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岡田有希子「シンデレラ」(1984)

1984年、私が高校1年のときです。大好きでしたね~、岡田有希子。もともとデビュー当時から彼女のファンで、ファンクラブにも入っていたくらいの熱の入れようだったので、彼女が亡くなったときは大変なショックでした。以降彼女のファンであったことはもちろん、曲を聴くことさえ封印していたのですが、YouTubeが世間一般に普及し、過去の彼女の映像が見れるようになった頃、ようやく普通に彼女の曲が聴けるようになりました。

本作は彼女のデビューアルバムであり、珠玉のポップス集です。その中心にあるのは、もちろん竹内まりやさんが提供した楽曲で、本作では4曲提供しております。ちなみにデビュー曲「ファーストデイト」から「リトルプリンセス」「恋・はじめまして」まで続けてシングル曲を提供していたのも竹内まりやさんです。まりやさんの描く少女像が岡田有希子の醸し出す雰囲気にはぴったりだったのかもしれません。

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珠玉の全10曲は以下の通りです。

1.さよなら・夏休み  作詞・作曲:竹内まりや 編曲:清水信之
2.リトル プリンセス  作詞・作曲:竹内まりや 編曲:大村雅朗
3.彼はハリケーン  作詞:EPO 作曲・編曲:清水信之
4.丘の上のハイスクール  作詞:康珍化 作曲・編曲:萩田光雄
5.潮風のラブ・レター  作詞:康珍化 作曲:白井良明 編曲:清水信之
6.風の中のカフェテラス  作詞:三浦徳子 作曲:岡田徹 編曲:清水信之
7.憧れ  作詞・作曲:竹内まりや 編曲:萩田光雄
8.Plastic Girl  作詞・作曲:山口美央子 編曲:萩田光雄
9.ソネット  作詞:吉沢久美子 作曲:梅垣達志 編曲:萩田光雄
10.ファースト・デイト  作詞・作曲:竹内まりや 編曲:萩田光雄

夏になると聴きたくなる①「さよなら・夏休み」。まりやさんらしいポップスですが、その楽曲のクオリティもさることながら、清水信之のシンセポップなアレンジも秀逸です。この時期清水氏は、EPOや大江千里を手掛けていたポップスの名手。その彼と竹内まりやのコラボなんて、すごい贅沢ですね。

セカンドシングルの②「リトルプリンセス」もまりやさんの作詞作曲。個人的にはファースト、サードと較べるとインパクトは弱い作品と思ってますが、なんだか晴れ渡った空を見ていたら、この曲、ぴったりだなと思ってしまいました。イントロは夏を思わせる豊潤なコーラス、そしてアレンジはフィル・スペクター、大滝詠一風。竹内まりやさんらしいアメリカン・ポップスです。

EPO清水信之の名コンビが作った③「彼はハリケーン」。バックのシンセが如何にも清水信之らしいJ-POPです。この曲のパワフルなドラムは故 村上 ポンタ 秀一さんだったかと思います。

まりやさんが提供した影の名曲の⑦「憧れ」。メロディは竹内まりや節が炸裂してます。後にまりやさんのセルフカバーしましたね。

⑨「ソネット」も隠れた名曲。

岡田有希子のデビュー曲の⑩「ファーストデイト」。もちろん竹内まりやさんが腕を振るって提供した渾身の1曲。すべてはこの曲から始まりました。

素晴らしいサウンド・プロダクション。この路線はセカンドも続きます。
昭和が生んだ正統派アイドルの岡田有希子ですが、ひょっとしたら彼女が最後の正統派アイドルだったのかもしれません。
現代を生きる若い方々は全く知らないアイドルかと思いますが、彼女が残していった素晴らしい記録を、継承していければいいなあと思ってます。

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