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THE SQUARE「ADVENTURES」(1984)

ザ・スクエアはジャズ・フュージョンバンドのなかで、私がもっとも敬愛したバンドです。特に1982年の作品である「うち水にRainbow」から1985年の「R・E・S・O・R・T」までのザ・スクエアの音が、私にとっては一番ワクワクさせられるフュージョンサウンドなんですよね。

その4枚のアルバムのドラムを叩いていたのがジャニーズ出身の長谷部徹です。近年は故甲斐智恵美の旦那ということでクローズアップされましたが、彼のドラミングは非常に味があり、切れ味鋭いフィルインとタイトなエイトビートに特徴があります。どことなくTOTOのジェフ・ポーカロに近いものがあったと思いますね。私は彼のドラムに非常に憧れました。
ちなみに長谷部氏、1980年に「ANKH」というジャニーズバンドを組んでおり、その時のギターがなんと元グッバイの曽我泰久氏なんですね~。

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右から3人目が長谷部氏、そしてその左隣が曽我氏(ヤッチン)ですね。長谷部氏はザ・スクエアに加入していなければ、間違いなく野村義男・ヤッチンが結成したグッバイに加入していたでしょうね(笑)。

話がそれました(苦笑)。さて本作は1984年発表のスクエア8枚目の作品。オープニングとエピローグにアルバム・タイトル・トラックが収録されたコンセプトアルバムになってます。

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オープニングに相応しい①「Adventures(Prologue)」とそれに続く②「All About You」・・・。ミーハーと言われようが構いません。やっぱりこの曲、この流れが大好きですね。こうした8ビートのノリは後のT-SQUAREとは違います。好き嫌いはあるでしょうが、私は圧倒的にTHE SQUARE時代の音のほうが好きですね。メロディもポップですし。
安藤まさよし(G)の書くメロディって本当にポップだし、それはTHE SQUARE時代にもっとも輝いていたように感じるのは私だけでしょうか?
そしてこの「All About You」は、THE SQUAREの代表作といってもいいかもしれません。伊藤たけし(Sax)の吹くリリコンがいいですね。
このときのライヴ映像をアップしておきます。皆若い!!!

③「Night Dreamer」は確か当時テレビの天気予報のテーマだったような記憶があります。タイトなドラムにクールでシャープなピアノ。この曲、シャカタクを連想してしまいます。

⑤「Rodan」はベースの田中豊雪が作曲したもの。私もバンドで演奏した記憶があります。THE SQUARE流ロック。かなりスピーディーなライブ音源をどうぞ。

ちょうど約1年前に亡くなられたキーボードの和泉隆宏が作曲した⑦「Cape Light」は美しいバラード。伊藤たけしのサックスがメロウで泣かせます。こうした曲も確り聴かせてしまうのは、長谷部&田中のリズム隊がタイトで安定感があるからだと思います。
それにしてもスクエアって安藤さんと和泉さんの楽曲がいいバランスで収録されてました。

「All About You」と同じくらい人気の高いナンバーが⑧「Travelers」。安藤の熱いギターがメロディを奏でます。タイトル曲と連動してますね。そして再び「Adventures(Epilogue)」です。「うち水にRainbow」でもビートルズの「Hello Goodbye」を最初と最後に持ってきて、トータルアルバムの色彩を現しましたが、本作ではオリジナル曲で勝負しましたね。

またしばらく、本作がドライブのお供になりそうです。長谷部徹在籍時の上述の4枚のアルバムはどれもドライブ向きのアルバムですね。


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