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Michael Schenker Group 「MSG」 (1981)

学生時代はよくマイケル・シェンカー・グループを聴いてましたね。
マイケル・シェンカー・グループ…大好きでした。ちょうど洋楽を聴き始めた頃、彼らのサードアルバム「Assault Attack」の中の「Dancer」って曲がヒット中で、マイケルのギタープレイ、グラハム・ボネットのハイトーン・ヴォーカル、そして何よりキャッチーなメロディが私の心を鷲掴みにしたのでした。
その「Dancer」での唯一の不満が、当時の私のアイドル、コージー・パウエルがドラムを叩いていないこと。コージーは前作、1枚のみでMSGを脱退していました。そういった意味では、今回ご紹介するその前作「MSG」はコージーのドラミングとマイケルのギターとの白熱したバトルが堪能出来ます

MSGはメンバーの入れ替えも激しいバンドでしたので、本作のメンバーをご紹介しておきます。
Gary Barden (vo)
Michael Schenker (g)
Chris Glen (b)
Paul Raymond (key)
Cozy Powell (ds)

本作発表後、歌が下手だということでゲイリーはクビに。コージーの誘いで、グラハムがヴォーカリストとして迎え入れられますが、コージーがすぐに脱退。結局グラハムも1枚参加したのみで脱退してしまいます。当時はこうした脱退劇がやたらとありましたね。

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それにしても本作、ジャケがカッコイイ!! やっぱり右端の鋭い眼光のコージーが、独特のオーラを放ってます。
アルバムトップはこの当時のMSGの良さが堪能出来る①「Are You Ready To Rock」。
本作は当初、ロン・ネヴィソンのオーバープロデュースのせいで、音が安っぽいペラペラな音として発表され、本来のコージーのヘビーなドラム等々の良さが生かされず、あまりヒットしなかった経緯にあります。ただ本当はこの曲なんかは、ギターソロの間奏なんか特にそうですが、マイケルの豪快なギターとコージーのスリリングなドラミングがクロスオーバーするところが聴き所だったりします。実にカッコいい曲です。

アルバムの中では地味な存在の④「Let Sleeping Dogs Lie」。
でも聴くほどに良さがわかってくる。イントロからヘビーなリフに入る展開なんかはスリリングだし、サビは意外にキャッチー。やはりこうしたメリハリのあるところがマイケル・シェンカーの持ち味かなと思ってます。

組曲風の⑤「But I Want More」。
イントロは何かが始まるような予感を感じさせる静かな展開→そして激しいリフ。こうした展開は分かってはいますが、いつ聴いてもかっこいい。ミディアムテンポですが、コージーのヘビーなドラムが、曲を重々しくさせてます。
アップしたのは日本武道館でのライブ音源。この日、コージーは食中毒で、ステージ開始直前まで吐きまくっていたとか。そんなことを感じさせないアグレッシブなプレイですね。

ポール・レイモンドの一世一代の美メロバラードの⑥「Never Trust A Stranger」は、歌謡曲っぽいメロディで本作ではちょっと異色作。
ポールはUFO時代からのマイケルの盟友で、キーボードのみならず、ギターも弾きこなすスーパーサブ的存在。この曲は80年代売れ線ロックの走りとも言えなくもないですが、マイケルの泣きのギターといい、決して安易な作品ではありません。

美メロバラードから一転、激しいシャッフルナンバーの⑦「Looking For Love」(この曲順もいいですね)。
日本人にはシャッフルビートは苦手と言われてますが、ここでのコージーのドラミング、素晴らしいです。イントロからマイケルのギターも激しい!

それにしてもゲイリー・バーデンのヴォーカルは賛否両論、マイケルとはウマが合うのでしょうか。個人的には??のヴォーカリスト。グラハム・ボネット、マイケル・シェンカー、コージー・パウエルの3巨頭のバンドを見てみたかった…。
最後に本アルバムからの曲ではありませんがMSGでのマイケルとコージーの白熱のプレイをどうぞ。コージー、珍しくレギュラーグリップで叩いてます。曲は名曲「Into The Arena」。


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