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David Garfield And Friends「Tribute To Jeff」(1997)

今回はちょっと変わったアルバムのご紹介です。
私の敬愛するドラマー、ジェフ・ポーカロ。彼を追悼するアルバムが発表されていたことは認識していたのですが、彼が叩いているアルバムでもなく、長らくスルーしておりました。ただこのアルバムにエディ・ヴァン・ヘイレンが参加していることを知り、ちょっと気になってチェックしてみたところ、実は凄いアルバムであることを(今更ながら)発見。もしご存じない方がいらっしゃれば、ここにご紹介しておきますので、是非チェックしてみて下さい。

まずこのアルバム、ジェフは叩いていません。ましてやTOTOのカバー集でもありませんジェフが好きだった曲、ジェフが好きそうな曲、ジェフを思って作った曲、そんな楽曲を、ジェフを大好きだった名うてのミュージシャンが集結して制作されたアルバムなんですね。中心人物はジェフの友人でもあったデヴィッド・ガーフィールド。1997年の作品。
以下、絶対に(個人的におススメの)チェックしておくべき作品をアップしておきます。

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曲順におススメをご紹介しようと思ったのですが、ジミヘンの⑤「If Six Was Nine」が強烈過ぎるので、先にこっちをご紹介致します。
エディが亡くなったことで以下動画がアップされてます。このバージョン、恐らく本作のアウトトラックじゃないかなと推測します。本作に収録されているこの、ジミ・ヘンドリックスのカバーはエディのギターがよく分かりません。つまりこのエディが弾きまくっている強烈なイントロがまるごとカットされているんですよ。
この正式バージョンは、この動画の1分5秒くらいから始まっています。つまりギターとヴォーカルを担当しているマイケル・ランドゥが目立ってます。あとサイモン・フィリップスのドラムも暴れまくってますね。なぜこのエディのイントロがカットされたのか、よく分かりませんが、インパクトが強すぎたからなんでしょうかね。エディが全身全霊を込めて、ジミヘンばりにギターを弾きまくってます。もちろんこの後に登場するマイケル・ランドゥのギターも強烈なんですけどね。
本作がAOR系の音楽ばかりが収録されていると期待すると痛い目に逢います(笑)。

②「Let's Stay Together」はアル・グリーンのカバー。ジミヘンのカバーから一転、爽やかなAORですね~。ここでの聴き所はズバリマイケル・マクドナルドのヴォーカルとビル・チャンプリンドン・ヘンリーリチャード・マークスのコーラス隊という贅沢な布陣。こんな贅沢な組み合わせ、他では聴けませんね。マイケルの後を継ぐリード・ヴォーカルはデヴィッド・バック。アル・グリーンの名曲を歌うマイケルのなんとソウルフルなこと。絶品の1曲ですね。

④「Lowdown」は云わずと知れたボズ・スギャックスの名曲。TOTOとは切っても切り離せないボズ。そしてここでの聴き所はエイブ・ラボリエル・Jrの重いドラム。エイブは父親が超有名なベーシストですが、今ではエイブ自身がポール・マッカートニー・バンドのドラマーとして有名ですね。アルト・サックスはスムーズ・ジャズ界では有名なハワイ出身のマイケル・パウロ。彼のサックスもクールです。

メロウな⑦「My Heart Wants To Know」はオリジナルです。TOTOやシカゴ、あの時代のAOR系の音ですね。リード・ヴォーカルはジェイソン・シェフ。コーラスはビル・チャンプリンジョセフ・ウィリアムズジェイ・グレイドンがギターで参加してますが、ここではあまりジェイらしいプレイは聴かれません。

本作のハイライトとも云える曲が⑧「It Takes A Lot To Laugh, It Takes A Train To Cry」。ボブ・ディランの名曲のカバーですね。ヴォーカルはなんとボズ・スギャックス。「Lowdown」が別に収録されているのに、ボズはこの曲をセレクトしたらしい。ドラムはジム・ケルトナー。そしてリードギターはエディ!!エディがカントリー系ブルースを弾いてます。珍しいですね。でも明らかにエディの音になってます。ボズとエディの共演なんて、ここだけじゃないでしょうか。

TOTOの名曲「Rosanna」のシャッフル・ビートにジェフがバーナード・パーディのパーディ・シャッフルを借用したことは有名ですが、そのパーディ・シャッフルが堪能できるのが⑨「Babylon Sisters」。もちろんスティーリー・ダンの名曲です。ドラムはバーナード本人。このヴォーカルはクレジットがないのですが、明らかにドナルド・フェイゲンと思うのですが、如何でしょう?違ってましたら訂正しておきます。

どうですか。本作はお宝トラック(特にエディのプレイ)満載のアルバムなんですよね。他にも4ビートジャズや、21人のドラマーの共演、聴き所が満載です。ここには書きませんでしたが、他にも錚々たる顔ぶれのミュージシャンが参加しております。ジェフの人柄が偲ばれますね。

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