等の代表作といっていいでしょう。
とにかく力強いアルバム。それでいてナイト・ミュージック的な心地いい楽曲も収録されてます。
例えば③「Just When We Start Makin' It」、⑥「Time Will Tell」。ベタな歌詞ですが、ホーンが心地よい名曲です。そして極めつけは⑩「Below Us, All the City Lights」。
題名の通りです。夜のドライブに繰り出し、丘の上で車を停めて、
  ♪ Below Us, All the City Lights,And all the people living their life, Dreming the dream ♪
この歌詞の雰囲気を、この曲はよく現してますね。

一方超ファンキーな曲の代表が①「Oakland Stroke」。この題名にもありますが、「オークランド・ストローク」とはTOP独自のリズム。ベースのフランシス・ロッコ・プレスティア、ドラムのデビッド・ガリバルディが強烈です!
特にドラムのこのリズム、グルーヴ感を出すのは至難の業でしょう。凄すぎますよ!!!

そして強烈なインストナンバー、⑤「Squib Cakes」。
これもオークランド・ストロークが冴え渡ります。ブルース・コンテのギター・ソロもなかなかいいですね。その後のフリューゲルホルンソロ(グレッグ・アダムス)、テナーサックスソロ(レニー・ピケット)、オルガンソロ(チェスター・トンプソン)とソロで繋いで、曲は段々と熱を帯びていきます。
特にオルガンソロのパートはリズム隊とばっちりはまっていてかっこいい!!!

本作はマーヴィン・ゲイ風な曲(⑦「Man From the Past」)もあったりと、R&Bからの影響が強く感じられるアルバムです。それをTOPなりに解釈して、オークランド・ストロークという唯一無二の強烈なリズムを編み出していきます。

サンフランシスコ界隈では熱烈なファンも多く、あのヒューイ・ルイスも80年代前半に、彼等とレコーディングしております(当時のTOPは人気も下火だったはずですが、ヒューイのおかげで、再び脚光を浴びたと記憶してます)。
そして彼等は今なお現役で強烈なファンクミュージックを演奏しております。


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