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The Beatles「Revolver」(1966)

ビートルズ流サイケデリックな一枚!

中学生の頃はレコードもそれほど買えなかったので、ラジオ等を利用して、ビートルズを全曲聴くことに挑戦していました。確か中3の頃には全曲、曲名も言い当てられるようになったと思います。それほどよく聴いていたビートルズ。今更言うまでもなくどのアルバムも完成度は高いですね。

このリボルバーは、前作「ラバーソウル」で音楽的に大きく飛躍したビートルズが、更に成長を遂げた重要なアルバムです。中学生の頃は、このサイケ感覚が苦手だったんですが…。
今年5月号のレココレの「60年代ロック・アルバム200」では、堂々の14位にランクインされていた歴史的名盤。

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このアルバム、サイケ感覚と、ビートルズ流フォーエバーなポップスが見事に混在していて、非常に魅力的です。例えばサイケですと名曲⑭「Tomorrow Never Knows」が凄いです。最初にこの曲を聴いたときは、このおどろおどろしい雰囲気の楽曲が怖かったですね…。
テープの逆回転を多様したサウンド・エフェクトはあまりにも斬新で、今聴いても凄いと思います。ジョン・レノンのヴォーカルはレスリー・オルガン用回転スピーカーによって変調されたとのこと。またリンゴのドラムも単調なんですが、効果的にタム打ちしてますね。冗長的になりやすいのがサイケですが、きっちり3分以内に収めてます。

こちらも若干サイケな、再びジョンの⑦「She Said She Said」。LSDを意識して作られた曲とも云われてますね。
リンゴのドラムは、もうビートルズ後期特有のタイトでルーズ感覚のある、オフビートなものですね。こうしたリンゴのドラムは大好きです。

本作でもやはりポール・マッカートニーの作曲センスに脱帽です。
何か心に靄がかかった時、ビートルズのなかで何を聴くか?私はポールの名作⑤「Here, There and Everywhere」をよく聴きます。最近以前CMソングにも使われてましたね。
イントロなしで始まる ♪ To lead a better life, I need my love to be here ♪ のポールの優しいヴォーカルがいいんですね~。
これ極めてシンプルなアレンジですが、コーラスが優しく盛り上げます。見事なコーラスです。本当にいい曲ですね。

⑩「For No One」もポール作の素晴らしいポップス。
曲のムードに合った間奏のフレンチホルンがいいですね。ピアノがメインの、実にポールらしいポップスです。

②「Eleanor Rigby」も忘れてはならない、ポールの名曲。
「Yesterday」に次ぐ、ストリングスを用いた名曲。ロックバンドでこんな曲をやるなんて、反則ですよ。というか、こうした発想が出来ること自体驚異的ですね。

ジョンの⑨「And Your Bird Can Sing」も12弦ギターのような明るいトーンがポップス感覚に満ちてます。
ここでのポールのベース、よく動いてますね~。
この曲を聴くと、中学生の頃にはやっていた「スターズオン」というビートルズのメドレーを完コピに近いくらいにやっていた架空のバンドを思い出します。

本作はこうした素晴らしいポップスと「Tomorrow Never Knows」のような曲が同居しているところに、凄さがあります。
同じバンドですよ!ここまで幅広いことはとても通常では出来ません。散漫な印象を全く与えない名作です。
(これもジャケが印象的です)

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