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KISS 「Rock And Roll Over」 (1976)

相変わらず元気なキッスですが、ファイナル、ファイナルと言いつつ、今度はいつ来日するのでしょうか。
さて、キッスのアルバムですが、特に「Love Gun」までのアルバムはどれも粒揃いでおススメですが、個人的によく聞いていたのが本作。

こちらは邦題「地獄のロック・ファイヤー」(ジャケットのとおりですね)。1976年発表の6作目。前作ではプロデューサーにボブ・エズリンを迎えて、サウンド・エフェクトを交えた凝った音作りが成されてましたが、本作では再びエディ・クレイマーをプロデューサーに迎え、原点回帰、ストレートなロック中心の仕上がりとなってます。

アルバム・トップは①「I Want You」。1曲目に相応しく、静かなバラードから、一転して強力なハードロックチューンへの展開は、聴き応え十分。ポールらしいメロディアスな部分もあったりと、私のお気に入りのナンバーでもあります。

どこかディスコ調・・・というかミラクルズ「Love Machine」にそっくりな②「Take Me」。この当時の流行の音楽をキッス流に解釈したナンバーと言えるかもしれません。裏声のコーラスもどこかディスコチック。

キャッチーなメロディーの⑥「Love 'Em and Leave 'Em」。ヴォーカルはジーン・シモンズ。
アップした映像を見るにつけ、ジーンって極めて有能なパフォーマーだなあと感じます。曲だけ聴くと、すごくポップなんですが、映像を見ると、おどろおどろしい人物が歌ってる(笑)。子供が見たら、泣いてしまいますね。でもこのギャップがまたキッスの良さなんですが。ポップス好きな私にとっては、このナンバーも大好き。

ポール・スタンレーが元々ロッド・スチュアートのために書いた⑨「Hard Luck Woman」。結局ロッドへの提供がボツとなり、同じハスキーヴォイスのピーターが歌うことに。これがまた見事にハマり、ピーターの代名詞的な楽曲となります。個人的も大好きな1曲だし、楽しそうに歌うピーターが印象的なPVもいいですね。ちなみにピーターのオリジナル曲は本作には⑤「Baby Driver」が収録されてますが、こちらは凡庸な楽曲。すっかり自作でもない「Hard Luck Woman」の印象が強くなってしまいました。でもこのフォーキーなアレンジとポップな楽曲が、またキッスのファン層を拡げたのかもしれません。

アルバム最後は本作中、一番ハードなナンバーの⑩「Makin' Love」。
このギターリフ、どこかマイケル・シェンカーっぽい。キッスとマイケル・シェンカーって、音楽の相似点が見出しづらいのですが、それだけこのナンバーが英国ハードロックっぽいということでしょうか。MSGの「Armed And Ready」なんかは意外とこの曲が原点だったりして。
アップした映像は1977年のもの・・・らしい。キッス、若い。

この時期のキッス、音楽的にもキャッチーな名曲が多く、アルバムもどれも素晴らしいですね。

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