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今井美樹「fiesta」(1988)

今回ご紹介するのは今井美樹の特別企画アルバム。コレ、実は洋楽カバーアルバムなんです。しかも内容は結構私好みの1枚。
当時は彼女、女優のイメージが強くて、そういった方のアルバムってどうなの?っていう偏見があったのかもしれません。ただ一聴して、大好きなアルバムになりました。学生時代にこのアルバムはホントよく聴いてましたね。実はマイケル・フランクスを知ったのは、このアルバムのお陰なんです(苦笑)。

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今井美樹って、当初は女優で売り出していたような気がします。「想い出にかわるまで」なんて、いい演技してましたよね。
このアルバムの発表は1988年12月。既にオリジナルアルバムを3枚発表していた頃で、本作は今井美樹自身が選曲した珠玉のカバー集。そしてこのアルバムを発表したことで、更にヴォーカリストとしての自信を深めていったと思われます。
それくらい、このアルバム、彼女のヴォーカリストとしての魅力が詰まった素晴らしい1枚なんですね。

まずは彼女がセレクトした楽曲をご紹介しておきます。

「(They long to be) Close to you」 (カーペンターズ)
「The lady wants to know」 (マイケル・フランクス)
「Reunited」 (ピーチズ&ハーブ)
「Feel like makin' love」 (ロバータ・フラック)
「Lovin' you」 (ミニー・リパートン)
「Superstar」 (カーペンターズ)
「Company」 (リッキー・リー・ジョーンズ)

リッキー・リー・ジョーンズの選曲なんてシブい!
これらの楽曲に佐藤準の「Prelude」、今井美樹自身が作曲したインストの「Snow Falling Thick And Slow」、そしてオリジナルの「ひとりでX'mas」が収録されてます。

このアルバムのもうひとつの重要な要素はバックミュージシャン。これらカバーのオリジナルも素晴らしいミュージシャン(例えばドラムでいえばスティーヴ・ガッドやハル・ブレイン等)が演奏していますので、彼等もそういったことを意識していたのでしょう。

ちなみに参加ミュージシャンはギターに今剛・松下誠、ベースは岡澤茂・松原秀樹、キーボードは小林信吾・佐藤準、ドラムは村上秀一・島村英二・・・。
一流ミュージシャンの豪華演奏に今井美樹の天使の歌声・・・。極上のサウンドです

マイケル・フランクスの超有名曲の②「The lady wants to know」。
極上のボッサですね。松下誠さんのギタープレイが光ります。前述の通り私はこのアルバムのバージョンで初めてマイケル・フランクスの存在を知りました。

⑤「Feel Like Makin' Love」。もちろんオリジナルはロバータ・フラックの名曲。
確かミュージシャンはフュージョンバンドのスタッフの面子だったような記憶が。
ここではオリジナルに忠実に演奏されてます。ポンタ(ドラム)の演奏もスティーヴ・ガッドを意識して叩いたのでしょうね~。
間奏の今剛のいぶし銀のギターソロも素晴らしいけど、やっぱり今井美樹のヴォーカル、素晴らしい。永らく今井美樹のマネージャーを担当したフォーライフの松田直氏は、とにかく彼女の声に惚れ込み、ヴォーカリストとしての彼女の売り出しに躍起になったと聞いてます。今井美樹の声は皆さん、あまり意識されてないと思いますが、アップしたこの曲を聴いてもらえれば理解してもらえるかなと思います。

もう1曲、ミ二ー・リパートンの名曲⑦「Lovin' You」。この曲をカバーするのは勇気がいると思います。なんせ原曲のヴォーカリストは異常に声の高い人でしたから。
ここでも彼女の声、癒されますね。

時節柄、こちらもどうぞ。⑩「ひとりでX'mas」…。こちらは作詞作曲:今井美樹本人。この曲でもお分かりの通り、本人はこのアルバムのカバー曲のような楽曲がお好きなんだろうなあと。この頃の今井美樹のアルバムは良質なものが多いんですよね。

本作、こんな素晴らしい内容なのにあまり知られていないような気がします。まだ未聴の方は一度チェックしてみてください。
ちなみに今井美樹はこの頃のアルバムが一番いいかなと思ってます。そして私のお気に入りの楽曲は「野性の風」です。


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