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Vandenberg「Heading for a Storm」(1983)

洋楽を聴き始めた頃、オジー・オズボーンやナイト・レンジャーがクラスで流行っていました。そんななか、あまり仲間内では話題にならなかったのですが、ヴァンデンバーグが結構好きでした。確か同じ頃、(大ヒットする前の)ヨーロッパも知る人ぞ知る存在だったと思いますが、個人的にはオランダ出身のヴァンデンバーグの方が好きでしたね。後にギターのエイドリアン・ヴァンデンバーグがホワイトスネイクに加入したのには驚いてしまいました。

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このアルバムは1983年発表の彼等のセカンドアルバム。
以前ご紹介したランディ・ローズはそれほど長身ではありませんが、エイドリアンは2m近くある長身。もちろん相当大きな手を持ち、その手を駆使して、実にクラシカルなギターを披露しておりました。

このアルバムからシングルカットされた⑨「Waiting for the Night」はそのクラシカルな要素がたっぷり含まれたハードロック界の珠玉の名曲。
イントロのクラシカルなギターはランディ・ローズを彷彿させます(ランディは真剣にクラシック・ギタリストへの転身を考えてました)。
私はこの曲を聴くとアースシェイカーの「More」やアルカトラスの「Jet to Jet」を連想してしまいます。特に歌いだしのところなんか、一瞬「Jet to Jet」を歌うグラハム・ボネットを想像してしまいました。

彼等は1982年、ジミー・ペイジ・スタジオでデビューアルバムを制作。そこそこヒットしたことに気をよくしたレコード会社が、もっと商業的な成功を狙って、このアルバムをよりポップなものにするようプレッシャーを与え、そして発表されたのが本作。
その期待を反映させたのが①「Friday Night」。いや~、かなりポップですね。当時の80年代ハードロックの典型的なサウンドです。でもやっぱりかっこいい! 
母国オランダでのライヴ映像をアップしておきます。彼等、かなりコーラスもしっかりしていて、バンドとしての演奏技術は相当高いですね。

このアルバムには彼等の名曲がもう1曲収録されてます。それが⑤「This Is War」。
ハードロックには欠かせないシャッフル系のリズムが強烈に心を揺さぶります。

アップした映像は1984年の日本公演。この公演ではインストナンバーも演奏されました。それがサードアルバムに収録されることにある「Kamikaze」(当時は曲名が分からなかったのかVTRには「Instrumental」と表記されてますね)。

こんなに素晴らしいバンドでしたがサードアルバム発表後、ヴォーカルのバート・ヒーリンクが脱退。エイドリアンもホワイトスネイクへ引っこ抜かれ、バンドは敢え無く解散に到りました。
エイドリアン、今では画家に転身したとの話も聴きますが・・・。

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